公開日:2020/12/18
白髪染めをセルフで行う方は必見。きっちりと白髪染めをしても、根本の白髪が目立ってしまうという悩みはないですか? 白髪染めの手間と頻度を減らし、髪へのダメージを減らす新しい染め方「浅染め」のやり方をご紹介します。
「満遍なくきっちり染めようとすると手間も時間もかかる。それが嫌で、最近はあえて“ざっくり”染めています」。そう教えてくれたのは、ハルトモの大部有子(おおぶ・ゆうこ)さん(63歳)。
その白髪染めのやり方は、白髪染め剤をラフに髪にもみこみ、指定の染め時間より早めに洗い流すというもの。
均一に染めないので白髪が生えても目立たず、染める回数も減らせます。「髪が以前よりキシキシしなくなりました」と大部さん。毛髪診断士の本山典子さんは「染め時間が短いので、染め剤による負担が減ったのでしょう」と話します。
「自宅でトリートメントをすればさらに髪へのダメージが減りますよ。特に髪を染める前日や当日はぜひ」とトータルビューティーアドバイザーの美木ちがやさんがアドバイスします。
染めるのもラクで、髪も健康になるといいことずくめのこの染め方を、ハルメクは「浅染め」と命名しました。やり方を説明します。
美容院でハイライト(髪を部分的に明るく染めること)を入れたような立体的な仕上がりに。ランダムな染め方によって明暗ができ、明るい部分はツヤのように見えます。
耳のまわりなどところどころに白髪が生えてきたものの、もともとムラに染めてあるので悪目立ちしません。「染めるのは1か月半に1回くらいのペース。髪を切ったタイミングで染めています」
浅染めの方法は簡単です。生え際やもみあげなど白髪が目立つ部分から順番にクリーム状の染め剤をつけて、毛先や全体になじませるだけ。頭頂部や耳の後ろなど、気になる部分が他にある場合はそちらを先に塗ってもOKです。
ポイントは二つあります。一つは頭皮を傷めないために、地肌には染め剤を付けないこと。「生え際を染めるときは髪を立てるといいですよ」(三木さん)。もう一つは染め時間を短めにすること。15分指定の染め剤なら10分で洗い流すのが目安です。
大部さんはこう話します。「浅染めにしてから、染める手間も頻度も減ってラクになりました。きっちり染めていたときは、わずかな白髪も“生えちゃった”と後ろめたく感じましたが、浅染めなら白髪も目立たず、ストレスを感じません。“なっちゃった”と、“あえてそうしている”は、見た目も気分も違いますよね」
1.染め剤を容器に出して混ぜる
カラー剤は地肌に垂れにくいクリームタイプを使用。満遍なく染めないので、カラー剤の量は少なめの量で十分。
2.ブラシに染め剤を取り、生え際に塗る
白髪が目立つ部位から塗って、染め時間を長めにします。染め剤が地肌に付かないように髪は立てて。
3.手袋で根元を軽くもみ、毛先へなじませる
地肌に触れないように手袋で染め剤をもみ込みます。根元にもみ込んだら、染め剤を毛先へとなじませて。
4.もみあげに染め剤を付け、手袋で毛先へなじませる
生え際と同じように、ブラシで染め剤を塗布してから手袋でもみ込み、毛先になじませます。
5.髪に付いている染め剤を全体になじませ、10分を目安に洗い流す
手袋で全体に染め剤をなじませ、洗い流します。温度によって染まる速度が変わるので、染め時間は夏は短めに、冬は長めにするなどの加減を。
■アドバイザー■
毛髪診断士
本山典子(もとやま・のりこ)さん
一般社団法人 国際毛髪皮膚科学研究所代表理事。「白髪はまだ少ない方ですが、髪と頭皮への影響を考え、今は天然素材のヘナで染めています」
トータルビューティクリエーター
美木ちがや(みき・ちがや)さん
母・川邉サチコさんと、ヘアメイク、ファッションをトータルに提案するサロンKAWABELABを運営。「白髪自体は染めず、まわりの毛を明るい色で染めて白髪をぼかしています」
取材・文=大門恵子、大矢詠美(ともにハルメク編集部) 撮影=中西裕人
※この記事は2020年1月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。記事内の年齢は取材時点のものです。
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