資産運用の魅力は「複利のパワー」10年で資産2倍に
2023.10.042023年11月18日
老後資金のために!50代から始める資産運用#4
資産運用を始めるのは50・60代でも遅くない理由
老後資金に備える資産運用がテーマのIFAの福田猛さん連載です。前回は複利の力で、資産を大きく増やせる可能性があることを説明しました。「もっと早く始めていれば……」と思った50代・60代の方へ、今からでも遅くない理由をお話しします。
教えてくれる人は福田猛さん
ふくだ・たけし ファイナンシャルスタンダード代表。大手証券会社を経て、IFA※(独立系ファイナンシャルアドバイザー)法人であるファイナンシャルスタンダードを設立。アドバイザーやセミナー講師など幅広く活動。一般社団法人ファイナンシャル・アドバイザー協会理事。著書に「考えない投資生活」(飛鳥新社刊)など。楽天証券と業務委託契約。資産運用の個別相談を無料で実施。
※IFAとは、特定の金融機関に属さず、独立した立場でお客さまに資産運用のアドバイスを行う専門家です。
「もっと若い頃に始めていれば……」
前回は年率7.2%で運用すれば10年間で資産が2倍になるという、複利のすごさについて解説しました。
ハルメク365の読者のみなさんは、50代60代の人が多いと聞きました。50代の人にこのような複利の話をすると、「もっと若い頃から始めていればな……」と残念がることがあります。
しかし私は運用に年齢は関係ないと考えています。
世界一の投資家が資産を一番増やしたのはいつか
ウォーレン・バフェットさんという世界一の投資家と呼ばれる人がいます。現在、90代の彼は一代で運用により資産を約14兆円築いたと言われています。
金額が大きすぎてピンとこないですよね。ではバフェットさんが一番資産を増やしたのは何歳頃でしょうか。知識、経験、体力も充実した40代や50代頃かなと想像しませんか。
実は80代以降が一番増えているのです。では80代以降に驚異的な運用利回りをたたき出したのかというとそうではありません。答えは複利運用をしているからです。
バフェットさんは11歳から運用を始めて90代の今もずっと続けているのです。誰よりも複利のパワーを活用したのです。ずっと株式で運用していると資産が増えてきて運用額が大きくなっていますから増える金額も大きくなります。
もしバフェットさんが65歳頃に「そろそろシニア世代になるし運用をやめようか」と考えてストップしていたら、「大金持ち」で止まっていました。80歳になっても90歳になってもずっと続けたことで「世界一の投資家」になったのです。
資産運用を始めるのは50代60代からでも遅くない
「人生100年時代」と言われます。100歳まで生きるかはわかりませんが、少なくとも50代や60代は運用をどんどん行った方がよい年齢だと思います。
私が資産運用のアドバイスを行っているファイナンシャルスタンダードでも、50代60代のお客様が一番多いです。
1000万円を運用した場合の資産の伸び率を示した上の図(前回で詳しくは説明しています)でも...