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2021年09月25日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
最近、すっかり味噌のおいしさに目覚めてしまったワタシ。しょうゆ、お酢と並んで「日本三大調味料」として古くから愛されている味噌ですが、あまりに身近すぎて、何も知らなかったことにふと気付きました。これを機会に、味噌についてしっかり勉強しようと思います!
和食に欠かせない味噌ですが、そのルーツは古代中国の「醤(ひしお・しょう)」と呼ばれる調味料。醤が出来るまでの熟成途中のものがとてもおいしいと評判になり、これが後の味噌になったといわれています。
こうした経緯があり、「未だ醤にならざるもの」が「未醤(みしょう)」と名付けられ、やがてみしょう、みしょ、みそと変化していったそうです。
日本で初めて味噌という言葉が登場したのは、平安時代で、当時は調味料としてではなく、食べ物につけたり、そのまま食べたりしていました。このときは、とうてい庶民には手の届かない大変な高級品だったため、位の高い人だけが口にできる貴重な食品だったのです。
鎌倉時代になると、粒味噌をすりつぶした「すり味噌」が作られるようになり、水に溶けやすい特徴から、味噌汁として浸透し「一汁一菜」という武士の食事スタイルがスタンダードになりました。
室町時代には、味噌汁のみならず、現在のようなさまざまな味噌を使った料理が登場。やがて大豆の生産が盛んになり、自家製味噌作りがスタートしました。
戦国時代には、武田信玄や豊臣秀吉など、名だたる武将が味噌づくりを推奨し、戦場における貴重な保存食として重宝されました。やがて伊達政宗が日本で初めての味噌工場を建設し、ますます味噌は日本人にとってなくてはならない身近な食品になりました。
江戸時代には、江戸の人口増加による味噌不足で三河や三州、仙台の味噌が江戸に持ち込まれ、味噌料理が爆発的に広がっていきました。
こうして味噌は1300年以上の歴史を経て、日本人の食事に欠かせない食品として発展していったのですね。
味噌は微生物の働きによって発酵、熟成する自然食品ですが、微生物はその土地の気候や水質などによって微妙に働き方が変わります。そのため地域によってさまざまな味噌が発展し、色も風味も異なる多彩な「ご当地味噌」が誕生し、独特の味噌文化を形作ってきました。
味噌の種類は原料別に大きく分けると「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」「調合味噌」4つで、主な原料は下記になります。ちなみに、全国的に約8割が米味噌を使っています。
米味噌:大豆+米麹(全国)
麦味噌:大豆+麦麹(九州、四国、中国地方)
豆味噌:大豆のみ(中京地方)
調合味噌:上記を混合
※( )は主な生産地
さらに、食塩の量や大豆に対する米や麦の比率によって「甘味噌」「甘口味噌」「辛口味噌」に分けられ、さらに出来上がったときの色の違いによって「白味噌」「淡色味噌」「赤味噌」にカテゴライズされています。
甘味噌(白・赤)
甘口味噌(淡色・赤)
辛口味噌(泡色・赤)
※( )は色
味噌は味噌でも、地域によって主原料や色が違うし、ましてや気候などの環境でも変化するわけだから、味噌って本当に奥深いわー!
こうなったら全国のご当地味噌を取り寄せて、いろいろな味噌料理を作りたくなってきたわ。
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イラスト:飛田冬子