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- メタボの人は年間医療費の自己負担額が3~5万円増
健康体でいることが、最大の節約になる!という経済ジャーナリストの荻原博子さんに、節約術を伺う特集。第2回目は「メタボ改善が家計を助ける!」です。太っている人はそうでない人と比べて、年間3~5万円も医療費(自己負担額)を多く払っているのです!
教えてくれたのは:荻原博子(おぎわら・ひろこ)さん
1954年、長野県生まれ。経済ジャーナリスト。大学卒業後、経済事務所勤務を経て独立。経済の仕組みを生活に根ざして解説する、家計経済のパイオニアとして活躍。著書に『年金だけでも暮らせます』『保険ぎらい』(ともにPHP新書)など多数。
メタボによる医療費の差!女性は40~55歳が最大
太っている人と太っていない人、体型によって年間にかかる医療費はどれくらい変わるか知っていますか?
2012年8月に厚生労働省が、メタボ(メタボリックシンドローム)と判定された人は、そうでない人に比べてどれくらい医療費がかかるかという比較を発表しました。
この調査では、内臓脂肪型肥満の腹囲基準(男性85cm以上、女性90cm以上)に加え、脂質異常、高血圧、高血糖のうち二つ以上が重なった人を「メタボリックシンドローム」としています。
結果は想像通りです。医療費は男女を問わず、年代が上がるに従って増えていきますが、男性の場合には、どの年代でも8〜10万円(3割負担の場合の自己負担額2万4000~3万円)弱、支払う医療費に差が出ています。
女性の場合、40〜55歳の医療費の差がかなり大きくなっています。40〜44歳で年間の差額は17万5060円(3割負担の場合5万2518円)、45〜49歳で年間18万130円(3割負担の場合5万4039円)、50〜55歳で年間16万7830円(3割負担の場合5万349円)。
※実際に窓口で支払う金額は、人により上記金額の1~3割負担になります。
ただし、厚生労働省ではこの結果を「女性の40~54歳は、そもそも集団の母数が少ないために、一部の医療費が高い人が平均値を押し上げている可能性がある」とも指摘しています。
メタボリックシンドローム該当者と非該当者の医療費の差【女性】
メタボリックシンドローム該当者と非該当者の医療費の差【男性】
※ 特定健康診査の結果(2009年度)と2010年4月から2011年3月までに病院にかかった人の診療報酬明細書を付き合わせた約269万人のデータを性別、年齢別で付き合わせ、そこから年間にかかった平均医療費を算出
平成24年厚生労働省保険局調査課「医療費の見通しの推計方法について/メタボリックシンドローム該当者・予備群と年間平均医療点数の関係」をもとに作成...