今こそ知りたい50代からのデリケートゾーンの話#5

フェムケアQ&A|尿漏れパッドでかぶれる…対策は?

公開日:2024.03.07

50代からのデリケートゾーンに関するお悩みに対馬ルリ子 女性ライフクリニック銀座院長の石山尚子さんと、認定メノポーズ(更年期)カウンセラーとして活動中の吉川千明さんが回答します。今回は「尿漏れパッドを使うとかぶれてしまう」というお悩みです。

石山尚子さんの回答:根本問題の「尿漏れ」を改善しましょう

根本問題の「尿漏れ」

吸水パッドの化学繊維が肌に合わなかったり、パッドに付着した尿でかぶれてしまったりしているのでしょう。痛みやかゆみが続く場合は、なるべく早めに泌尿器科か婦人科を受診してください。

尿漏れは多くは、骨盤底筋群が弱くなってきているのが原因です。骨盤底筋は、排泄をコントロールする役割や骨盤内の臓器を支えて正しい位置に保つ役割があるので、衰えると尿漏れや頻尿、残尿感につながり、ゆくゆくは子宮脱や臓器脱にも進行する可能性があります。

骨盤底筋を弱らせないためには、日頃から太らないようダイエットしたり、できれば閉経前から骨盤底筋を鍛えておくといいと思います。骨盤底筋運動はさまざまな方法があります。ネットや本で見てやってみましょう。

またなかなか骨盤底筋運動が続かない、運動習慣がないという人には、座っているだけで骨盤底筋群を強化できる椅子型治療機器も登場しています(当院では「フェミゾンプラス」がご利用いただけます)。まずは1回30分、週2回を3週間続けてみましょう。きっと効果を実感していただけると思います。

対馬ルリ子女性ライフクリニックのフェミゾンプラスは1回30分で5500円

あるいは、膣のゆるみや尿漏れ、乾燥を解消できる腟レーザーという治療法もあります。

ただ、切迫性尿失禁や過活動膀胱など、内服薬やそのほかの治療法を併用した方がいい場合もあるので、泌尿器科や婦人科へ相談してください。数は少ないですが、女性泌尿器科もありますので、ネットで探して行ってみるのもおすすめです。

 

吉川千明さんの回答:生理ナプキンで代用はしないこと! 

吉川千明さんの回答:生理ナプキンで代用はしないこと! 

尿漏れはみんな悩んでますよね。そもそも、女性ホルモン分泌の低下によって尿漏れのトラブルは増えるので、病院で一度相談してみましょう。私自身も更年期の頃に「過活動膀胱」と診断されて、投薬治療をしていました。合わせて、骨盤底筋運動もやったほうがいいですよ。

気を付けてもらいたいのは、尿漏れパッドの代わりに生理ナプキンを使うこと。尿と経血は全く違うもので、代用できないのでやめましょう。十分に吸収できなかったり、ニオイが出たりします。尿漏れパッドも進化しているので、サイズの小さいもの、薄いもの、布のものなどさまざまあります。自分のライフスタイルに合わせて見つけてみては。

ただ、不織布にかぶれるという人もいますから、婦人科や泌尿器科で相談して尿漏れパッドを使いながら治療もしたほうがいいと思います。尿が漏れるとニオイも気になるし、不快だし、そうすると外出することが億劫になります。するとQOLが下がるので、それだけは避けたいのでぜひ治療してほしい。

かぶれてしまったときも、病院に相談を。そして日々のケアとして、正しい洗浄と保湿が大切です。洗浄はデリケートゾーン専用の洗浄剤を使いましょう。保湿はシンプルな植物オイルがおすすめ。余計なものが入っていないし、植物の恩恵を受けられるし、伸びがいいからマッサージにも最適です。また、ショーツ類も自然素材のシルクやコットンを選ぶといいですね。
 

■もっと知りたい■

中尾 慧里

なかお・えり 1966(昭和◎41)生まれ。ビューティライター。チャイルドボディセラピスト1級取得。女性誌、WEBにて美容に関する記事執筆、コスメ開発のコンサルティングなども手掛ける。インスタグラム@erierikisekiをゆっくり更新中。

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /

いまあなたにおすすめ

注目の記事 注目の記事