50代からの女性のための人生相談・197

人生相談:不倫相手の関心が薄い…でも関係は続けたい

岡野あつこ
回答者
夫婦問題研究家
岡野あつこ

公開日:2024.10.04

「50代からの女性のための人生相談」は、読者のお悩みに専門家が回答するQ&A連載。今回は58歳女性の「10年続く不倫相手の関心が薄くなってきたと感じるが、関係は続けたい……」という相談に、夫婦問題カウンセラーの岡野あつこさんが回答します。

58歳バツイチ女性の「不倫相手との将来」についての相談

私には、10年関係が続いている5つ年上の男性がいます。彼には奥さんがいるので、いわゆる不倫です。48歳のときに友人の飲み会で知り合いました。趣味も話も合うし、体の相性もよく、私はバツイチですが、この人に出会うために生きてきたのかも、と思ってきました。

でも最近、彼の私への関心が薄くなってきたように感じます。彼の家族に孫が誕生して忙しいこともあるかもしれません。私へのプレゼントもチープなものになってきました。彼は自営業で経営も安定しているからお金に困っていないはずなのに……などとひねくれたことも思ってしまいます。

私は正社員として十分な給料をもらって働いていますが、まもなく定年を迎えます。経済的に彼に頼る必要はない状況ですが、定年後の時間を(不倫のままでいいので)彼と幸せに続けていきたいのです。できれば死ぬまで。そう思う私はおかしいでしょうか。

(ジョリー・58歳)

岡野あつこさんからの回答:節目と考え自分を大切にする選択を!

人生相談:不倫相手の関心が薄い…でも関係は続けたい
uotaxx / PIXTA(ピクスタ)

夫婦問題カウンセラーの岡野あつこです。

ジョリーさん、不倫を10年続けてきたことは、あなたの人生後半をその人との不倫に費やしてきたということになりますね。

不倫には

  • 家庭を壊すほどの不倫
  • 自分の立場をわきまえてしのぶ不倫
  • お互いが割り切ってお金だけの関係の不倫

などいろいろあって、最初は軽い気持ちの不倫が泥沼不倫に行き着いたケースも多々あるのです。

男性というものは欲張りなものでお金と時間があれば家庭も壊さず、セックスを楽しむ不倫関係もどちらも両立させたいと思っている人は多いようです。

不倫は婚姻中のパートナーを傷つける行為です。家庭を壊す気もなく、しのぶ愛なのだと言っても相手の妻にバレたり、気持ちが覚めたら一方通行で終わることになります。

ジョリーさんの相談ですから、あなたの立場でアドバイスしていきたいと思います。

まず、奥様に知れたときに不倫の慰謝料を請求される。それはあなたのペナルティなので、そういう場合に後悔することがないように彼と話し合い、覚悟しておくことです。

そして最近、プレゼントがチープになったのは、あなたの存在が当たり前になりすぎた結果かもしれません。元々刺激が目的であなたと付き合ったけど、あなたが賢明にふるまったことで 10年続いたのだと思います。

10年もすれば状況は変わります。「孫が生まれ、定年も間近に」というように、63歳の不倫相手は人生の節目に来ているのかもしれません。

ジョリーさんは自分を大切にするためにも、このタイミングで自分の人生を考えてみてはいかがでしょうか。

執着を手放し、本当に大切にしてくれる相手を探してみる

人生相談:不倫相手の関心が薄い…でも関係は続けたい
shimi / PIXTA(ピクスタ)

58歳。その年齢でマッチングアプリや 結婚相談所 、出会いパーティーでパートナーを探している人はいっぱいいます。彼に執着しすぎていると本当にあなたを大切にしてくれるパートナーとの出会いを逃してしまうことにもなりかねません。

この10年のあなたの賢いしのぶ愛が彼にとって必要で幸せだったと思えば、定年退職後に自分の家族へ役目を果たしてジョリーさんに戻ってくる可能性は十分あります。

このまま黙って待っていたら、彼が 結局大事にしていたのは家庭であり、あなたとは体の関係だったと考えざるを得ない結果となるでしょう。

彼の心が最後は家庭に戻って、老後の面倒を見てもらうのは家族という考えであれば、あなたがどんなに待っていてもこれからの人生が無駄になってしまいます。

“いいえ、 それでもいいの、私は待っていたいの”であれば止めはしません、ですがご相談に来るということは心の中で終わりが近づいている気がしているのではありませんか?

あなたが執着して彼にしがみついていればいるほど幸せは やってきません。勇気を奮い起こしてあなたの方からいったん手放してみて様子をみる。あなたを必要と思えば離婚を覚悟して戻ってくるであろうし、戻ってこなければ次の幸せに没頭できると思います。

半年とか1年と期限を決めて執着を捨て、次の出会いにがんばってみてはいかがでしょうか。

この決めた期間は、いったん彼への気持ちを封印して、次の人生に行く練習をおすすめします。その間に彼が戻ってきたら、 はっきりと“このままの人生では嫌、私を取るのか家族を取るのかはっきりしてほしい”と意思を伝えてもいいのではないでしょうか。

彼がどちらを選んでもジョリーさんは大変な道を歩むことになると思います。それもあなたの今までの10年の結果ですから受け止めてください。

覚悟と挑戦が、次の幸せをもたらします。自分を心から大切にしてくれる人に出会うために、新たな挑戦に時間を使ってください。
 

回答者プロフィール:岡野あつこさん

岡野あつこさん

おかの・あつこ 夫婦問題研究家、公認心理師。離婚診断士(R)。NPO日本家族問題相談連盟理事長。
自らの離婚経験を生かし、夫婦の問題に悩み苦しむ人を一人でも多く救いたいという思いから、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。30年間で3万5000件以上の相談を受け、その成功事例ノウハウを数多く持つ。近著に『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』(サンマーク出版)がある。

離婚相談救急隊運営
・YouTube「岡野あつこチャンネル


50代からの人生相談一覧を読む

専門家に相談したい質問を募集中です!

連載「女性のための人生相談」では、専門家の方に相談したい内容を募集中です。下記応募フォームに、人間関係やこれからの生き方、恋愛などについて、相談したい内容を書いてお送りください。

応募はこちら

ハルメク365編集部

女性誌No.1「ハルメク」の公式サイト。50代からの女性の毎日を応援する「観る・聴く・学ぶ・つながる」体験型コンテンツをお届けします。
会員登録をすれば、会員限定動画を始めさまざまな特典が楽しめます!

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /

注目企画