50代・実家の断捨離。母の「パンドラの箱」を開けてみた

公開日:2024年08月09日

やってわかった「心も軽くなる手放し方」とは

50代・実家の断捨離。母のパンドラの箱を開けてみた

実家の片付けをしたことはありますか?読者の堀井あんさんは、母親が骨折し長期入院したことをきっかけに実家の断捨離を始めたそう。まだ使える物を捨てることに罪悪感を抱きつつ、気が付いた「心も軽くなる手放し方」とは?

 

母の骨折・入院。「母不在のうちに、実家の断捨離をしよう」と意気込む

母の骨折・入院。「母不在のうちに、実家の断捨離をしよう」と意気込む

母の世話のために、還暦を目前に仕事を辞めて実家へ戻った堀井あんさん。

昭和一桁生まれの母は物のない時代を過ごしたため、「ものを無駄にしない、大切にする、もったいない」という考えが深く刷り込まれていると言います。

しかし、家の建て替え以外では引っ越しをせず、捨てることに罪悪感のようなものを抱きながら60年以上も同じ家に住み続けた結果……。

「使っていないものがたくさんあることが私にはある意味不快で、重くのしかかっていました」と堀井さん。

その母が骨折し、長期入院することに。

「これを機に、実家を片付けようと決意しました。まだ使えるものはメルカリやリサイクルショップに出そう。売れないものは、ごみとして少しずつ捨てていこう」と断捨離を始めました。

1か所ずつスタート。まずはキッチンから

1か所ずつスタート。まずはキッチンから
この状態を目指したい

キッチンから少しずつ片付け始めた堀井さん。

「鍋と蓋がバラバラになっていたので、まずはそれらを正しく組み合わせることから取り掛かりました。結果として、なぜか蓋が余ってしまいました……。

食器棚の片付けでは、ふちが欠けたりしているもの、ソーサーしかないものや、企業名が入っているようなものは迷わず処分。金属の調理用道具は、もう使うこともないだろうと思いながらもなぜか処分することができず、床下収納へ移動させました。

昔使っていた食器は、子どもの頃にこのお皿でケーキを食べた時の特別感のようなものが甦り、捨てるのはもったいないなと感じ始めてしまいました。

捨てるのではなくリサイクルショップへ持っていこう。誰かに使ってもらえたら、まだ使えるものを捨てたという罪悪感も薄くなると思ったのです」

1か所ずつスタート。まずはキッチンから
なぜか鍋の蓋が余ってしまった

想像だにしなかった、母の思い出の品とは

後日、退院してきた母がきれいに片付いたキッチンを見て、調理器具をしまっていた引き出しを開けたときのこと。思いもよらない一言が、堀井さんに発せられたのです。

「ここにあった道具はどうしたの? まさか捨ててないよね? あれは勤務先の人から結婚祝いにもらった記念の品物なの」

想像だにしなかった、母の思い出の品とは
こんなものまで取ってありました

「え~っ!? そんな話、初めて聞いたよ、そんなに大切なものだったのか……」と堀井さんは心底驚いたと言います。

運よく、それらを捨てずに床下収納にしまっていたので「もちろん捨ててないよ。ほら」と言って床下収納から取り出し、母の目の前に並べて見せたそう。

想像だにしなかった、母の思い出の品とは
これがそんなに大切なものだったとは……

安心したようにうなずく母の姿を見て、堀井さんははっとしたのだそう。

「もし自分が留守にしている間に、掃除とはいえ家の中を勝手に整理され、大切にしていたものを捨てられてしまったら……。

きっと私は怒りまくるでしょう。

その品物がどれだけ自分にとって意味のあるものなのかは、その人でないとわかりません。

なんでも勝手に捨ててしまってよいわけではないなと反省しました」

実家のいたるところに「パンドラの箱」が

「キッチンなどの整理が一段落ついてから、クローゼットの扉に何度も手をかけてはみたものの、なかなかそこを開ける勇気と気力が出ませんでした」と堀井さん。

一か所ずつ空っぽにしていこう。そういう視点で家の中を見てみると、いきなりクローゼットを開けなくても、引き出し一つ、棚一段……と最小単位の未開のパンドラの箱がたくさんあることに気が付いたと言います。

