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2019年07月22日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
最近よく聞く「フレイル」という言葉。65歳以上の高齢者に起こりがちな状態だといいますが、コロナ禍で外出を控える生活が続いている今、フレイルかも?と感じる人が増えているそう。フレイルとはどんな状態を指すのか、調べてみました!
そもそも、フレイルとは何なのでしょう?
フレイルとは「要介護状態になる前の段階」のこと。海外の老年医学会では、「加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態」をFrailty(フレイルティ)と呼び、日本語では虚弱、脆弱、老衰と訳されます。
日本老年医学会は2014年、Frailtyではなく「フレイル」という言葉で提言しました。「Frailtyに陥った高齢者を早期に発見し、適切な介入をすることにより、生活機能の維持・向上を図ることが期待できる」という意図が込められているそうです。
フレイルの身体的な評価基準は以下の5項目です。3項目以上該当するとフレイル、1~2項目該当でフレイルの前段階のプレフレイルとされています。
他にも、関節の痛みから、着替えや日常生活が困難になったり、尿もれや頻尿が気になって引きこもりやうつ状態になったり、さらには転んだ拍子に骨折して、そのまま起きるのがおっくうになるケースもフレイルとされています。
こうした身体機能の低下だけでなく、精神的、心理的な衰えもフレイルに含まれます。引きこもりやうつ状態など、精神的な症状も含めたフレイルの評価基準には、厚生労働省が作成した生活機能評価(25項目のチェックリスト)が活用されています。
フレイルを招く要因の一つに「オーラルフレイル」があります。
例えば、硬いものが食べにくいからと、軟らかいものばかり食べていると、栄養状態が悪化し、口周りの筋力も弱まります。このような状態を「オーラルフレイル」と呼ぶそうです。
東京大学の追跡調査によると、平均年齢73歳2044人のうち、オーラルフレイルだった人は、そうでない人に比べて、要介護になるリスクが2.4倍、総死亡率リスクは2.1倍高いという結果でした。
オーラルフレイル→フレイル→要介護、と症状が進行していくため、オーラルフレイルを予防することが大切です。
オーラルフレイルには、口が渇く、お茶や汁物でむせるといった特徴があります。こうした症状で「オーラルフレイルかも?」と思った時点で歯科検診に行ったり、口の周囲の筋肉を鍛えたりすれば、健康な状態に戻れるそう!
何ごとも「年のせいだから」と諦めず、体力作りと健康の維持に努めなくちゃいけませんね。ワタシもフレイル予防として、歯医者さんでオーラルケアをしてもらおうっと。
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一般社団法人日本老年医学会「日本老年医学会雑誌第55巻第3号」
イラスト:飛田冬子