愛情あふれる両親だけれど
この人たちに私を失わせてはならない――
そう決意した瞬間から
自分も不自由になってしまった

『ベッドタイムアイズ』で鮮烈なデビューをし、さまざまな作品を世に送り出してきた恋愛小説の名手、山田詠美さん。作家の礎になっているという幼少期からの読書体験は、両親のおかげと言います。第4回は、老いていく親との向き合い方について伺います。

愛情あふれる家庭、だからこそ抱えた悩み

――2022年1月に父を、11月に母を亡くし、長女である山田さんは1年に2度も喪主を務めることになりました。2023年夏に発表した『時には父母のない子のように』という短編では、亡き父母への追想が綴られています。

我が家はごく普通のサラリーマン家庭で、私は転勤族の子として地方に移り住み、高校2年まで社宅暮らしでした。

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /