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2019年02月06日
素朴な疑問
今度の長期休みに、知り合いのご夫婦はロマンチックな「霧のロンドン」に旅行に行くそうです。(海外なんてうらやましい!)わが家の場合は家計的に、国内で「霧の摩周湖」あたりが現実的かも……。
そういえば、霧と似ている自然現象に靄(もや)があります。霧と靄(もや)は何が違うのかしら? 今まで考えたことなかったけど、気になったので調べてみました。
気象庁によると、「霧と靄」はどちらも気象用語ですが、霧は予報用語、靄は解説用語として分類されています。たしかに天気予報では、霧にまつわる注意報は耳にしますが、靄はあまり聞きませんね。でも、気象庁が報道向けに発表する資料には、靄という言葉も登場するんですって。
霧とは、空気中の水蒸気が水滴になり、白っぽく見える現象のことです。(だからいつの間にか、髪や衣服が湿るのね!)白っぽく見える理由は、浮遊する水滴が、光を反射したり散乱するためです。陸上で水平方向を見通せる距離が、100m以下(海上なら500m)なら濃霧(のうむ)、1km未満なら霧と呼ばれます。
霧は、その発生の仕方によって、たくさんの種類に分けられます。たとえば、初夏の海に発生する移流霧(いりゅうぎり)、盆地に多い放射霧(ほうしゃぎり)、山の斜面を昇る滑昇霧(かっしょうぎり)、冬の川に多い蒸発霧(じょうはつぎり)などです。入道雲やちぎれ雲……、雲にたくさんの種類があるのと同じですね。それもそのはず、雲と霧は発生する場所がちがうだけで、本質的な仕組みは同じなのですから。
ところで靄(モヤ)とはどういうことなの? というと、水平方向に1km以上見通せて、10km未満の場合が靄(モヤ)です。そう、霧と靄の違いは、「見通せる距離」だけだったんです!
はっきりとした思考ができず、ぼやけて捉えきれない様子を表現する場合も「靄がかかる(もやがかかる)」と比喩的に使われますよね。
ちなみに霞(かすみ)と朧(おぼろ)という言葉も、霧と靄(モヤ)にイメージが似ていませんか? せっかくなので、こちらも調べてみました。すると、霞と朧は気象用語ではありませんでした。霞と朧は、浮遊する水滴にチリや煙が混ざることで白っぽく見える現象を指し、見通せる距離は関係ないそうです。昼間なら霞、夜間なら朧とよばれます。
霧、靄、霞、朧。やたらと画数が多くて目がチカチカする漢字ばかりですが、どれも美しい響きの日本語ですよね。それぞれが俳句の季語にもなっているんですよ~、霧は秋、靄は冬、霞と朧は春の季語です。ワタシも一句ひねってみようかしら。でも、正しい漢字が書けるか心配です。
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参照:気象庁
イラスト:飛田冬子