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- 秘湯金湯館、伊藤博文や森村誠一に愛でられし宿(前)
群馬県安中市霧積温泉「金湯館」は伊藤博文が明治憲法を草案、森村誠一が『人間の証明』を想起した宿です。念願かなって歴史的に貴重な本館に宿泊し、源泉かけ流しのお湯と山の幸を堪能しました。赤い橋を渡るとタイムスリップしたような一軒宿の滞在記です。
秘湯「金湯館」の一号室に泊まりたい
テレビの情報番組で見て以来、創業明治17(1884)年、現在は4代目が受け継ぐ歴史ある旅館「金湯館」に泊まってみたいと考えていました。
特に伊藤博文が明治憲法を草案するとき、45人で夜を徹して話し合ったという本館に泊まって歴史の息吹を感じてみたかったのです。
6月の金曜日、本館の一号室が空いていたので迷わず予約しました(2食付きで1人1万3750円+入湯税150円)。
お部屋は人数により襖を開け閉めするそうです。今回は2人だったので2間続きでしたが、1人だと襖を閉め1間利用になります。
金湯館へのアクセス
今回私は、JR横川駅に13時57分着の電車で行き、宿のマイクロバスのお迎えをお願いしました。バスは途中ゲートを開けて中に入り、再びゲートを閉めるという専用林道を登って行きます。
横川駅から約45分で到着。赤い手すりの階段を下って赤い橋を渡ると金湯館です。
自家用車の場合は林道の専用駐車場に停めてから、電話してゲートまで迎えに来てもらうか、ホイホイ坂を30分自力で登ることになります。
金湯館の温泉
金湯館は男女一つずつの内湯のみですが、24時間入れます。
1分間に300リットル噴出する源泉を、惜しげもなくかけ流しています。泉質はカルシウム―硫酸塩温泉。飲むと少し塩味を感じます。
湯船でじっとしていると、体全体に炭酸が溜まりそっと撫でると泡が立ち昇ります。
39度の温湯ですので、入った瞬間は少し温く感じますが、出ると体のポカポカが続く不思議なお湯です。
金湯館のおもてなし
金湯館辺りの気温は、街中より10度低いそうです。碓氷峠に近いと実感しました。夏日が続く6月でしたが、部屋にはこたつがあり重宝しました。また、使用しませんでしたがストーブも設置されていました。
食事は全て部屋食です。
イタドリ(スカンポ)、モミジガサなど珍しい山菜の天ぷらと大きなお椀にたっぷりの豚汁、イワナの塩焼きなど、山の幸のオンパレードです。量がたっぷりで残念ながら食べきれませんでした。ごちそうさまでした。
(つづく)
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