素朴な疑問レディーファーストの由来とは

公開日:2019/10/17

レディーファーストの由来とは

 

こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。

 

エレベーターで外国人と一緒になったとき、降りるときには自分より女性が先に降りるまで扉を押さえて待っていてくれました。それを見ていた友人が「さすが! 外国、特にヨーロッパの人はレディーファーストの精神が生きているのね〜」と。

 

扉を開けて先に中に入れてくれたり、車に乗る時に先に乗せてくれたり。一般的に使われている意味としての「レディーファースト」は英語では“Ladies First”と表し、男性より女性が優先されることを意味していますね。実は、この言葉の由来にはいくつかの説があるとか。気になったので調べてみました。

 

■「女性を先に行かせよう」の意味のレディーファースト

 

私たちがイメージしているレディーファーストとは正反対の意味を持ちます。レディーファーストの習慣が生まれたのは、中世のヨーロッパといわれています。この時代は男性が中心であり、女性は立場が低い世の中でした。また、この頃に横行していた毒殺や暗殺を防ぐための防御策として、女性を男性の身を守る「盾」の役割として先に歩かせたり、食事を先に食べさせる「女性が先に=レディーファースト」が行われていたそうです。

 

■「淑女のマナー」としてのレディーファースト

 

ヨーロッパ上流階級における淑女のマナーとしての“Ladies First”は、何か物事を行うときには、女性が男性の行動を妨げないようにしようという意味がありました。例えば、女性は先に準備して男性を迎える、男性より行動を先に済ませる、男性より先に退出し男性の会話に加わらないなどを示した言葉です。これは欧州の上流階級では女性の地位が低く、男性に対して従順な姿勢こそが理想の淑女だという考えからだとか。

 

■「女性からお先に」の意味のレディーファースト

 

3つ目は、今のレディーファーストの考えと近いものです。レディーファーストが生まれた中世ヨーロッパでは「長男」は跡取り息子として家族や周りの人々から大事にされていました。しかし、長男以外の「次男」や「三男」である男性には、なかなか女性が寄ってきませんでした。そのため、自分から女性に仕えることで、女性の関心を引こうとしたのが起源という説もあります。長男という安泰の立場ではないからこそ、女性に優しく、大切にしますよというよい部分を見せるための方法だったそうです。

 

3つの説を比べてみると、今日まで続けられているのは、3番目のようですね。これが長い年月を経て女性の地位が向上するにつれ「レディーファースト=女性が優先」という意味合いへと変化してきたようです。

 

レディーファーストというと男性がするもの、女性はそれを受けるものとの思い込みもありますが、受ける側の女性の意識も大切です。例えば出口で扉を押さえて先に通させてもらったり、エレベーターで先に降ろさせてもらうなど、せっかくのレディーファーストに対して無言で当たり前のように通り過ぎては失礼にあたりますし、男性のプライドも傷つけてしまいます。男性からの気遣いや、してくれたことに対しては、笑顔でお礼を言えるようになりたいものですね。

 

 

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参照:株式会社日盛商会

   DMM英会話

   

日本でも今の意味のレディーファーストがもっと広がるといいな!
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イラスト:飛田冬子

 


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