ガーデニングは冬が忙しい

春の寄せ植え作りは今やる!鉢選びと植え方のコツ

公開日:2020/11/20

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バラ栽培のコツや花に囲まれた暮らしを発信するブログが人気のバラ愛好家・奥野多佳子さん。寒くなる冬はガーデニングはお休み?いえいえ、春のための準備に忙しいのです。今回は、寄せ植えのコツを披露します。センスが光るタペストリーも紹介。

春の寄せ植えの準備
春の寄せ植えの準備

今月の作品「そして冬がくる」

「そして冬がくる」(145×100cm)

 

秋は駈け足……でも穏やかで暖かい陽ざしの中、植物たちは精いっぱい色づき実をつけ種を残し、次へつなごうとします。それは美しく神秘的、そして厳しくもあります。植物たちの美しい営みを描きました。

布を染め、手刺繍やミシン刺繍をしてビーズなどの素材も使っています。2019年に兵庫県展に入選した大きな作品です。

 

ピンクの花を集めて春らしい寄せ植え作りを


さて、11月は寒さを感じ始める季節ですが、植物たちも気温が下がるのに合わせてだんだんその活動は緩やかになってきます。でも庭仕事はそれとは反比例して大忙しに! 花壇の土に堆肥を混ぜて苗を植える準備をしたり、植え替えをしたり、パンジーなどの草花の苗を買いに走ったり、紅葉の頃になると球根の植え付けも待っています。

冬が来るまでにすることがいっぱいある中で 春に向けた寄せ植え作りも毎年欠かせません。今回は、ピンクの花を集めて春らしい明るい寄せ植えを作ってみました。

準備するもの1:鉢

寄せ植えは鉢によって雰囲気が大きく変わるので、鉢選びは重要です。素材は素焼きやプラスチック、アイアン、ブリキなどさまざまですが、私は水はけや通気性のいい素焼きのテラコッタの鉢をたいてい使っています。テラコッタは重くて大変……とよく言われますが、持ち運びの大変さより草花との相性や使い込んだ風合い、水はけのよさで、我庭の鉢はほとんどがテラコッタです。


■鉢の選び方
高さ30cm以上あるテラコッタ大鉢を比べてみました。

AとBは同じ角型ですが、Aは安定感がありBは下が細くなっているので上への広がりを感じさせ背の高い寄せ植えに合います。CとDは丸型ですが、Cの入り口がキュッと小さくなっているのでたくさんの苗は植えられず、また通気性はあっても口が小さいので過湿になりやすく、バラを植えたりするのには向きません。水やりは要注意。私はチューリップの球根をぎっしりと植えこんで咲かせています。デコラティブで個性的な鉢です。 

Dも表面に草花がデザインされていてシンプルで使いやすく、球根でも草花でもバラでも何でもOKの万能選手! また、底より口が広いので植え替えもしやすいです。CもDもちょっと白くなってる部分は、レリーフ状になっている模様に水性の白いペンキを塗って拭き取り、アクセントをつけています。私は白やブルーのペンキを使った後、筆に残ったペンキを鉢に塗ってよく遊びます(笑)。

今回は門扉前に置くので、たっぷり植えられて見栄えのするAの鉢(40×40cm、高さ32cm)を選びました。

準備するもの2:道具

  1. ジョウロ 
  2. 鉢底石
  3. 鉢底ネット
  4. スコップ
  5. 土入れ

鉢底石は何度も使えるようにネット入り。鉢底ネットは底穴に合わせて切って使います。黄色い土入れは、笑ってしまいますが……息子が小学校で使っていたお道具箱入れ(学校の机の引き出しに入れるもの)です。あるとき見つけて、この中に鉢を置いて植え替えたり土を混ぜたり苗を置いたり……使いやすいのでず~っと使っていて、たぶん子どもよりも長く使っているかも(笑)です。家にあるもので自分が使い勝手のいいものを見つければいいと思います。

準備するもの3:土

園芸用の土、市販の培養土や庭の再生土を使います。最近の培養土には肥料が入っているものもありますが、私は少し堆肥を混ぜたり、元肥を足しています。水はけを良くしたいときは赤玉土を2~3割混ぜてもいいかと(ちなみに、市販の培養土の質はお値段に比例します)。

