素朴な疑問チリメンモンスターって何?

公開日:2022/03/17

 

チリメンモンスターって何?
チリメンモンスターって何?

 

こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。

 

先日、おにぎりの具材に買ったちりめんじゃこの中に小さなフグのようなものが混ざっていました。そういえば、ちりめんじゃこって、不思議な生き物たちが混ざっていることが結構ありますよね。これをどうやら「チリメンモンスター」と呼ぶそうです。

 

せっかくなので、知られざる小さなモンスターたちをより詳しく調べてみたいと思います!

 

チリメンモンスターとは?

チリメンモンスターとは?

今、ひそかに話題のチリメンモンスター(※)、略して「チリモン」。まるで人気アニメキャラクターのような親しみやすいネーミングですよね。

 

ちりめんじゃこの原料は「カタクチイワシの稚魚(シラス)」。これを漁獲する際、一緒にさまざまな魚の稚魚やイカ、タコ、カニなどの幼生が混ざっています。これらの生き物たちをちりめんじゃこに混じるモンスターに見立てて、「チリメンモンスター」と呼んでいるそうです。

 

通常はちりめんじゃこに加工される過程で除去されてしまうこれらの生き物たち。和歌山県湯浅町にある水産加工会社「カネ上」のサイトで紹介されたのがきっかけでした。

 

その後、「チリメンモンスター」の名付け親でもある、大阪の「きしわだ自然資料館」がカネ上から製品加工前のものを取り寄せて行った子ども向けのイベント「チリメンモンスターを探せ!」が大反響。小さなチリメンモンスターを探す工程は、宝探し感覚で、子どもはもちろん大人も夢中になりそうですね!

 

これがきっかけで「カネ上」ではチリメンモンスター入りのちりめんじゃこを販売するようになり、やがて学校の自由研究の題材として使用されたり、博物館でも取り上げられるようになったりしたそうです。その人気は、数十種類のチリメンモンスターが掲載された図鑑が発売されるほど!

 

そんな「チリメンモンスター」には、どんな生き物たちがいるのでしょうか。

 

※「チリメンモンスター」は、科学教材としてはきしわだ自然友の会、加工水産物としてはカネ上の登録商標です。

 

チリメンモンスターの種類

チリメンモンスターの種類

カタクチイワシの稚魚を含む海の生き物の中には、ふ化した後、海中を漂う「浮遊幼生期」があります。チリメンモンスターはこの期間に漁獲された生き物です。船曳網が操業しない海底で生活している生き物や沖合に生息する生き物、網から逃げてしまうほど小さなプランクトンなどは含まれません。

 

また、チリメンモンスターの種類は、カタクチイワシが獲れる時期によっても異なります。ふ化して間もない幼生が多いため、卵を産む時期によっても獲れる種類は変わってくるのですね。

 

例えば、春にはアユやボラの仲間、ウルメイワシ、マイワシ、サバの仲間など。夏はトビウオやカマス、カワハギ、フグなどの仲間たち。秋はスズメダイやチョウチョウウオなどの仲間やタチウオ、冬はマダコ、メイタガレイ、ハゼ、カサゴ、イカナゴなど実にさまざまなチリメンモンスターがいます!

 

また、地域によっても異なり、南北に長い日本列島の周辺は、亜熱帯から亜寒帯まで気候区分があるため、チリメンモンスターの種類も場所によって異なるそうです。

 

本当に多種多様なチリメンモンスターたち。季節ごと、場所ごとに姿形の異なるユニークな生き物たちが次々登場するのですね。

 

 

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参照:株式会社 カネ上

   きしわだ自然資料館 チリメンモンスターとは

   チリモン図鑑 しらべて投稿する

   チリモン図鑑 チリモンとは

 

かつてはちりめんじゃこから除去されていたチリモンが今や大人気!
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イラスト:飛田冬子

 


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