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- 部屋で園芸を楽しむ「盆景」。お正月飾りにもおすすめ
近年、ミニ盆栽やコケ玉がブームです。意外と作り方が簡単で育てやすいため、身近なグリーンインテリアとしてファンを増やしています。そんなグリーンインテリアの一つ、「盆景」を、樹木医の塚本こなみさんに教わります。お正月飾りにもおすすめです。
器の上に小さな庭園を作る
盆景とは、器の上に、植物や石、コケを並べて自然の景色を作る楽しみ方のことです。「器の上に小さな庭園を作る」というと想像しやすいでしょうか。私は器の中で自然の景色が完成することの面白さに惹かれ、造園家の夫に教えてもらって以来、親しむようになりました。
作り方は寄せ植えの要領と、途中までは同じです。好みの植物を器に並べて配置を決めたら、土を入れます。寄せ植えと異なるのはここから先。石を並べ、コケを張ってミニ庭園を作っていきます。コケは園芸店で市販されているシート状のものが張りやすいです。フワフワとしたコケの感触が気持ちよく、特にこの作業は心が癒やされます。
器は花器に限らず、使わなくなった食器でも構いません。鉢底に穴が開いているものなら、土がこぼれないよう鉢底ネットを敷いてから使いましょう。
盆景の基本的な作り方
1 苗を並べる
鉢の上に苗を配置し、定まったら間に土(培養土)を入れて水を少しずつ加え、位置を固定する。後ろに背の高い苗を、手前に背の低い苗を置き、高低差をつけると美しい。写真はヒューケラ、万両、紅蕎麦と、同系色の苗を使用。
2 石を置く
手前の1か所を中心に、三角形を意識して3つ並べるとバランスがよい。
3 側面にコケを張り付ける
なるべく緑色の部分を選んで、土の上に張る。張り付きにくいときは、Uピンでとめる。写真はハイゴケを使用。
4 化粧石を敷き、仕上げる
鉢の中に水辺を作るイメージで、一部に化粧石を敷く。
水やりはジョウロで掛けるのではなく、霧吹きでコケにたっぷりと吹き掛けて与え、コケが乾燥しないように管理するのがポイントです。特に冬場は、エアコンの風が直接当たらない場所で管理を。3年ほどで植え替えをしましょう。
こちらはロウヤガキの盆景。縁起物を添えれば、お正月飾りにもなります。
塚本こなみ(つかもと・こなみ)
1949(昭和24)年、静岡県生まれ。はままつフラワーパーク理事長。日本女性樹木医第1号、一級造園施工管理技師。「あしかがフラワーパーク」の大藤の移植を成功させたことでも知られる。
※この記事は、「ハルメク」2019年1月号に掲載した記事を再編集しています。
取材・文=小林美香(編集部)
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