四季を楽しむ!大人の湯めぐりグルメ紀行1

春の伊東!満開の桜と絶品「金目鯛 椿蒸し」満喫旅

公開日:2024.04.18

各地の温泉&美食を体験レポートする新連載がスタート。第1回は伊豆半島の伊東です。静岡県でも随一の総湯量を誇る名湯地。そして金目鯛をはじめとする豊富な海の幸も絶品です!春爛漫のこの時期、花を愛でつつ旅館「界 伊東」で温泉と料理を満喫しました。

春の伊東!満開の桜と絶品「金目鯛 椿蒸し」満喫旅

40種1000本の桜を楽しめる「さくらの里」へ

都心から日帰りも可能な伊豆半島。1泊2日、週末ショートトリップにも人気のエリアです。

東京から、伊東温泉への電車でのアクセスは、JR東京駅から特急踊り子号で伊東駅へ。または東海道新幹線こだまで熱海駅乗り換えが便利です。車では東名高速道路厚木ICから小田原厚木道路に入り、熱海経由で伊東まで約90分です。

温暖な気候に恵まれた伊豆半島には、四季折々の花を楽しめるスポットがたくさんあります。

今回訪れた「さくらの里」は、伊豆半島屈指の桜の名所!

40種3000本の桜を楽しめる「さくらの里」へ

ユネスコ世界ジオパークに認定された、丸いお椀のようなシルエットが特徴的な火山、大室山の山すそにあり、4万平方メートルもの広大な敷地に約40種1000本の桜が植栽されています。

9月下旬頃に咲き始める十月桜から、1月2月には寒桜や大寒桜、春はソメイヨシノ、そして5月に咲く兼六園菊桜まで、実に約8か月に渡って次々と咲き続ける多様な種類の桜を楽しめる公園です。

「さくらの里」は、伊豆半島屈指の桜の名所!

取材時はまだ3月の寒い時期でしたが、早咲大島桜や城ヶ崎桜が見事に開花。ソメイヨシノは、つぼみがふっくらと膨らんでいる様子がうかがえました。4月になれば、きっと満開の桜を楽しめることでしょう。

地元の和菓子店「石舟庵」で花モチーフのお土産を

花を存分に満喫した後、おみやげも花をテーマに探してみました。

伊豆といえば魚介がおいしいイメージが強いですが、実は伊東市は、お菓子の街ともいわれるほど、お菓子屋さんがたくさんあります。街を歩けば、創業100年を超える老舗和菓子店から、個性あふれる新しい店まで、さまざまなお菓子屋さんに出会えます。

今回訪ねたのは、地元の素材にこだわってお菓子づくりを行なっている「石舟庵」です。

地元の和菓子店「石舟庵」で花モチーフのお土産を

 ここで、かわいい花のお菓子を見つけました。季節の花をかたどった「百花譜」という、ミルクまんじゅうです。

生クリームとマスカルポーネチーズで作られたミルキーな餡を、国産はちみつを使った、ふんわりとした生地で包み、焼き上げたまんじゅう。自然な甘みが穏やかで優しい味わいです。

季節の花をかたどった「百花譜」というミルクまんじゅう

写真は桜の形ですが、椿や梅、みかんの花、クレマチス、秋桜など、季節によって花の形は変わります。伊東に生まれ育ち、医学者で詩人だった木下杢太郎(きのした・もくたろう)が描いた花の画集「百花譜」をイメージしてデザインされているそう。パッケージに描かれた杢太郎の花のイラストも素敵です。

石舟庵で配られているフリーペーパーには、素材への思いが丁寧に綴られており、生産者のお話など読み応えがあります。見つけたらぜひゲットしてみてください。

写真もきれいなので、旅館のお部屋で風呂上がりに眺めてみても楽しいですね。

お菓子といえば、温泉旅館の客室には、よくお菓子がテーブルに置いてあることがありますが、あれは旅人へのおもてなし心であると共に、湯当たり防止の意味もあるのだとか。温泉に入る前にちょっとお菓子を食べて糖分を摂取しておくことで、急な血糖値の変化を防いでくれるそうです。

ぜひ伊豆名物の「ぐり茶」と一緒に召し上がってみてはいかがでしょう。

今宵のお宿「界 伊東」で温泉三昧のひとときを楽しむ

伊東散策の後は、お待ちかねの温泉旅館「界 伊東」へ。

温泉湧出量が毎分3万4000Lという、全国有数の湯量を誇る伊東温泉。源泉数の多さでは、湯布院、別府と並ぶ、日本三大温泉といわれています。

「界 伊東」の源泉かけ流しの大浴場は、ヒノキの香りが心地良く、ゆったりくつろげる内湯と、大きな岩の間からダイナミックに湯の滝が流れ落ちる、野趣あふれる露天風呂!