実家のいたるところに「パンドラの箱」が
パンドラの箱のうちの一つが本棚

「この数年、もっぱら本は電子書籍で読んでいます。ですから今回処分するのはかなり古い本です。

古いので買取価格も雀の涙より少なそうだし、図書館はコロナ禍以降は寄贈を受け付けていないということがわかりました。

考えを巡らせていると母が通院している大学病院に入院患者さん用の図書室があり、そこを尋ねてみたところ個人からの寄贈を受け付けているとわかりました。

段ボールに詰めたものは宅急便で送り、梱包していなかった分は外来のたびに数冊ずつ、図書室に届けることにしました」

テレフォンカードの束はちょっとしたお小遣いに

テレフォンカードの束はちょっとしたお小遣いに

「引き出しの中から発掘されたものの中に、テレフォンカードの束がありました。

電話料金をテレフォンカードで支払うことができるとのことですが、基本料金には使えないし、1枚につき52.5円の手数料がかかるので、納得感を得ることができずにいたところ……。

新聞に買い取り業者の広告があり、そこにテレフォンカード買い取りキャンペーンの文字を見つけました。とりあえず50枚だけ持っていったところ、全て未使用だったため買い取ってもらえ、ちょっとしたお小遣いになりました」と堀井さん。

最大の難関はクローゼット

「実家のクローゼットを開けた瞬間、やはり私は母のDNAを引き継いでいるのだなとつくづく思いました」と堀井さん。

「買ったときの値段が頭をよぎり、いつかは絶対に来ないとわかっていながら、いつかまた着る! と信じて捨てられない服・服・服。

一度も履いていない靴や、リサイクルショップに持って行ったけれど引き取ってもらえなかった服・服・服!

数枚ずつ可燃ごみに出しても、クローゼットには全く変化が見られません。このままではいつまでたっても服がなくならない。

一気になくす方法はないものかと考え、以前から気になっていた『古着でワクチン』を申し込みました」

最大の難関はクローゼット

「結果として、古着でワクチンのキット1袋分では我が家のクローゼットは変わりませんでした。

でも“捨てる”という行為によって生み出される、『物を無駄にしているという罪悪感』は、わざわざキットを購入しているということと、服が再利用されるということがエクスキューズとなって、薄まることに気づきました」

断捨離を始めてみてわかった、「心も軽くなる手放し方」

「実家の断捨離を始めてみて大切なことに気が付いた」と堀井さんは言います。

「気持ちよく物を手放すには、その物に対する思いや持ち主にとっての価値を慮り、単にごみとして出すのではなく、誰かのために使われたり、自分のお小遣いとなって戻ってくるという、『次』があることが大切。

それに自分が納得いくかどうかで、気持ちよく断捨離が進められるのだと感じました」

堀井さんの断捨離は、スタートから半年以上たった今もまだまだ続いているそう。

一気に片付けるのは気力も体力も必要ですが、堀井さんのように少しずつできるところから始めれば、いろいろな気づきが得られそうです。

便利な片付けサービスや寄付も活用しながら、実家の片付けを始めてみませんか。


堀井さんも3回活用!クローゼットの片付けが進む「古着でワクチン」とは

堀井さんも3回活用!クローゼットの片付けが進む「古着でワクチン」とは

もう着ないけど、捨てるには忍びない大切だった服。売っても二束三文にしかならないのなら、 誰かに役立ててもらいたい。

そんな気持ちに応えるのが「古着でワクチン」です。

使わなくなった服やバッグを回収キットにどんどん詰めて、着払いで送るだけ!仕分けする必要もなくラクラクです。

回収キットの購入で、認定NPO法人世界の子どもにワクチンを日本委員会を通じて開発途上国の子どもたちにポリオワクチンが届けられ、命を救うことができます。

ハルメクの特別版「古着でワクチン」は「古着deワクチン」を運営する日本リユースシステム株式会社と協力し、生まれたサービスです。通常一口につき、ポリオワクチン5人分の寄付となりますが、「ハルメク 古着でワクチン」なら、キットを1点購入いただくと、開発途上国の20人の子どもたちにワクチンを寄付できるのが特長です。

堀井さんも3回活用!クローゼットの片付けが進む「古着でワクチン」とは

思い出が詰まったクローゼットの整理に、ぜひ活用してみませんか。

特別版「ハルメク 古着でワクチン」3980円(税込)の回収キットはハルメク通販サイトから注文できます!

