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公開日:2019年11月22日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
この間友人の家にお邪魔した時、お茶と和菓子を出してくれたのですが、乗せてきた丸盆の見事な細工に見とれてしまいました。思わず「それ素敵ね、どこで買ったの?」と聞いてみたら「これはね、先日行った矯正展で購入したのよ。細工が凝っていてきれいでしょう」との答え。
矯正展? それは初めて聞く言葉。いったいどんな展示会なのでしょうか。気になったので調べてみました。
矯正展の「矯正」という言葉の由来は、明治時代までさかのぼります。明治12(1879)年に刑務所などを統括する「内務省監獄局」が置かれました。その後、昭和27(1952)年に現在の名称である「矯正局」と呼ばれるようになりました。
矯正局は、矯正施設(刑務所、少年刑務所、拘置所など)での作業、教育、医療など、受刑者に対する処遇が適正にされるよう、指導や監督を行っています。そして矯正施設内で作られた品物を展示したり、販売する催しが昭和56(1981)年から「全国矯正展」という名称で開催され、現在に続いているのです。
かつては矯正展は受刑者の職業訓練の発表の場であり、大きな家具や木工製品、印刷物などが展示されているだけでしたが、今では、手作業製品や日用品もあり、それらを購入することができます。文房具や革製品、食器といった小物から、ソファやタンス、キッチンテーブルといった大型の家具まで、バラエティーに富んでいます。
また、矯正展では食事ができる場所もあり、刑務所内の食事と同じレシピで作られた「プリズン弁当」や「刑務所カレー」といった、まさにそこでしか食べられないメニューに人気があるようです。10年ほど前から全国の矯正展の開催中に、作業場や受刑者の部屋の見学会も開かれるようになりました。
地元の人が出店したり、刑務作業でも特産品を作ったりするなど、地域との連携が深められるようになっているそうです。最近では、ヒーローショーやご当地アイドル、テレビで見かける歌手などが参加するイベントも増えたことにより、大人から子どもまで来場者の年齢層も幅広くなっています。
こうした矯正展の変化の背景の一つには、受刑者の高齢化という問題があります。30年前は65歳以上が1%余りとわずかだったのに、現在はその割合が急増し11%を超えているそうです。そのため、出所しても高齢の元受刑者が働くことができなかったり、認知症や病気により病院での継続した治療が必要になるケースが増えてきました。
現在刑務所では、これらの受刑者が刑を終えて出てきたときに少しでも地域に溶け込んで暮らせるよう、福祉専門官などが援助しています。自治体やボランティアなどと連携して、公営住宅などに住まいを見つけたり、老人ホームや病院で受け入れてもらったりしているそうです。つまり元受刑者の生き方には、地域の理解を得ることが不可欠なのです。それが矯正展の開催の理由といえるようです。
地域の一大イベントになりつつある矯正展。今度矯正展の案内を見かけたら、見に行ってみたいなと思いました。
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イラスト:飛田冬子