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- 高齢な親が加入する保険を知らないのはリスク
親が高齢になってくると、加入している保険の管理を本人に任せたままでいいのか、心配なものです。実際、医療保険については、老親に管理を任せっぱなしにしていると困ったことになる場合も。どんな問題が生じるリスクがあるのか、見ていきましょう。
教えてくれたのは清水香(しみず・かおり)さん
ファイナンシャルプランナー 学生時代より生損保代理店業務に携わり、FP業務を開始。2001年に独立し、相談業務、執筆、講演、TV出演など幅広く活躍。財務省の地震保険制度に関する委員を歴任。自由が丘産業能率短期大学兼任教員。日本災害復興学会会員。近著に『どんな災害でもお金とくらしを守る』(小学館刊)など。
子世代のサポートが特に必要になるのは医療保険
今50〜60代のハルメク読者の親世代というと、80〜90代が中心でしょう。高齢になった親が加入している保険について、何となく不安を感じている人は少なくないと思います。
実は私の両親も80代半ば。2022年のはじめ、将来に備えて私が保険金請求のサポートができるように手続きをしたところです。
特に子世代のサポートが必要なのが医療保険です。以前の医療保険は80歳などで保障が終了していました。ですが近年は85歳まで入れる終身タイプの商品などの登場により、80〜90代になっても加入し続ける高齢者が増えています。
実際、80〜90代の医療保険加入率は8〜9割にのぼるので、老親が何らかの医療保険に加入していると思っておいた方がいいでしょう。
老親の医療保険の請求で問題になることとは?
では、何が問題になるのでしょうか。保険の契約は保険料を支払う「契約者」、保険の対象になる「被保険者」、保険金や給付金を受け取る「受取人」の3者で成り立ちます。医療保険では3者が同一であるのが一般的です。そして保険金・給付金を請求できるのは受取人です。つまり、医療保険に加入している老親自身が請求をしなければならないというわけです。
ところが老親が認知症や脳梗塞等で昏睡状態になると自分で請求できないリスクが生じます。これでは支払い続けてきた保険料が無駄になりかねません。保険料の一例を挙げると、入院給付金日額5000円などの保障内容で80歳女性が加入した場合、月払い保険料は1万2599円、90歳までの10年間の保険料総額は約151万円です。この金額が無駄になると考えると非常にもったいないですよね。
ですが、老親が元気なうちであれば対策がとれます。
次回は、その対策について詳しくお伝えしていきます。
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