>>詳しくは「ハルメク通販サイト」をチェック!

 

自分らしく。これからのために。50代からの女性のために厳選商品を紹介。自分らしく。これからのために。50代からの女性のために厳選商品を紹介。「無料」ハルメクが厳選した商品をご紹介する「ハルメク通販カタログ」無料でお申込みいただけます「無料」ハルメクが厳選した商品をご紹介する「ハルメク通販カタログ」無料でお申込みいただけます
小西 由希
小西 由希

こにし・ゆき 「ハルメク おしゃれ」編集部。副編集長・ビューティー部門の編集担当。京都の日本海側出身のため色白。毎朝、美白パックをしている。

みんなの コメント

【PR】ブラトップでシルエット美人に!

ブラトップでシルエット美人に!

下着メーカーが本気でつくったブラトップ ♥ブラに比べ、しめつけ感の少ないブラトップはラクちんで大人気です!

2025.03.04
【PR】始めるなら相談できる「対面証券」がおすすめ

お金のこと、なんでも無料相談

資産運用、相続、ローンまで!お金の「よくわからない」をプロに気軽に相談できる♪

2024.12.17
【PR】鼻への重量感・違和感のストレスから解放!

「ふわっ」と軽いメガネ♥

メガネがずり落ちる・鼻の頭が重いなど、メガネのプチストレスにサヨナラ!あっと驚く程つけ心地抜群のメガネをぜひお試しください

2024.12.17
【PR】「英語の学び直し」は私にぴったりの新習慣!

50代から「英語の学び直し」♪

「英会話ができるようになりたい」と、50代から英語を学び直す方が増えています!スキマ時間で簡単に英語学習ができるおすすめの方法は?

2025.03.14
【PR】部分入れ歯のウソホント!?正しいケアって?

部分入れ歯のウソ・ホント!?

部分入れ歯が不安定・外れそうで怖い…そんなお悩みは「ケアの仕方」に原因が!?間違えている人が意外に多い、部分入れ歯の「正しい使い方」を専門家が紹介します!

2025.03.12
新薬の開発が相次ぐ。認知症は治療できる?

認知症の一歩手前のサインは?

MCI(軽度認知障害)は認知症の一歩手前の状態です。日常生活に大きな支障が出るほどではありませんが、次のような症状が出ます……

2025.02.07
認知症の早期発見に役立つポイントは

認知症予防は身近な生活習慣から

脳トレゲームで気軽に認知症予防。早期発見のポイントもチェック!

2025.02.25
【PR】飽き症でも、ゼロから英語が話せるようになったワケ

ゼロから英語が話せる!

飽き症さんでもOK!たった60日で英語が苦手な人でも英会話ができるようになると話題の「インド式英会話」をご存知ですか?無料体験セミナー実施中です!

2025.02.05
【PR】50代からの願いを叶える新しい資金調達術

50代~お金の増やし方

将来を見据えて、50代から「まとまった資金の調達」が重要になります。どんな選択肢があるか、ご存知ですか?

2024.11.20
人生100年時代!50代〜のライフプランと資産形成

老後の支出いくらかかる?

もし100歳まで生きるとすると、65歳からでも約1億円も必要ってホント!?老後の支出と収入、ちゃんと把握してる?

2025.01.08
【PR】「朝まで熟睡」できない人、実はふくらはぎに問題あり?

夜中にトイレ…眠れない

就寝中、トイレに起きてしまう「夜間頻尿」。年齢を重ねるにつれて回数が増えていませんか?実は、夜間頻尿対策のカギは「ふくらはぎ」にあるのです!

2025.03.10
子どもに残すべきはお金?不動産?どちらがお得?

子に遺すべき資産は?

「現金」か「不動産」か…どっちが得?メリット・デメリットは?相続や親族間のトラブルに悩まされないためにしておくべき準備とは

2024.12.12
【限定コラボ】職人技が光る!ハルメク×マエノリのセーター誕生秘話