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2019年08月03日
素朴な疑問
知人が仏壇じまいを検討しているそうで、調べ物が多くて……と嘆いていました。デリケートな問題なのでアレコレ質問はできなかったのですが、仏壇の処分てどうすればいいのかしら? 家具と同じように、粗大ごみとして? でも、それって供養としてはどうなの? 眠れなくなりそうなので調べてみました。
まず法的には、自治体の決まりに違反していなければ、仏壇を大型ごみに出すこと自体は問題がないとされています。分解して分別ごみに出してもかまわないそうです。
とはいえ一般的には、魂抜きやお性根抜き(おしょうねぬき)などと呼ばれる仏壇じまいの儀式をした上で、処分するケースがほとんどのようです(やっぱりね~)。
仏壇じまいの儀式は、同じ仏教でも宗派によって呼び方、ルール、費用が違います。また、同じ宗派なのに、地域や菩提寺(檀家や門徒になっているお寺)で対応が違う! なんてこともあるみたいです。
宗派ごとの細かい違いを挙げるときりがありませんが、ここでは霊魂の存在を認めていない浄土真宗と、それ以外の宗派で分けてみます。※浄土宗は浄土真宗とは別です。
まず始めに、浄土真宗で仏壇を迎えることは、阿弥陀様を迎えることと考えられています。このときに行う儀式は、入仏(にゅうぶつ)法要、お移徙(おわたまし)法要などと呼ばれます。仏壇じまいの儀式は、遷仏(ひょうぶつ)法要、遷座(ぜんざ)供養、閉扉(へいひ)法要といいます。
浄土真宗以外の場合、仏壇を迎えることは仏様と先祖や故人の霊魂を迎えることとされています。開眼(かいげん)法要、開眼供養、魂入れ、お性根入れ(おしょうねいれ)などと呼ばれます。そのため、仏壇じまいの儀式は、閉眼(へいがん)法要、閉眼供養(へいがんくよう)、魂抜き、お性根抜きといいます。
いずれも菩提寺に相談するのが一番ですが、費用に関しては「お任せいたします」「お気持ちで結構です」と、ハッキリ金額を言ってくれないお坊さんも多いんですよね……。一般的に仏壇じまいの儀式にかかる費用の相場は、2万円~5万円といわれています。
ただ、継承者がいないために、仏壇じまいと墓じまいをして檀家をやめるケースは、菩提寺から別途、離檀料(檀家をやめるためのお布施)を請求をされることがあるそう。国民生活センターでは、お布施という概念はあっても、離檀料という概念はないので、疑問があれば宗派の本山に問い合わせるよう呼びかけています。
お寺とのお付き合いがないのなら、仏壇仏具店や葬儀社、ネットの専門業者(寺院手配サービス、お坊さんを派遣してくれるサイト)を利用するという方法もあります。
仏壇じまいの儀式が終わった仏壇を、ごみに出すのが忍びないなら、お焚き上げサービスを利用するか、仏具店の引き取りサービスを利用するとよさそうです。
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参照:株式会社 終楽
イラスト:飛田冬子