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- 露天の湯番付で西日本の横綱に輝く美肌混浴「砂湯」
西日本随一と謳われる絶景と美肌の湯が自慢! 川底から湧き出す露天風呂「砂湯」に浸かり、露天風呂の向かいにある「八景」で地元食材の料理を味わえば、日ごろの疲れは、たちどころにどこかに吹き飛びます。
四季折々の景色と湯原ダムを望む絶景温泉
岡山インターから車で1時間、吹田インターから2時間半の山奥に点々と温泉が湧く湯原温泉郷があります。この地域は、古墳時代から「たたら製鉄」に携わる人々が使用していたとされる古い歴史を持つ自噴泉で、湯原、下湯原、真賀、足(たる)、郷緑(ごうろく)温泉の5つを総称して湯原温泉郷と呼ばれています。
なかでも、露天の湯番付で西日本の横綱に輝いた「名泉砂湯」は山と川の大パノラマ、その合間に堤頂長175mの人口ダムがそびえ立つまさに絶景の湯! 砂湯というと、砂をかける蒸し風呂と間違われやすいのですが、湯原温泉の砂湯は、川から湧き出るれっきとした源泉かけ流しの「湯」。川底から砂と一緒にフツフツと温泉が湧き出ていることから、古くは「砂噴く湯」と呼ばれ、いつの頃からか略して「砂湯」と呼ばれるようになりました。
湯質はph9.3の低張性アルカリ高温泉。「ph」とは水素イオンの濃度指数で、酸性の湯は肌を引き締める効果があり、アルカリ性の湯はスベスベ効果が期待できます。特にph9以上のお湯は肌のクレンジング効果が高いので、昔から美肌の湯としてもあがめられてきました。
日本で唯一24時間入浴できる混浴露天風呂
砂湯には3つの湯舟があります。川の上流から順に「美人の湯」、続いて「子宝の湯」、最後は源泉に近く少し熱めの「長寿の湯」で上がるのが、ここでのお作法だとか……。
緑豊かな山と旭川のせせらぎを聞きながら、良質のお湯につかる。静かな山間という土地柄、夜には満点の星、早朝には朝日を望むこともできます。春には桜、夏には蛍、秋には紅葉、冬には銀世界と、四季の変化を楽しむことができるのも野趣あふれる露天ならではの魅力でしょう。
このように歴史のある温泉ですが、本来、ここは沐浴の場として、炊事場として地元の人の生活そのものでした。現在でも、砂湯の入浴料は無料となっていますが、地元の方が無償で管理、運営してくださっているおかげで成り立っている温泉です。次のような「心得」を記した看板も立っています。自然のままの砂湯を維持していくためにマナーをしっかり守った入浴を心がけたいものです。
■心 得
1.下を清めよ。 お尻を洗って入る事。前じゃなく後ろです。
2.湯尻より入り上より出よ。 お湯が捨てられている下流側から入り身を清めながら上流に移動
する。そうすれば最上流では顔も洗えるし飲む事すら出来る。
3.静か浴し拝め。 お湯を濁さない様にそして安らぐ人の邪魔をしない為に。そして先人と管理してくれている人々に感謝する。また療養の人は、完治を祈り健康なればその身に感謝する。
4.場を清めよ。 ゴミは持ち込まない。持参物は持ち去る。
前じゃなくて後です。これも覚えておきたいお風呂のお作法ですね。
混浴はちょっと……、という女性のために、湯原温泉がワコールと共同開発したという「はんざきちゃん湯浴み着」(宿泊客500円、日帰り客1,000円)が用意されています。透けないし、お湯に入っても張り付かない湯浴み着と聞いて、私も着用してみましたが、これが不思議なことに本当に張り付かない!これなら体型も隠せるので周りの視線を気にすることなく開放的な露天を楽しむこともできそうです。女性にはうれしいサービスです。
無料の露天風呂「砂場」も最高ですが、近隣には砂湯と同じ源泉を持つお宿もあります。
砂湯から旭川を挟んだ真向かいに位置する「八景」のお風呂は砂湯と同じ源泉が使われています。もちろん、こちらのお風呂も源泉かけ流し! 大浴場のほか、2つの貸し切り湯とバリアフリーの温泉も用意されていますので、家族だけでゆっくりお風呂を楽しみたいという方には「八景」のお風呂がオススメです。
日帰りプランも充実。絶品料理の温泉宿「八景」
お風呂の後は、八景お食事処「花ぐるま」の夕食をぜひ堪能していただきたい! この花ぐるまは温泉宿では珍しいオープンキッチン形式になっています。調理場と客席を近くしたのは、温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たくいただくことができるようにとの心遣いから。お料理には、地元の食材と朝晩合わせて50種類以上のお野菜がふんだんに使われていて、丁寧に炊き上げたお出汁を使った食事は見た目も美しく、感動のおいしさでした。
最後の挨拶に現れた女将は、とてもおしゃれで魅力的な女性でした。女将との会話を楽しみにやってくる常連客が多いというのも納得させられます。この笑顔で見送られたら、また来たくなっちゃいますよね。帰りは女将オススメの真賀温泉でもう一風呂浴びましょう。
また、「八景」では宿泊しなくてもこのような絶品料理が食べられるほか、館内の温泉や貸切風呂、部屋での休憩をセットにしたプランもあり、日帰り温泉施設としても使えます。スケジュールに余裕のない人でも絶景&絶品料理体験ができるのも魅力です。
湯原の温泉街には、5つの手湯、足湯が点在しています。砂湯の横にも足湯が設置されていますので、混浴の露天風呂はちょっと……という方は足湯で砂湯を堪能してみてはいかがでしょう。
砂湯から旭川を下流に向かえば下湯原温泉があり、男女別の立派な露天風呂(有料)も新設されました。下湯原にはぺット専用の温泉も用意されています。
湯原温泉「砂湯」&「八景」利用案内(交通アクセス)
湯原温泉は岡山後楽園や倉敷へも車で80分の距離です。岡山観光とセットで訪ねるのがおすすめです。
■湯原温泉「砂湯」
住所:〒717-0402 岡山県真庭市湯原温泉
電話番号:0867-62-2526
泉質:低張性アルカリ高温泉(新分類法ではアルカリ性単純温泉)湯原には15の源泉があり、その湯量は推定毎分6000リットル。
効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、打ち身、慢性消化器病、冷え性、疲労回復など
清掃日:定休日:毎週水曜日の午前中、第1金曜日の10:00~14:00
営業時間:24時間(年中無休)
■湯原温泉「八景」
住所:〒717-0406 岡山県真庭市豊栄1572
電話:0867-62-2211
バス:JR岡山駅→勝山バスセンター(乗り換え)→湯原温泉下車(徒歩5分) 2時間30分
車:中国自動車道湯原IC→湯原温泉郷(約3キロ)
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