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- 12回の転勤人生(3)江津市 子どもがチック症に
北は福島県、南は福岡県まで。夫の転勤に伴って各地へお引っ越し。その回数はなんと12回! 各地での思い出や、遭遇したエピソード、今も続く仲間との出会いなどを振り返ります。今回は島根県江津市での出会いやハプニングのお話です。
海の波高く、鮎が豊富にとれる江津市
江津市では、生命保険会社の支部2階にある社宅に入居したので、職場と住居が同じビル内でした。江津市は日本海に面しており、海は波高く荒く、初めて見た時に長男は泣いてしがみついてきました。
小さな川が中国山地から水を集め、大きな江の川となって日本海に注ぎ込みます。鮎がたくさんとれ、6月に漁が解禁になるとよく職員さんが届けてくれました。川魚なので餌の水苔のにおいがします。河口には製紙工場があり、多くの人の雇用を支えていました。
長男がチック症状に。長女は池に落ちる。
当時、長女は幼稚園、長男は1年生です。知り合いも友達もいない地で、長男は精神的にきつかったのだと思います。チック症状で目をパチパチするようになり心配しました。担任の先生の励ましや助言などがあったおかげで、やがて治まっていき安心しました。長女には男の子の友達ができ、私にも親しい友達ができました。
長女はお転婆なところがあります。江津市に住んでいた間、実家に帰省した際、庭の池の鯉を網で追い回しているうちに誤って池に落ちました。エレクトーンの椅子からひっくり返り、頭に傷をおったことも。蜂に刺されたこともありましたが、手乗り文鳥を飼い、肩に乗せて遊ぶ無邪気な様子を思い出しました。
二人とも幼かったので営業職員さんが孫のように可愛がってくれました。実家がケーキ屋さんの人からはクリスマスケーキが届いたものです。心の交流が出来ていたのだと思います。当時の職員さんからは、40年経った今も懐かしんで電話がかかってきます。「一度会いたいね」とお互い話しますが、高齢で足が悪くなり体調もすぐれないらしく、実現は難しそうです。
海水パンツが大変なことに!
夏休みに海水浴に行きました。仮面ライダーVが流行っていた頃です。長男は青いタオルに赤いフェルトでVを縫い付けた、私手作りの海水パンツで海に入りました。海水をたっぷり含んで重くなったパンツがずり落ちて、みんなで大笑いしたのでした。その長男も今は1児の父となり頑張っています。海水パンツの出来事は覚えているかしら?
植物とともに年を重ねて40年
お店で10センチくらいの小さな観賞用の鉢を買いました。その鉢は株分けと剪定を繰り返しながら、各地への転勤時も引っ越し荷物と一緒に持って回りました。40年たった今も大事に育てています。愛情に応えてくれて、白い小さな花をたくさん咲かせます。かわいいですよ♥
花好きな私は1つ2つと、ついつい花鉢を買い求め、その数はだんだんと増えていきました。引っ越し時、段ボール箱に入れて運ぶのですが、ふたは閉められず、重ねられずで業者さんも困るでしょうね。鉢がグラグラしないよう隙間に新聞紙を詰め込み、箱の周りをひもでしっかりと縛っておきます。これもたくさんの引っ越しで身につけたコツです。
江津市での暮らしは2年で終わり、次も日本海に面した市に転勤します。島根県平田市(現:出雲市)です。滅多に遊びに来ない義父母が来てくれたことなどをお話ししますね。
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