公開日:2020/07/07

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素朴な疑問

「月がきれいですね」は愛の告白って本当?

こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。

 

昨晩、湯上がりにベランダで涼んでいると、ダンナさんが「今夜は月がきれいだな」って声を掛けてきました。空を見上げると、大きな満月! 「本当にきれいね!」ってしばらく見入ってしまいました。そんなワタシたちのやり取りを見ていた娘が「お父さん、それってお母さんへの愛の告白ってこと?」って言うんです。意味がわからず、ダンナさんと二人で顔を見合わせてしまいました。

 

娘いわく、「月がきれいですね」は「愛しています」っていう意味があるんですって。どうしてこの言葉が愛の告白として使われるのか、娘はその背景までは知らなかったようなので一緒に調べてみました!

 

始まりは漱石の「I love you」の訳

「月がきれいですね」が愛の告白といわれるようになったのは、文豪・夏目漱石が関係しているそうです。小田島雄志著『珈琲店のシェイクスピア』(1978年・ 晶文社刊)にはこんなエピソードが紹介されています。

 

漱石が英語教師をしていたとき、生徒に「I love you」の訳し方を尋ねると、その生徒は「愛しています」と直訳。これに対して漱石は「『月がとっても青いから』と訳すんだ」と諭したのだそう。これが今に伝わり、「月がきれい=愛の告白」とされるようになったんですって。

 

どうやら漱石は、ストレートに「愛しています」と相手に伝えるのが苦手だった当時の日本人男性の特徴をくんで、このような訳をしたらしいです。愛情を月の美しさで表現するなんて、漱石ったらなんてロマンチストなのかしら。今でも時折恋愛ドラマの告白シーンで、漱石のこのロマンチックな逸話を盛り込んだ作品が作られているようです。

 

ただ、このエピソードが実話かどうかは定かではないみたい。『珈琲店のシェイクスピア』の他にも、このエピソードを紹介した書籍がいくつか出ているのですが、エピソードの出典が明らかではなく真偽不明なんですって。でも、事実かどうかは別として、このロマンチックな話がこれだけ長く語り継がれているなんて、なんだか素敵だわ。

 

「月がきれいですね」への粋な返し方


さらに調べていくと、この話にはセットとなるもう一つの逸話があることがわかりました。ロシアの小説『片恋』を訳した二葉亭四迷が、日本語で「あなたのものよ」を意味する「ваша」を「死んでもいいわ」と訳したというのです。

 

好きな人からの漱石風の「月がきれいだね」の告白に、四迷の「死んでもいいわ」でさらっと返事ができたら、なんて文学的で粋なカップルなんだろう……と妄想していたら、娘に「お母さんって案外ロマンチストなんだね」と笑われてしまいました。

 

漱石の時代の情緒的な愛の告白は素敵だけど、「月がきれいだね」は現代ではちょっと相手に思いが伝わりづらそう……。「やっぱりワタシはストレートに『愛してる』って言ってほしいなぁ」と娘。それを聞いていた夫の表情が一瞬曇ったのをワタシは見逃さなかったのでした。フフフ。

 

 

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参照:MENJOY

   産経ニュース

   マイナビウーマン

いつかアジサイで有名なお寺にも行ってみたいわ♪
月明かりの下での告白って憧れるわ。

 

イラスト:飛田冬子

 


人に話したくなる面白雑学「素朴な疑問」

 

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