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2020年10月08日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
秋になると、天気予報で「秋雨前線」という言葉をよく耳にします。秋雨前線って、梅雨前線と何が違うのかしら? そもそも「前線」って何? 毎年気になる台風との関係についても調べてみました。
前線は、暖かい空気(暖気)と冷たい空気(冷気)がぶつかったときにできます。暖気と寒気がぶつかっているところを「前線面」、地面に前線面が接しているところを「前線」といいます。性質の異なる空気がぶつかる場所では上昇気流が起こり、雲が発生します。
前線には、「温暖前線」「寒冷前線」「閉塞(へいそく)前線」「停滞前線」の4種類があります。
温暖前線は、勢いのある暖気が、寒気の上にはい上がるように進みます。一面に雲が広がり、広い範囲でしとしとと雨が降ります。
寒冷前線は、勢いのある寒気が、暖気の下にもぐり込み、持ち上げられた暖気が積乱雲となり、狭い範囲でザーッと雨が降ります。
閉塞前線とは、低気圧の前方に温暖前線、後方に寒冷前線が位置し、スピードの速い寒冷前線が温暖前線に追いついて、二つの前線が重なった状態です。閉塞前線ができると、低気圧は次第に弱まっていきます。
暖気と寒気の勢いが同じで、両者が押し合って動かないのが、「停滞前線」です。梅雨前線や秋雨前線は、停滞前線によるものです。厚い雲ができて、ぐずついた天気が続きます。
秋になって、「北からの秋の空気」が「南の夏の空気」に向かって南下し、境目にできるのが、秋雨前線。梅雨前線は「南からの夏の空気」が「北の春の空気」に向かって北上した境目にできます。
どちらも、南側は「夏の空気」ですが、北側は「秋の空気」か「春の空気」です。秋雨前線の時期は、東日本で雨量が多くなり、梅雨前線の時期は、西日本で雨量が多くなりやすいといわれています。
秋雨の季節の大雨や台風は、大規模災害につながる可能性が高いため、注意が必要だといわれています。例えば、気温が高い秋の日は、地上の暖かい空気と上空の冷たい空気が入れ替わろうと活発に動き、大雨が降ることがあります。さらに湿度が高いと積乱雲が短時間で発達するので、結果的に「ゲリラ豪雨」と呼ばれる大雨になるのだそう。
7~8月頃の「夏台風」に対して、9~10月頃の台風は「秋台風」と呼ばれます。秋台風は、まだ距離的に離れている段階から、大雨になることがあるそうです。これは、北上する台風の湿った暖かい空気が、停滞している秋雨前線を刺激するからだと考えられています。また、秋は偏西風が強くなるので、秋台風には「スピードがあって突風や強風が起こりやすい」という特徴があるので、注意が必要です。
秋という季節は昔から、「秋入梅(秋黴雨)」(どちらも「あきついり」と読む)と呼ばれてきたそう。ロマンティックな響きですが、大雨や台風といった激しさもある季節なんですね。
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参照:ウェザーニュース
イラスト:飛田冬子