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2018年11月23日
素朴な疑問
おめでたい日、お祝いやお祭りのときにはよくお赤飯を炊きますね。ワタシは、お祝い事がなくても食べちゃいますけど(笑)
ではなぜ、お祝い事があったときにお赤飯を食べるようになったのでしょう?
気になったので調べてみました。
お赤飯の起源はとても古くて、『日本書紀』の中に、飛鳥時代にはお赤飯のルーツと言われている赤米を奉納したとの記述があります。
『枕草子』には、あずき粥としてお赤飯の原形が書かれているみたいですし、鎌倉時代後期の宮中の献立を記した「厨事類記」には、3月3日上巳の節供、5月5日端午の節供、9月9日重陽の節供など、季節の節目にお赤飯を食べた行事食だという記録があるそうです。
お赤飯は古くから日本人と深い関わりを持っていたんですね。
庶民にお赤飯が広まったのは、井原西鶴の文献の中にも登場していて、少なくとも江戸時代ではないかと考えられているそうです。
ただ、小説家であり料理研究家であった本山荻舟(てきしゅう)の『飲食事典』(平凡社/1958年刊)によれば、「赤小豆を混ぜた強飯。(江戸後期の国学者、喜多村信節の)『萩原随筆』には京都にては吉事に白強飯を用い、凶事に赤飯を用ふるは民間の習慣なり、江戸は四月より八月迄白強飯、九月より三月迄赤飯を御用なりと見ゆ(後略)」とあります。
なんだか難しくなってきました(笑)。
京都では、江戸時代までは今とは逆で、お祝いではなく凶事(まがどき)に赤飯を食べていたんですって(え~びっくり!)。
それがおめでたいときに食べるようになったのは、凶を返して吉とする「縁起直し」によるものではないかと述べられています。
実際、現在でも地方によっては仏事にお赤飯を炊く「縁起直し」の習慣も残っています。赤という色には呪力があって、災いを避ける力があると信じられていたので、魔除けの意味もあって、祝いの席でふるまわれるようになったのかもしれませんね。
実は、本日11月23日は「お赤飯の日」なんです。皆さん知っていましたか?
赤飯の起源といわれる赤米などの五穀を、その年の収穫に感謝をこめて奉納してきたことから、現在でも全国各地で11月23日に五穀を奉る伝統が継承されているそうです。
今日は、ちょっとお赤飯を食べてみてもよいかも、ですね。
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イラスト:飛田冬子