菅沼薫さんに聞く、今の自分に合う美容法

個性派揃いのBBクリームのお試し徹底比較!

公開日:2019.01.16

ファンデーション実践編の第二弾は、手軽さと時短効果で、50代からの女性にも人気が高いBBクリームです。今回も実際に商品を試しながら、10数年前のブームから進化を遂げて多様化するBBの特徴と、使い方のコツを教えてもらいます。

おすすめBBクリーム比較
編集部で、菅沼薫さんと一緒に試しました

そもそもBBクリームって何?

BBクリームって? という方のために、はじめに簡単に説明すると、一般的にいうBBクリーム(Blemish Balm ブレミッシュ バーム)とは、日焼け止め、化粧下地、ファンデーションなどが1つになったアイテムのこと。肌の色ムラもカバーでき、これ1つでベースメイクが完成する! と、手軽さと時短効果が人気です。

以前はカバー力が高い分、もったりした厚いイメージがありましたが、今はリキッドファンデーションに近いものが増えているようです。一方で、ファンデーションはスキンケアや下地効果を兼ねた商品が増えていて、BBクリームとの違いがわかりにくくなっているようですが、ナチュラルに仕上げるならBBクリーム、肌悩みをカバーしてキレイに見せるならファンデーション、と使い分けるのが主流になっているようです。

BBクリームは便利ではありますが、油っぽいものが多く、毛穴を詰まらせるので、個人的には若い人には向いていないと思っています。ちなみにCCクリームは、化粧下地と色補正ができるアイテム。肌の色悩みに応じたピンクやグリーン、パープルなどの色のクリームがあります。

BBクリームは、ブランドごとの個性がある

ファデーションに比べて、商品の特徴が分かりやすいのがBBクリーム。選び方のポイントは、使用感と仕上がりの好み次第だと私は思っています。

おすすめのBBクリーム

左から、
エルシア プラチナム クイックフィニッシュ BB リッチモイスト SPF34/PA+++ 全2色 35g 1400円(編集部調べ)/コーセー
メディア BBクリームN SPF35/PA++ 全3色 35g 1100円/カネボウ化粧品
エスプリーク エクラ リフトBB クリーム SPF30/PA+++ 全5色 30g 3000円(編集部調べ)/コーセー

 

たとえばエルシアのBBは、スポンジ一体型のスタンプのようなタイプ。クッションファンデとはまた違う、独特な使用感です。クリーミーだけど固めで、のせたところに留まるので、顔に一度にのせてまとめて伸ばすのではなくなく、「部分的にポンポンおいて伸ばす」を繰り返した方がキレイに仕上がりました。クリームをスポンジに出すのも面倒、という人にはぴったりですし、2色とも日本人の肌に合う色なので、使いやすいですね。

メディアのBBも、テクスチャーが固めで留まるタイプ。透明感が高いので、ナチュラルな仕上がりにしたいときにオススメ。ちなみにメディアはカネボウ化粧品のいい技術を安く提供してくれる、ありがたいブランドというイメージで、お助けアイテムも多い中高年の味方!と、個人的に思っています(笑)

エスプリーク エクラのBBは、クリームというよりリキッドファンデーションに近い印象です。テクスチャーが柔らかく伸ばしやすいので、BBクリームが初めての人でも使いやすいと思います。カバー力もファンデーションに近く、リフトした肌に仕上げてくれるのも、大人にはうれしいですね。

プレストタイプのBBファンデーションも

個性的なBBが多い中でも、今回注目したのはプレストタイプのBB。

プリオール 美つやBBパウダリー <ファンデーション> SPF22/PA++ 全5色 ¥4300(編集部調べ・ケース含む)/資生堂


プリオールからはBBジェルクリームも発売されていますが、個人的にはふんわりとした塗り心地のパウダリーが「さすがつけ心地のよさの資生堂!」と感じました(笑)。BBクリームとファンデーションの中間的なアイテムで、パウダーファンデーションより柔らかい質感。BBはつるんとした能面的仕上がりになりやすいのですが、ハイライト効果で、肌悩みを隠してくれるのもいいですね。

ハイライト効果とは、光の乱反射による光学的な効果で、ファンデーションにもよく利用されています。透過と反射をちょうどいいくらいにして、印象をぼかす、ピントを外すことで、毛穴やシミなど目立たなくします。

ただし、プリオールは色味的には明るく白浮きしやすい印象を受けました。同じ色でも、形状によってつきが違うぶん、色も違って見えます。ジェルクリームはパウダリータイプよりつきがいいので、白浮きが気になる場合は、薄めにつけて伸ばすようにつけるとよいでしょう。特に、ピンクはオークルより白浮きしやすいので、中高を意識して塗ってください。(中高については、「(21)美人に見えるファンデーションの塗り方とは?」参照)


BBクリームは商品の特徴が明快なので、商品選びで迷うことは少ないアイテムかもしれません。メイクする時間がない、ナチュラルに仕上げたいなどその日の状況や気分に応じて、ファンデーションと使い分けられると便利です。

今回試してみた商品以外にも、たくさんのBBクリームがあるので、是非色々試して、好みの商品を見つけてください。

次回は、リキッドファンデーションの選び方と塗り方についてお話しします。

 

取材・文=田中優子

 


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(20)50代からのファンデーション選びのポイント

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(24)リキッドファンデーションの選び方と塗り方

(25)おすすめのファンデのパフとブラシ、使い方

(26)必要?使い方は?フェイスパウダーを解説

(27)50代以上向け!パウダーファンデの選び方

 

菅沼 薫

ビューティ&ライフ サイエンティスト、武庫川女子大学客員教授、sukai美科学研究所代表。日本顔学会会長をはじめ、化粧品成分検定協会理事、日本香粧品学会学術委員などを務める。美容雑誌「VOCE」における化粧品比較実験を長年手掛ける。化粧品と肌のスペシャリストとしてメディアでも活躍中。

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