人生100年時代の50代からの婚活

【7】「結婚相談所」の婚活って?(準備編)

公開日:2024.11.27

人生100年時代、「50歳は人生後半戦のスタート地点」です。これからの長い人生を“一緒に楽しく生き抜くため”の「結婚・婚活」を考えるシリーズ。今回は婚活の味方「結婚相談所」の入会からの流れをご紹介。独身証明書って何?

結婚相談所入会に必要な書類は何?

takeuchi masato / PIXTA

前回「【6】人によって良い結婚相談所は違う⁉」では、「結婚相談所」を選ぶ際のポイントについてお話ししました。入会から結婚が決まり退会するまでの流れはほぼ同じなので、ポイントを解説していきましょう。

まずは入会の手続きをします。「結婚相談所」の最大の魅力は、出会う人の身元が明確であること。つまり、「相手が既婚者だったり子どもがいた」「年収が大幅に違った」「年齢詐称をしていた」などプロフィール情報に嘘がなく、万が一トラブルが起きても、逃げられて泣き寝入り……ということもありません。だからお互いに安心して活動をすることができます。

つまり、戸籍を確認するための住民票、独身であることを証明する独身証明書の提出が絶対に必要。そのほか、学歴を証明する卒業証明書や、勤務先を証明する在籍証明書、年収額を証明する収入証明書(または確定申告書類の控えや、納税証明書など)などの提出を求められるところもあります。

独身証明書は本籍のある役所から取り寄せる必要があるので、離れた所に住んでいる場合、住民票とは別途準備しなくてはいけないし、時間もかかるので、ちょっと面倒(笑)。その間にテンションが下がらないようご注意を。

重要!情報が充実した「自己PR文」をつくる

munana / PIXTA

お見合いを申し込むにせよ、申し込まれたにせよ、どの相手とお見合いをするか検討するときに見るのは、写真と、スペック(学歴、年収、家族構成、財産状況など)と、自己PR文です。

スペックは書類の提出などもあり、嘘をつけません。写真についてはこの後お話ししますが、この「自己PR文」がかなり重要! 実際に進めていくとわかると思いますが、相手にとって多少見た目が好みではなかったり、条件から少し外れていたりしても、「会ってみたいと思わせる」ことができるのは、自己PR文なのです!

趣味が何か、どんなことを考えているのかもわからない「自己PR文」の人は、婚活への本気度が伝わりにくいでしょう。実際会っても、それしか情報がなければ、会話の糸口も見つかりません。

「自己PR文」を充実させることでお見合い成婚率はアップすると言っても、過言ではありません。お世話上手な仲人さんの場合は、うまく聞き出して代筆してくれる場合もありますが、システマチックな相談所の場合は、自分で書いたものがそのまま相手の目に触れることになります。

文章がうまい必要はありませんが、内容が充実していると、趣味が合うというところで会える確率が高まったり、人となりを伝えやすくもなります。

ちなみに、相談所の推薦文が添えられていることもあり、これは情報の一つとして“参考程度”に受け取るのがベター。自分のクライアントをよく書くのは当然ですから。

筆者の経験では、「聞き上手」は口数が少ない人、「男気がある方です」はエラそうな物言いをする人、「思いやりのある人」は自分で何も決められない他人任せの人……なんてこともありました(笑)。

“会いたい”と思わせる「お見合い写真」を撮る

 マハロ / PIXTA(ピクスタ)

「お見合い写真」は、相手の目に触れる最初の情報。単に容姿がわかるものであればいいと思ったら大間違い! 写真を見ただけで“会いたい”と思わせるレベルの写真である必要があります。

マッチングアプリのプロフィール写真の場合、パチッと決まった写真よりも、ふだんの様子がイメージできる写真(例えば、友人と何気なく撮影した写真など)の方が受けるといわれています。

でも「結婚相談所」の場合、そんな写真であれば、結婚への本気度が低いと判断されスルーされる可能性が高いでしょう。メイクやヘア、ファッションなどをきちんと整えて、写真館などでプロのカメラマンに撮影してもらうのがベスト。

50代以上のための結婚相談所「とわ婚」の代表・三島光世さんによれば、「お見合い写真」の仕上がりによって、お見合いの成立率は大きく変わるそう。適当に撮影したり、手元にある写真を使ったりしている人のお見合い成立率は少ないとのことです。

「まず気を付けるべきは服装。男性はスーツで撮影するのがスタンダードなので、女性もそれなりのフォーマル感がある服にした方がいいでしょう。結婚式のゲストとして呼ばれた親戚くらいの、派手すぎず地味すぎないワンピースがベストです。

どうしてもそういう華やかなファッションが難しい場合は、デザインが美しいブラウスとフォーマルなスカートをおすすめします。女性らしさが絶対に必要なので、白やピンク系などを選び、小さなアクセサリーで華やかさを出すといいでしょう」(三島さん)

衣装に合わせて、メイクやヘアもフォーマルに仕上げるべきです。「年齢より若々しく見えると、圧倒的に好感度が高いです。男女問わず、グレイヘアの方には『撮影前に染めてきて!』と言います。

また、髪型もメイクも、トレンド感より男性受けを重視したものにすべきです。婚活市場の男性に受けるのは、やさしげに見えて女性らしい人。こうしたポイントを押さえたメイクや髪型は、自分でやるより婚活専門の撮影スタッフにお願いした方がうまくいきます」(三島さん)

プロのカメラマンに撮影をお願いすると、ライティングやポーズで若々しく見える工夫のほか、肌にツヤを出したり、肌のシワや凹凸を消したりといった修正を施してくれるため、より美しい写真に仕上がります。

ただし、若々しく美しく見せるための肌のレタッチ加工は迷わずしてOKですが、目を大きくする、スリムにするなど、形を変える加工は避けた方がいいでしょう。

ここまで揃って、初めて婚活のスタートラインに立てるというもの。さあ、この先は、ひたすら会っていくのみ! 詳しくは、後半で!

※次回8回目は、「結婚相談所婚活で準備するもの」について、解説していきます。

取材協力

婚活初心者専門コンサルタント・三島光世さん
婚活業界歴19年。20代・30代向けの結婚相談所「ganmi(眼深)」と50歳以上の結婚相談所「とわ婚」(https://towakon.net/)を展開する株式会社ヒカルヨの代表をつとめる。メディア出演多数。著書に『「普通」の結婚がなぜできないの?』(WAVE出版)、『婚活は「がんばらないほうが」うまくいく』(秀和システム)がある。

清葉アキコ

雑誌編集部に在職していた20年間、「恋愛」「婚活」など女性の生き方に関する企画を多く担当。編集者として25年以上、年間1000人以上の声を聞いてきた取材・分析力や多くの専門家への取材で得た人脈や知識を活かし、恋愛・婚活ジャーナリスト/コラムニストとして独立。女性たちのインサイトに訴えかける恋愛関連記事の制作・アドバイスや、自身の「婚活」経験をもとにした婚活コラムの執筆などを行っている。

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