エッセイ「いつも心にケセラセラ」から赤裸々トーク

真矢ミキ60歳! 意外にもネガティブで落ち込む性格

公開日:2024.08.02

2024年に還暦を迎えた俳優・真矢ミキさん。最新エッセイ「いつも心にケセラセラ」にも、“60歳という壁”について書かれていますが、年を重ねることに対して前向きな真矢さんに、最近の挑戦や、健康の秘訣などをお聞きしました。

年を重ねることは、より良い自分に出会える進化

年を重ねることは、より良い自分に出会える進化

――本の中で、「年を重ねることは衰えるだけではなく、より良い自分に出会おうと進化を続けること」と書かれていたのが、とても心に残りました。最近ではどのような「より良い自分」に出会えましたか?

真矢ミキさん(以下、真矢ミキ)

このエッセイを書いたことで、より良い自分と出会えたと思います。私は「こんな事があったら勉強になった、この方と出会ったから人生が楽しくなった」ということが、本を書いていたら浮き彫りに見えてきました。

なのでみなさんも何かの節目に、ご自身について、箇条書きでもいいので書いてみると、新しい自分に出会えるのではないでしょうか。

世間の印象とのギャップあり!ネガティブな一面も

世間の印象とのギャップあり!ネガティブな一面も

――本には、街で声を掛けられることについても書いてありますが、世間の印象とのギャップというか、「実は私○○なんです」というものはありますか?

真矢ミキ

みなさん、私をすごくポジティブ人間だと思っていらっしゃるようなんですが、実は私、すっごいネガティブな面も持っているんですよ。ハプニングなどは何事にも一回はものすごく落ち込むんです。

ですが、これはずいぶん前にマネージャーに言われたんですけど、「僕はいろいろなタレントや俳優を見てきたけど、あなたほど″V字″で這い上がってくる人はいない」って。

私は、「もう辞めた方がいいですね……」というくらい仕事でも落ち込むことも多々あるのですが、

次の日には「大丈夫だわかった!」と急斜面を這い上がってくるようで、それをマネージャーは″V字″と表現されたんですね(笑)。

――一旦落ち込むことも大切だということですね!

真矢ミキ

そうだと思います。ただポジティブなだけの人間って怖くないですか。ネガティブな部分も併せて持っていないと、私は成長できないんじゃないかと思っています。

登山にハマって…まるで一石五鳥!?

登山にハマって…まるで一石五鳥!?

――真矢さんは、以前はあまりアウトドア派ではなかったそうですが、近年は登山にハマったそうですね。

真矢ミキ

そうなんです! 山登りって一石五鳥くらい良いことがある気がします。自然を楽しめて、その間に痩せるし、筋肉は鍛えられるし、一緒に登る友達とお喋りもできて。

都内で2時間ぐらい何かを食べながら、「最近どうよ?」などとお喋りしているのなら、その時間を使って山に行けば緑を愛でながらより落ち着いてお友達との関係性もより深まりますよと皆さんにお勧めしたいです。

――心身ともに、すごく良さそうですね! ハルメクでは、更年期をテーマに取り上げることもあるのですが、真矢さんはどのような更年期症状を経験しましたか?

真矢ミキ

40代後半から50代あたま頃に、ホットフラッシュのような症状はあったと思います。その後は、特に大丈夫でしたね。運動する習慣が出来たからでしょうか

婦人科含め、健康診断は年に一度、必ず受けています。そういうところは、割ときっちりした性格だと思います。なにごとも計画を立てて、準備をしっかりするタイプです。

2024年に還暦を迎え…どんな60代を目指す?

2024年に還暦を迎え…どんな60代を目指す?

――2024年1月に還暦を迎えられましたが、どんな60代にしたいですか?

真矢ミキ

60代ということをあまり意識していなかったのですが、今回、本を書きつづってみたら、進む道が見えてきた気がします。

私の周りの年上の方々は、毎日自身の生き方をアップデートしているような方々ばかりなので、そういった先輩方を見習って、特に年齢を意識せず進化していきたいですね。

――読者の中には、「年を重ねることで衰えてしまう」面に目を向けがちの人もいるかと思います。そんな人に向けて、真矢さんから「進化を続ける」ためのアドバイスやエールをお願いします!

真矢ミキ

少し先を歩いてる方はもちろん、年下の方でも、この方素敵だな」と思う方っていますよね。そんな時に、この方の何が素敵なんだろうと考えると、何かに好奇心を持っていたり、何かにトライしていたりと、やはり常にご自身に刺激を取り入れていらっしゃるんですよねその柔軟性が素敵だったり、身のこなし方や去り際、そして何より存在が生き生きと美しいのです。

私は常に、そんな方々に対する憧れを見つけていきたいと思っています。そうすると、人生に対して飽きないと思うし、年齢を重ねることが下山しているような感覚にはとらわれないと思うんですよね。趣味の山登りは好きですが、人生は一つの山ではないと思っています。

どの年齢にも個々に叶えたい夢や見たい景色など異なると思うから登山で例えるなら、歳を重ねるごとに目指す山を自身で選ぶようなそんな感覚がしています。

そうやって手に入れた、ご自身の経験一つ一つが優しさになったり色気になったりと「進化を続ける」ことにつながるのではないかな?

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真矢ミキ(まや・みき)

1964年1月31日、大阪府出身。81年、宝塚歌劇団へ入団。95年、花組トップスターに就任。日本武道館でのソロコンサート、篠山紀信撮影による写真集の出版などを行い、“宝塚の革命児”と言われた。98年の宝塚退団後は、俳優として各方面で活躍中。映画『九十歳。何がめでたい』公開中。『アングリースクワッド公務員と7⼈の詐欺師』が2024年11月公開予定。

作品情報

■作品情報

いつも心にケセラセラ」(産業編集センター)

10代の思い出。宝塚入団からトップスター時代、そして退団まで。その後、映像世界に飛び込んでから今までのこと。自身が日々考えていることや人付き合いから学んだこと……。ヴィヴァーチェ(生き生きしている)と言われる彼女の、暮らし、仕事、恋愛、家族や愛犬との生活など、映像では見せない心のひだをつづった書き下ろしエッセイ。

取材・文=清水久美子 写真=yOU 編集=鳥居史(ハルメク365)

ハルメク365編集部

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