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- 50代から気をつけたい「突然の大出費」とその対策
老後にかけて必要なお金は生活費だけではありません。突然の病気やケガ、家の修繕などがあれば、すぐにまとまったお金が必要になることもあります。老後資金では、急な出費への備えも大切。今からでも間に合う資金調達の方法を確認しておきましょう。
50代以降で「まとまったお金」が必要になるタイミングは?
生活をしていると、まとまったお金が必要になることがあります。
20代~40代でまとまったお金が必要になるのは、結婚や子どもの進学、自動車・住宅購入などのタイミング。どれも大きな支出ですが、出費がかさむ時期をある程度予測できるため、計画的に資金を準備していけます。
一方で50代以降になると、予期せぬタイミングで出費がかさむことがあります。
たとえば、急な病気やケガでの医療費。大病を患うと、加入している医療保険ではカバーできないこともあります。
また、家のリフォームも大きな支出の一つ。住宅は築20~30年以上になると、雨漏りや水回りの故障といった不具合が起こりやすくなります。場合によっては急ぎ修繕をしなくてはならないケースも…。構造部が傷んでいたらリフォームも大掛かりになります。
他にも、高齢者施設への入居や車の買い替え、お墓の購入でお金が必要になることも。
リタイア後では、都会を離れて田舎に移住したい、ゆっくりと海外旅行を楽しみたい、夢だったカフェを開業したいなど、セカンドライフをより楽しむための出費も考えられます。
大きな出費に備える資金の調達方法
こうした大きな出費への備えは、健康の不安が少ないうちに前もって進めておくのが得策です。定年後のゆとりある生活のためには、定年前の収入の約75%が必要と言われます。まずは老後の資金計画を立て、資産を形成していきましょう。
老後資金を準備する方法として一番オーソドックスなのは預貯金ですが、効率よくお金を貯めるためには、不要な支出を減らす工夫も大切です。
たとえば生命保険は、一般的に子どもの成長と共に必要保証額が減っていきますから、保証が必要な期間が終われば一度見直してみるのも一つの手。医療保険については、手頃な掛け金で利用できるシニア向けタイプもあります。
旅行など、セカンドライフを楽しむための資金を着実に貯めたいなら、旅行積立を活用するのもおすすめ。旅行積立は定額預金よりも利率が高いので、お得にお金を貯められます。
一方で、すでに急な出費が見えているなら、預貯金を切り崩したり、金融資産を現金化するなどして、まとまったお金を確保する必要があります。
支払いが厳しそうであれば、車や不動産などを売却する、金融機関やカードローンで借り入れるといった方法も検討しましょう。
50代~シニアが資金調達で注意したいこと
とはいえ50代以上では、まとまった資金を調達するときに思わぬ壁にぶつかることがあります。
たとえば、カードローンが利用できなかったり、新たな保険に加入できないといったケースです。
一般的には、年齢を重ねるほど健康面での不安が大きくなりますし、収入も減少傾向になります。そのため、金融機関に「返済能力が低い」とみなされてお金が借りにくくなってくるのです。
また、持ち家などの不動産売却は、売れれば一度にまとまったお金が入りますが、新しい住まいへの引っ越し代や入居費用がかかります。
中には、買い手がなかなか見つからず、売却に時間がかかるケースも。家は売れたものの、年齢がネックで賃貸住宅の入居審査が通らず、想定外の仮住まいを用意しなければならないこともあります。
そうして預貯金を切り崩すことになれば、老後の資金計画を新たに練り直す必要も出てきます。
売却後も同じ家に住み続けられる「リースバック」という選択肢も
とはいえ、住宅は大きな資産ですから、売却できればまとまったお金が手に入ります。
そこで覚えておきたいのが、家を現金化する方法の一つ「リースバック」です。リースバックとは、リースバック会社に家を買い取ってもらった後、賃貸借契約を結ぶことでその家に住み続けられるサービスです。
住宅ローンが残っていても、家の売却価格が住宅ローンの残債を上回ればサービスを利用できますし、同じ家に住み続けるので引っ越しも不要。ご近所の目も気にせずにすみます。
賃貸契約を結ぶので月々の家賃は発生しますが、まとまった資金が手に入るため、急な出費にも対応できます。
50代以降は、万が一への備えや、日々を豊かに過ごすための費用も考えた資金計画が大切です。大きな出費にも対応できるよう、計画的に準備を進めていきたいですね。
取材協力:株式会社セゾンファンデックス
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