首都コロンボから気軽に行けて冒険気分を味わえる

スリランカ・コロンボから日帰りできるおすすめ観光地

公開日:2020.04.08

バカンス先として、大注目のスリランカ。現地在住の日本人フォトグラファーの石野明子さんが魅力をお伝えします。国際空港のある大都市コロンボからすぐ近くにある、おすすめの観光地「マウントラビニア」。手軽にのんびりとした時間を過ごせます。

コロンボからの日帰り旅なら「マウントラビニア」がおすすめ!

スリランカ

今、スリランカへのツアー旅行の企画で増えているのが、テーマを決めて訪れる旅のスタイルです。例えば、アーユルヴェーダ短期集中コースを学ぶ旅やスリランカカレーの料理教室にどっぷり通い詰める旅など。

ツアーとなると、旅程のうちの1日か2日ほどの自由時間が設定されています。せっかくの海外旅行ですし、少し観光もしたいですよね。そんなときにできるのが、空港に一番近い、スリランカ一の都市・コロンボでのショッピングや、世界遺産の旧市街ゴールへの日帰り観光。

マウントラビニア(Mount Lavinia)

そして、今回ご紹介したいのがコロンボから車で15分ほど南下した街、「マウントラビニア(Mount Lavinia)」へ日帰り散策です。

「マウントラビニア」の街は、イギリス統治時代に避暑地として作られた街で、大都市のコロンボからたった12km離れただけなのに、とてものんびりしたムードが流れています。

海と青空が広がるテラス(マウント ラビニア ホテル)
海と青空が広がるテラス(マウント ラビニア ホテル)

地元の人たちが穏やかな時間を過ごすロングビーチ、窓を開け放った列車(乗車口も常に開いている!)が海沿いを走ります。

「バーイ!」と人懐っこいスリランカ人たち
「バーイ!」と人懐っこいスリランカ人たち

1805年にイギリス総督の邸宅として建てられたマウント ラビニア ホテルは、この街を代表するホテルです。

ホテルの名前は英国人総督の愛した現地女性の名ロヴィニアが由来(マウント ラビニア ホテル)
ホテルの名前は英国人総督の愛した現地女性の名ロヴィニアが由来(マウント ラビニア ホテル)

マウントラビニアに来たら食べたいスリランカカレー

スパも備えたCOZA CEYLON(コザ セイロン)
スパも備えたCOZA CEYLON(コザ セイロン)

マウントラビニアの街の近くには、国内線が発着する空港もあります。早朝のフライトがある人に、私がよくすすめているのが「コザ  セイロン(COZA CEYLON)」という全6室のヴィラです。

コザ セイロンオーナーのアブドルさんと森田麻美さん
コザ セイロンオーナーのアブドルさんと森田麻美さん

吉祥寺でスリランカカレーを経営していたスリランカ人男性と日本人女性が経営しています。もちろん日本語で対応してもらえます。

エントランスを入ると流れる空気が変わった(コザ セイロン)
エントランスを入ると流れる空気が変わった(コザ セイロン)

ビーチから徒歩3分。エントランスに入ると、天井が高く風が吹き抜けるレセプション、ダイニングが見渡せます。

4年の歳月をかけて作られた建物(コザ セイロン)
4年の歳月をかけて作られた建物(コザ セイロン)
客室のバスルームからは海が見える(コザ セイロン)
客室のバスルームからは海が見える(コザ セイロン)
ゲストにゆったり過ごしてもらうための本たち(コザ セイロン)
ゲストにゆったり過ごしてもらうための本たち(コザ セイロン)

うれしいことに宿泊をしなくても、事前予約をしておけばスリランカカレーのランチセットが楽しめます。

コザ セイロンのランチコースはスープから始まる。13ドル(約1400円)
コザ セイロンのランチコースはスープから始まる。13ドル(約1400円)

これが「スリランカカレーは試したいけど辛いものはちょっと……」という方にもおすすめできるカレープレートなんです。温かいスープから始まり、メインのカレープレートへ。スパイスはふんだんに使われていますが辛味のスパイスはなし、そして見ためは他に見ない華やかさ!

メインのプレートにはカレーが8種も!(コザ セイロン)
メインのプレートにはカレーが8種も!(コザ セイロン)

材料やスパイスについても店主のアブドル・スバハンさん(55歳)が丁寧に説明してくれました。

私が訪れたときにはスリランカ人マダムも訪れていました。食後はデザートとコーヒーか、その時々の新茶のシーズンである産地のシングルオリジンティーが提供されます。フレッシュな香りと味わいが至福の時間です。

ホームメイドのデザート(コザ セイロン)
ホームメイドのデザート(コザ セイロン)

食後は、すぐそばのビーチへの散歩もおすすめです。地元の人たちのにぎやかな歓声を聞きながら、木陰やカフェで海風を浴びながらひと休み。夕日もダイナミックなマウントラビニアビーチです。

英国統治時代を感じる、名所マウント ラビニア ホテル

朝食やランチもテラス席でとれる(マウント ラビニア ホテル)
朝食やランチもテラス席でとれる(マウント ラビニア ホテル)

そしてせっかくマウントラビニアまで来たのですから、名所であるマウント ラビニア ホテルにもお邪魔しましょう。コザ セイロンからはトゥクトゥクで100ルピー(約60円)ほどで行ける距離です。