準備するもの4:草花

今回は耐寒性のある9種類13個の苗を用意しました。大まかに前列・中列・後列に植えるもので分けて紹介します。

■後列に植える背の高い花(3種5個)

(左から)A:エリカ セッシリフローラ、B:ストック、C:ヤブラン

■中列に植える花(3種4個)


(左から)D:ラナンキュラス、E:カルーナ ブルガリス、F:キンギョソウ

■前列に植える花(3種4個)

(左から)G:ヒューケラ、H:ネメシア チョコバナナ、I:ステラ(バコパ)

 

いよいよ寄せ植え。植え方には工夫があります

  1. まず鉢は洗ってきれいにしておきます。そして鉢底ネットを底穴の上に置き、鉢底石を置いて2/3ほどまで土を入れます。一度苗を置いてみて全体のバランスを見ます(苗の大きさにもよるので植え付け図は目安です)。
  2. 背の高い苗AとBとDの位置が重要で、前が少し狭くなっても後ろになり過ぎないように位置を決めます。
  3. CのヤブランやGのヒューケラは少し外に向けて植えます。上へ、前へ、そして外へと苗が伸びる方向を意識します。
  4. 苗をポットから出してポットの肩の土を少し落とし、栄養や水分を吸収しやすいように根鉢を少し崩して元肥を置き、花の向きを見ながら植えこみます。
  5. 植え終ったらたっぷりとお水をあげます。

■その後の管理

  • 耐寒性がある苗なので屋外でOK! 春までしっかりお陽さまに当ててあげることが一番です。
  • 水やりは、土が乾いてからたっぷりで。この時期やり過ぎは禁物です。
  • 花がらはこまめに摘んで、枯れた葉も取り除きます。
  • 3月になったら液肥などで追肥します。
  • 4月頃になってよく咲き出したらキンギョソウやネメシアなどは早めに切り戻します。大胆に切っても大丈夫……よりボリュームが出てきます。

 

ウイグワムを取り付けよう!

「ウイグワム」は北米ネイティブアメリカンの小屋のような形に枝を組んだ支柱のことですが、私は寄せ植えによく使います。

準備するもの

  • 長さ120cm程度の柳の枝を4本
  • シュロ縄
  • オーナメント

四角の鉢の4隅に枝を突き刺して、先の方で束ねてシュロ縄でくくるだけで出来上がり! 簡単!
シュロ縄でくくるときに、陶芸教室で作った素焼きのハートを吊り下げました。風でゆらゆらするので動きが出ます。柳の枝は、以前はIKEAで売られていましたが、どうも今は売っていなくて……。私は庭のアメリカハナズオウなど樹木の剪定枝も使っています。

ウイグワムを付けると空間が区切られるので、ボリュームやまとまり感が出るような気がします。ちょっとおしゃれな雰囲気!

 

before(左)とafter(右)

左は寄せ植えを作って1か月後。右は春(4月)の様子。一斉にたくさんの蕾(つぼみ)が上がって咲き出します。日当たりのいい場所に置くと、春には幅も高さもボリュームもアップして、たっぷりあふれるように咲いてくれます。ストックやキンギョソウやネメシアは寒さに強く、とても長く咲いてくれる優秀な花。使わない手はありません。

ピンク中心の寄せ植えは、凍える冬から目覚めたような陽気で明るい雰囲気になって“Spring has come‼” 気持ちもウキウキしてきます。

寄せ植えは持ち運べて移動できる良さや、色合わせを楽しんだり、植えこんだ苗が枯れたり花期が終ってもまた違う花苗を植えて仕立て直しができる良さもあって長く楽しめます。

一つ一つの花では作り出せない、お互いを引き立て合う素敵な空間を作れる……寄せ植えの魅力ですね。小さな鉢からでも、春に向けての寄せ植え作ってみてくださいね。


次回は12月20日にお届けします。

■もっと知りたい■

 

奥野多佳子

1952(昭和27)年、兵庫県生まれ、大阪府在住のバラ愛好家。82年にタペストリー制作を始め、2000年に陶芸、04年に庭づくりを始める。豊中市美術協会会員。兵庫県立美術館で解説ボランティアに参加。ブログ「Soleilの庭あそび…布あそび♪」は人気です。

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