50代からの女性のための人生相談・183

人生相談:ものを捨てる勇気がなくて片付かない…

阿部絢子さん
回答者
生活研究家・薬剤師
阿部絢子

公開日:2024.03.31

更新日:2024.03.31

「50代からの女性のための人生相談」は、読者のお悩みに専門家が答えるQ&A連載。今回は、65歳女性の「片付けのためにはものを捨てなければいけないのはわかるけど、その勇気が出ないです…」という相談に、消費生活アドバイザーの阿部絢子さんが回答。

65歳女性「捨てる勇気を持つには?」という相談

どうしても片付けがうまくいきません。

片付けの第一段階は「まずはいらないものを捨てること」だとはわかっています。しかし、ずっと取っておいたものを思い切って捨てたら、何日かして必要になってしまい「あーあのとき、捨ててしまったな~」と後悔したことがあります。

その経験から捨てることに憶病になってしまっているのだと思います。どうすれば、捨てることができるようになるのか、教えていただきたいです。

(65歳女性・ゆでたまごさん)

阿部さんの回答:片付けも人生も「勇気ある決断力」が重要

阿部さんの回答:片付けも人生も「勇気ある決断力」が重要

現在の社会では生まれ育った環境によっては、人はみな平等で生きられるとは限りません。環境条件下の良し悪しにより、不平等や環境格差が生じるからです。

しかし1年は365日、1日は24時間。この「時の経過」はどのような環境下にあっても、地球上では変わることがありません。「1日24時間、どう過ごしどのような時間を経過させていくのかが、暮らしであり生きるということにつながっている」と私は考えています。

そのためには、“自分暮らし”の目指す方向を持たなければ、時間はただ過ぎていくだけになってしまいます。

自分暮らしの目指すことは、若いときには“学校に通う”“部活をする”“大学受験をする”“社会人になる”などと、自分の目指すことをハッキリと決めてきたはずです。でも、年齢を重ねると、その目指すことが、ぼやけたり、薄まったり、持てなかったりして、次第に時間遣いもあやふやになってきているのではないでしょうか。

特に子どもを独立させてしまうと、またそれまでに目指したことを完了させてしまうと、時間使いもこれまでとは違ってきます。

一度目指したことを達成すると、これからの自分暮らしの目指す先をなかなか決められず、ただぼんやりと時間を過ごすことにもなりかねません。それでも1日は24時間。時間の使い方がとても大切というわけです。

1週間、1日、1時間の過ごし方をしっかり定める!

1週間、1日、1時間の過ごし方をしっかり定める!

これまでの暮らしでも、失敗や後悔がなかったわけではないと思います。若いときなら先の時間がたっぷりありますから「ま、いっか」で済ましてしまいます。しかし年齢によっては、これからの時間は大切だから失敗などしたくない気持ちが大きくなるものです。

それならなおさら、1週間、1日、細かく言えば1時間の過ごし方をシッカリと目指すことのために定め、そのための必要な時間使いをする。ここが勇気を持って暮らすことにつながっていくのではないでしょうか。

言い換えると「時間使いとは暮らしの目指すことに向け、常に決断を連続させること」と言えるわけです。

例えば暮らしの目指すことが「家族のため」だったとします。もし、ご近所の方からお茶の誘いを受け家族との予定とダブったとき、どちらを優先させるか決断を迫られます。この決断は当然ですが、家族優先になりご近所誘いは断れるはず。

しかし日々勇気がなく、決断力も乏しいと、すぐに断れないのです。しかもご近所ですから、失敗したくないもの……。しかし、それは勇気を持つ決断ができていない暮らしだという証とも言えるのです。

このような決断は、いつ、どんなときにも必要なことです。勇気を持って決断し続けなければ、時間使いはスムーズにいかなくなるというわけです。

1週間、1日、1時間の過ごし方をしっかり定める!

さらに暮らしの内容は、年齢により違います。当たり前ですが暮らしの優先順位、必需品順位、付き合いの順位なども変化していくのです。その変化に合わせ、勇気を持って決断をしなければ、失敗や後悔へとつながりかねません。

決断結果の失敗を避け、勇気ある決断をするには、日々、決断力を磨く練習をすることにつきます。決断する力が弱い、ハッキリしない、グズグズしている、乏しい、人に引きずられやすいとなると、その結果、失敗や後悔を繰り返すことになるのです。

なので常に、勇気ある決断力を磨く練習をしましょう。例えば、

  1. 今、食べたいものをサッと言える。(メニューで迷わない、私も同じでと言わない) 
  2. 「また、今度」を口にしない。
  3. 「もったいない」「何かに使える」「どこかで役立つ」と、そのままにしない。
  4. 嫌なことは何か、ハッキリさせられる。
  5. 「ああすればよかった~」と思わない。

といった内容を繰り返し、いつでもどこでも練習していけば勇気ある決断力が次第に身に付いてきます。

自分で決めて決断を下すことで、失敗も後悔もなく、捨てることにも臆病感が払われていきます。また、たとえ失敗しても、後悔などしないはずです。

時間は平等、自分暮らしの目指すことのために時間を使う、そのための勇気ある決断力、これをしっかりと身に付けること。これこそが、捨てる勇気を持つ、生きる勇気を持つことにつながります。

回答者プロフィール:阿部絢子さん

回答者プロフィール:阿部絢子さん

あべ・あやこ 1945年、新潟県生まれ。生活研究家(消費生活アドバイザー)・薬剤師。家事全般や食品の安全性の専門家として活躍。薬剤師の資格を持ち、今も現役で働いている。


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