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2022年03月22日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
実家に竹林がある友達から「あっという間に竹が増えるから、春はタケノコ掘りが欠かせない」と聞きました。タケノコが食べられてうらやましいんだけれど、想像以上に大変なのかしら? 気になるので調べてみます。
まっすぐに高く伸びる竹は、土の中では茎を横に張り巡らせています。この地中にある茎の節に生まれる芽が、タケノコです。
タケノコは、イノシシなどの動物に食べられないように、産毛のある茶色の硬い皮を重ねています。タケノコが地上へ出て成長すると、この皮は徐々にはがれて、30日ほどですべて落ちます。皮が付いている状態のものがタケノコで、皮がすべて落ちたものが竹になります。
「雨後のタケノコ」と言われるように、竹は繁殖力が強く、特に雨の後は成長するスピードが速いことが特徴です。マダケやモウソウチクは、1日に約120cmほど伸びたという記録(林野庁)もあります。
あっという間に竹へと成長するタケノコ。軟らかくておいしいのは、地上に出る寸前から出てすぐの短い間だけです。おいしくタケノコを味わうためにも、竹林管理のためにも、掘るタイミングが大事ですね。
タケノコは春の旬として味わい深いものですが、竹も昔からさまざまなものに利用されてきました。縄文時代の遺跡からも竹を使った道具が出土しています。竹が利用されてきたのには、いくつかの理由があります。
まず、日本各地に広く分布し、短期間で成長するため、手に入りやすいこと。軽くて丈夫で加工しやすいこと、熱などによる変質が少ないこと、抗菌性があることなどです。
そのため、竹の強度と柔軟性を生かしたざるやほうきなどは、日常生活や農業や漁業を支える道具として昔から利用されてきました。家屋の床材や建具、垣根や庭竹としても使われています。
また、箸や茶道具のひしゃくなどは、竹が持つ抗菌性が生かされています。竹皮や葉にも抗菌性があり、おにぎりや菓子の包装材として利用されています。
笛や尺八などの楽器、剣道の竹刀、弓道の弓、せんすやうちわなど日本文化に欠かせないものが数多くあります。
さらに、常緑でまっすぐに伸びる姿、葉がこすれあう音などから、竹には不思議な生命力があり、神様が宿ると信じられてきました。七夕飾りや、お正月の門松で竹が使われるのは、そういった意味合いがあるそうです。
最近では、抗菌効果と抗酸化効果、消臭効果を生かした抗菌剤や、繊維を取り出して寝具や衣類、断熱材などにも加工されています。
100年以上前の茶道具や和楽器が今も受け継がれる竹。しかし、戦後はプラスチックなど安価な素材の出現で、利用が減少していました。最近は、自然素材の竹の良さが見直され、また、バイオマス資源としても注目されています。ますます身近に竹が利用されそうですね。
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参照:JAグループ福岡
イラスト:飛田冬子