今宵のお宿「界 伊東」で温泉三昧のひとときを楽しむ

昼と夜とではまた風景が違うので、時間を変えて何度か入ってみるのもおすすめです。

温泉の主な成分は塩化物と硫酸塩。塩のベールが肌を包み、保温、保湿効果が高いといわれます。無色透明で、小さな子どもからご高齢の方まで、幅広く利用できる肌に優しい泉質です。

日本庭園を愛でながらのんびりできる足湯や、家族で楽しめそうなプールもあり、すべて温泉を利用しています。

さらに客室にあるお風呂は、ヒノキの浴槽で、もちろん全室源泉かけ流し。「界 伊東」には4つの源泉があり、それらを専門の湯守が季節に合わせてブレンドして、各所に適した温度や湯量に細かく調整しているそうです。

滞在中は大浴場に、お部屋のお風呂にと、温泉三昧で心ゆくまで楽しみましょう。

新鮮なお刺身にアワビ、「金目鯛 椿蒸し」を堪能!

夕食は、日本庭園が目の前にパッと広がる全面ガラス窓の半個室空間で。四季折々に咲く花々の様子を眺めながらいただきます。

伊豆の三大美味といえば、金目鯛、伊勢海老、アワビ。これらを味わい尽くす「春夏の特別会席」を堪能しました。

先付けには燻した金目鯛に、伊豆の名産「ニューサマーオレンジ」という柑橘のジュレを忍ばせた一品。これまた伊豆の名産品である椿油をかけていただくと、爽やかな風味の中に程よいコクとスモーキー感が漂います。続いて春の野山を思わせるような艶やかな彩りの煮物椀を味わい、次に登場したのが豪華な「宝楽盛り」。

豪華な「宝楽盛り」:界 伊東

お酒のつまみにも良さそうな、山菜、野菜、お魚の小品が彩り豊かに多々並びます。真鯛、金目鯛、カンパチと共に、伊勢海老のお造りも登場。とろりと甘く、プリプリの食感がもうたまりません。

金目鯛はあえて塩でいただくことで、魚本来の繊細なうまみがじわっと口の中に広がります。

合わせておすすめいただいた地酒は高嶋酒造の「池のさと」。伊東市池地区で栽培された酒米と天城山の湧水で仕込んだ特別純米酒です。すっきりと爽やかでキレのある味わいが魚や野菜との相性抜群です。

続いてアワビの陶板焼きの登場です。

アワビの陶板焼き

酒蒸しされてじゅわっとジューシー。肉厚でふわふわ!食べやすい柔らかな食感に驚きます。バターしょうゆで香ばしく味付けされています。さらにこの後、牛の鉄板焼きも出てきました。

そしてメインは「金目鯛の椿蒸し」!

「金目鯛の椿蒸し」界 伊東

ふっくらと蒸された金目鯛に、熱々の椿油をジュワーっとかけていただきます。

金目鯛といえばしょうゆ味の煮付けが多い印象ですが、ここではオイスターソースを隠し味に中華風の優しい味付け。椿油をかけることで、ショウガとネギの香りが立ち、ほのかに甘くナッツのような豊かな風味と奥深いコクが生まれます。椿の花がデザインされたかわいらしい器にも注目です。

椿油を食用でいただくのは、他ではなかなかできない希少な体験。椿油の名産地である伊豆ならではの料理です。かの徳川家康は、椿油で天ぷらを作って食べていたとか。椿油はオレイン酸が豊富で、体内の悪玉コレステロールを抑制して血液をサラサラにする働きがあるともいわれます。

実は伊東市の花は椿。潮風に強い椿は、海に近い伊豆半島での栽培に適しており、昔から田畑を守る防風林としても重宝されました。椿は伊東の人々にとって大変親しみ深く、愛されている植物なんだそうです。

最後に土鍋ごはんと留椀、香の物、デザートが出てきて終了です。すべておいしくいただきました。

今回宿泊した温泉宿はこちら:界 伊東

今回宿泊した温泉宿:界 伊東

伊東駅から車で4~5分、街中を散策しながら徒歩でも10分前後です。伊東の市街地にありながら、建物の中は静かで落ち着いた雰囲気。元はいづみ荘という1912年創業の老舗旅館だった建物を、風情を残しつつ新たに居心地よく再生しています。

この地域独特の伝統工芸や、染色家、切り絵作家など、地元のさまざまなクリエイターが手掛けた、伊豆の四季を草花で表現した上品なしつらえにも癒されます。

70歳以上限定『温泉めぐり 界の定期券』」の対象施設の一つとして、シニア女性にも人気の温泉宿です。

界 伊東

住所:〒414-0016 静岡県伊東市岡広町2-21

取材協力:星野リゾート 文・写真:江澤香織  編集:竹下沙弥香(ハルメク365編集部)


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ハルメク365編集部

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