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2018年12月20日
素朴な疑問
昔ワタシが子どもの頃、ぎょう虫検査ってやってました! でも実は、平成27年度よりあのお尻にペタンとセロファンを貼り付けていた、ぎょう虫検査が廃止されたそうです。ずいぶんと長い間、そして最近まであの検査を行っていたけど、一体どれくらいの割合でぎょう虫が見つかっていたのかしら? そして寄生虫ってまだ存在するのかしら?
気になってきたので、寄生虫の昔と今の割合を調べてみました!
まずあのぎょう虫検査で見つかっていたのは、「ヒトギョウチュウ」という寄生虫です。形状は白糸のような感じで、体長はオスの成虫で2~5mm、メスで8~13mmです。
これが盲腸に入り込んで住み着くんだそうです。成虫の寿命は約2か月、体内に入って約1か月後の産卵期には、肛門まで出てきて人が睡眠中に産卵するそうです。その卵や虫がいるかどうかを、あのセロファンを押し付けて検査していたんですね。
そして気になる(!?)ぎょう虫保有率は、幼稚園を対象にした文部科学省のデータによると、昭和24年で約60%! しかしぎょう虫検査を続けて昭和40年に入ると10%以下が続き、平成に入ってからはほとんど検査で発見されなくなり、小学校のぎょう虫検査で10年連続1%を切ったため、平成27年度より「検査の必要が無くなった」ということで廃止になったそうです。
昭和24年に、半分以上の人のおなかの中にぎょう虫がいたと考えるとちょっと恐ろしいものがあります。だからこそ、日本にぎょう虫検査ができたというわけなんでしょうが、発見されたときは駆虫薬という薬を飲んで駆除していたそう。気になる感染経路は、卵を産むときにぎょう虫が出す分泌物が痒みを出し、寝ている間に無意識に掻いてしまった手で、そのままいろんな所を触ってしまうために人に感染したり、自分にまた入ってしまったりして広がっていったそうです。
しかし、世界に目を向けると人体への寄生虫の危険がなくなったわけではなく、医薬品を扱うエーザイのサイトでは「2013年にCDCが発表したデータによると、回虫は約8~11億人、鞭虫(べんちゅう)は約6~8億人弱、鉤虫(こうちゅう)は約6~7億人が感染していると推定されます」とあり、まだまだ解決している問題ではなさそうです。
特に海外で水や生ものを食べて、口から入り込んで感染する赤痢は今でも日本で見つかっています。国立感染症研究所によると2010年度には235人というのだから見過ごせない数字です。
他にも蚊からマラリアが入り込んだりと、海外では日本とは勝手が違うので感染には特に注意しないといけません。
日本でもユッケ(もう食べられないけど)や刺身などの生ものからも、アニサキスなどの寄生虫が入り込む危険はあるということなので、くれぐれも口に入れるものには注意してください。一番いいのは生ものを食べないということだけど、お寿司も食べられないとなるとそれはワタシは無理だから、祈るしかない?
予防策としては、日頃から手洗いを励行すること、食品に触る前に石けんで洗うこと、人糞を肥料にした野菜や果物は食べる前によく洗う、皮をむく、加熱して食べるなどの処置をすることが大切です。また、整備されたトイレを利用することや人糞が入った土に接触しないことも気を付けたいところです。
というわけで、発症は少なくはなっているけれども、日本でもまだ寄生虫には気を付けないといけないということがわかりました!
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参照:文部科学省
イラスト:飛田冬子