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2021年08月11日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
お盆の時期になるとスーパーにお供え用の野菜が並んでいますよね。そういえば、なすやきゅうりを使った動物のような形をしたお供え物って、どんな意味や役割があるのでしょうか? 気になったので調べてみました!
お盆には、きゅうりやなすに割りばしを差して動物を模したものを飾りますよね。きゅうりとなすを使うのは、夏の時期に全国で収穫されていて手に入れやすく、旬な夏野菜で「お供え物」としても相応しいからだと言われています。
実はこの飾り物は、ちゃんとした意味や名前があります。
お盆にご先祖を迎え入れる際は、現世でゆっくりできるように、なるべく早く来てもらいたいということで足が早い「馬」を模して「きゅうり」を使った飾りを「精霊馬(しょうりょううま)」と呼びます。一方で、あの世に帰るときは、ゆったりと落ち着いて帰ってもらうために、足が遅い「牛」に見立てて「なす」を使った飾りを「精霊牛(しょうりょううし)」と呼びます。
とはいえ、地域や宗教などによって飾る物や意味はさまざまで、迎えるのも送るのも馬を模したきゅうりを飾ったり、沖縄では、あの世に帰る際の「杖」として「さとうきび」がお供えされています。
では、お盆に飾る、なすときゅうりのお供え物を実際に作ってみましょう。作り方はとても簡単で、なす・きゅうり・割り箸(つまようじでも可)だけで出来ます!
牛を作るためのなすは、大きめのどっしりしたものを、馬に見せるためのきゅうりは、足が速そうなスラリとした形を選ぶのがおすすめです。さらに、少し形が曲がった野菜を使うと動物らしく見せられますよ。
精霊棚に置く場合は、お盆が始まる際どちらも頭を自宅の方に向けて置き、送る際には頭を外側に向けて置きます。一方で、精霊馬は自宅の内側、精霊牛は自宅の外側にそれぞれ向けて置くなど、地域によって違いがあります。さらに、門や玄関先に置く地域もあり、その場合はどちらも家の外側に向けます。
お盆が終わっても、精霊馬や精霊牛として使ったなすやきゅうりを食べるのはよくないとされています。こちらも地域によってさまざまなですが、お供え物と一緒に送り火で燃やしたり、菩提寺で処分してもらったり、半紙で包んで塩で清めて捨てます。
以前は燃やしたり、川に流したりしていたそうですが、現在は条例違反になる可能性があるため、自治体に確認する必要があります。
お供えの役割や置き方に至るまで、地域によって違いはあるものの、ご先祖様を大切に想う気持ちはみんな同じですよね。
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参照:tenki.jp
イラスト:飛田冬子