素朴な疑問古い灯油を暖房に使うと危ないの?

公開日:2018/12/01

古い灯油を暖房に使うと危ないの?

 

あら、電話。誰かしら? もしもし、ああ、お祖母ちゃん? 元気? どうしたの? え? 石油ファンヒーターの調子が悪い? 変ねえ、この前買い替えたばかりよね。灯油は入れた? え? 去年の使い残しの灯油を入れたの? あー原因はそれかも。とにかく、いろいろ調べてみるわ。分かったら折り返し電話するからね。

 

さあ、大変。でも、私たち消費者には、こういう疑問を解くのに心強い味方がついているのよね。その名も「国民生活センター」。古い灯油に問題があれば、きっと警鐘を鳴らしてくれているはずだから。まずは国民生活センターのサイトを開き、検索を実施! ええっと……ほらあった。ビンゴ! これは平成25年11月21日付の報道発表資料ね。

 

「石油暖房機器の燃料として広く使われている灯油ですが、購入してから保管方法を誤ると太陽光や熱による変質、水や灯油以外の油やごみ等の混入などで不良灯油になることがあります。不良灯油を石油暖房機器などに使用すると動作不良を引き起こし、場合によっては機器の故障や消火不能に陥ることがあるため、石油暖房機器の取扱説明書等では不良灯油の使用を禁止しています」 出典:国民生活センター

 

やっぱり警鐘を鳴らしていたのね。不良灯油で生じたトラブルの事例も載っています。

 

「石油ストーブに昨年の灯油がそのまま残っていて使用したら芯が動かなくなった。メーカーに尋ね灯油を燃やしきってしまえばよいと言われ指示通りにしたが、今度はついた火が消えなくなった」(2008 年11 月受付 50 歳代 女性 岡山県)

 

「新品の石油ファンヒーターが点火後数分で止まるので点検してもらったところ、製品に問題はなく灯油に水が混じっていたと言われた」(2013 年1 月受付 70 歳代 男性 宮城県) 出典:国民生活センター

 

まあ、怖い! どうしたらいいのかしら? ええっと……あ、「消費者へのアドバイス」がありました。

 

「石油暖房機器に不良灯油を使用すると、少量であっても、緊急消火ができなくなることや、点火不良に伴って煙が出るなどの状況が再現されました。不良灯油を暖房機器に使用すると思わぬ事故につながることがあるので、絶対に使用しないで下さい。灯油は危険物であることから簡単に廃棄することができません。シーズンの終わりには灯油を使い切ることを心がけましょう。使い切れなかった場合や、長期保管し変質している可能性がある灯油は無理して使用せず、購入した石油販売店(ガソリンスタンド、移動販売)に相談するなどして安全に廃棄しましょう」 出典:国民生活センター

 

なるほど、まずは購入した石油販売店と相談することね。これは一刻も早くお祖母ちゃんに教えてあげなくちゃ!

 

 

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参考:国民生活センター
 

 

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イラスト:飛田冬子 

 


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