白亜の建物に赤い制服が映える(マウント ラビニア ホテル)
白亜の建物に赤い制服が映える(マウント ラビニア ホテル)
館内の廊下には歴史がわかる写真も飾られている(マウント ラビニア ホテル)
館内の廊下には歴史がわかる写真も飾られている(マウント ラビニア ホテル)
内装が上品なコロニアルホテル(マウント ラビニア ホテル)
内装が上品なコロニアルホテル(マウント ラビニア ホテル)

白亜のホテルでは当時の面影の残る制服のドアマンがお出迎えしてくれます。ホテルの装飾の細部に歴史を感じます。海に突き出した崖の上に立つように作られているため、眺めも抜群です。宿泊しなくても、プールに入れる上に、ランチタイムにビュッフェが味わえます。

運ばれてきたクラシックスタイルのアフタヌーンティー(マウント ラビニア ホテル)
運ばれてきたクラシックスタイルのアフタヌーンティー(マウント ラビニア ホテル)

今回は、午後3時以降に楽しめるアフタヌーンティーのご紹介です。1人1800ルピー(約1050円)で、ポットの紅茶とお腹いっぱいになる3段のクラシカルスタイルのアフタヌーンティーです。

一番上のプレートは甘いもの、2段目にはエビフライとサンドイッチ(マウント ラビニア ホテル)
一番上のプレートは甘いもの、2段目にはエビフライとサンドイッチ(マウント ラビニア ホテル)

だんだんと夕暮れとともに表情をかえていくインド洋を眺めながら、ゆったりと時間を過ごしてください。外では、食事を狙うカラスと、武器のパチンコを持ったサファリ姿のスタッフの格闘が、たまに起こっていますが(笑)。

大きなスコーンは食べきれずテイクアウトにしてもらいました(マウント ラビニア ホテル)
大きなスコーンは食べきれずテイクアウトにしてもらいました(マウント ラビニア ホテル)

もしお腹いっぱいになってしまったら、残りはお持ち帰りができるので、気軽にスタッフに声を掛けてくださいね。

ホテルから駅までの散歩、夕方の木漏れ日がきれい
ホテルから駅までの散歩、夕方の木漏れ日がきれい

コロンボへの交通手段は、配車アプリか鉄道で

切符を買うチケットカウンター
切符を買うチケットカウンター

さて、マウントラビニアからコロンボに戻る手段ですが、以前紹介した配車アプリ、Uber(ウーバー)やPIck me(ピックミー)でも短時間で戻ることができます。でもマウント ラビニア ホテルから徒歩2分のMount Lavinia(マウントラビニア)駅からコロンボに戻ってみるのはいかがでしょうか。

降りたコルピティヤ駅のホームから見えた景色
降りたコルピティヤ駅のホームから見えた景色

1時間に1~2本(夕方は1時間に2本)の各駅列車が停車します。最大の駅コロンボ フォートまで戻ってもいいですし、宿泊先がコロンボ中心地だったら3区のKollupitiya(コルピティヤ)駅で降りれば、コロンボ駅周辺の混雑を避けられます。

コルピティヤ駅まで10ルピー(約6円)
コルピティヤ駅まで10ルピー(約6円)

私は18時過ぎに出発する列車に乗ったのですが、開け放たれた乗車口からインド洋に沈みゆく夕日が見えました。乗客もみんな静かに夕日を眺めていました。

開け放たれた乗車口から見えた夕日
開け放たれた乗車口から見えた夕日

子どもと一緒だったのですが、「どうぞ座って」と席を私に譲ってくれる人も現れたり。とても和やかな車内でした。

車内の混み具合はこんな感じでした
車内の混み具合はこんな感じでした

ただ通勤(コロンボ方面)、帰宅(コロンボからの下り)ラッシュ時は、身動きが取れないほど混雑しているので、スリなどの心配もあります。その時間帯は避けてくださいね。

 

新型コロナウイルスによる、スリランカの影響は

いつも記事を読んでくださりありがとうございます。

コロナウイルスの感染拡大に伴い、みなさまの生活にも大きな影響や不安があるかと存じます。

現在スリランカでは入国ビザの取得が一時的に停止、そして空港が封鎖され、外国人および現地の人も入国することができません。封鎖解除の目処は4月21日となっていますが、延長の可能性があります。

そして、スリランカ国内は3月20日から外出禁止が発令され(食料品の買い物も散歩も禁止!涙)、家に閉じこもる生活が続いています。

先行きが見えず、落ち着かない毎日ですが未来のために必要なことなのだと日々過ごしています。

現在、旅行なんてもってのほか、であることは承知しております。ですが近い未来、大切なかけがえのない日常が必ず戻ってくると信じています。それまでみなさまが少しでも気分が晴れるような記事をお伝えできればと思います。

読者のみなさま、またご家族が健康でありますようスリランカから心よりお祈りしています。

※2020年4月7日時点の情報です

 

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石野 明子

フォトグラファー。大学で写真を学んだ後、新聞社の契約フォトグラファーを経て2006年から女性誌やwebで撮影するフリーランスに。16年スリランカ・コロンボに移住し、写真館「STUDIO FORT」をオープン。著書に『五感でたのしむ! 輝きの島スリランカへ 』イカロス出版 

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