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- 【書評】『50歳からのハワイひとり時間』他
雑誌「ハルメク」の編集部員がおすすめする新刊情報を毎月お届けします。今月は、ハルメク世代の女性に向けた、ハワイの一人旅が充実する情報が満載の本など3冊をご紹介します。
永田さち子著『50歳からのハワイひとり時間』
治安がよい、日本語もそこそこ通じる、カフェやプレートランチ店など、ひとりでの食事も困らないハワイは誰にも邪魔されたくないひとり旅にぴったりです。
ハワイ本には20~30代の女性をターゲットにしたものが多いのですが、実際にはもう少し上の年代の女性が訪れていると実感し、そのための情報がもっとあったらと思い、本書を執筆したと言う著者。
食べる、買うはもちろん、パワースポット巡りや料理教室、アロマ資格が学べる講座など、ハルメク世代の女性が楽しめそうなこと、知っておくと便利な内容が充実しています。次の旅行はひとりでハワイへ行きたくなること間違いありません。
高楼方子著『ゆゆのつづき』
「へんてこもり」シリーズなどの幼年ものから『十一月の扉』などの長編まで、多彩なきらめきを放つ児童文学を紡いできた著者。本書は初の大人向け文芸作品です。
主人公「由々ゆゆ」は50代半ば過ぎの翻訳家。ある夜明け、予期せずピアノを弾き、11歳の夏の日を思い出します。仲良くしたい女の子に冷たくされ、嫌なことばかりだった日。でも家庭教師の男子学生から「そういう日には、楽しいことだらけだった日にはない良さがね、案外、あるのかもしれない」と言われます。これって人生にもあてはまること。そして由々の中に11歳の「ゆゆ」がいるように、私の中にも瑞々しい少女がいる――そう思える本です。
ヨシタケシンスケ著『ものは言いよう』
『おしっこちょっぴりもれたろう』など独特の作品で人気の絵本作家・ヨシタケシンスケさんの新作、ではなくて、インタビューと本人のイラストで構成されたいわば「ヨシタケシンスケ図鑑」。
これまでの作品の解説に加え、なぜ絵本作家になったのか、アイデアはどう発想しているのか、仕事時間以外は何をしているのかなど、作家としてのヨシタケさん自身の人となりも浮き彫りに。
想像に違わず、素朴で謙虚な人柄がこの本全体からにじみ出ていて、今後の作品がより楽しみになります。「代表作はデビュー作」と語るヨシタケさんですが、さらなる代表作が続々生まれることを確信できます。
※この記事は2020年3月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。
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