捨てにくい「思い入れのある服」の上手な手放し方

終活片付けに「古着でワクチン」がおすすめな理由

公開日:2023.11.30

更新日:2023.12.21

いらない衣類を回収キットにつめて送ることで、開発途上国の子どもにポリオワクチンを贈ることができる「古着でワクチン」。断捨離はもちろん、60代、70代には「終活」にも活用できると人気です。気持ちも人生もスッキリしたお2人の体験をご紹介します。

事例1:増え続ける衣類…貧乏性で一気に捨てられない

82歳・とし古さんの場合

戦中・戦後の質素で物のない時代に育った70代・80代は、物を直しながら長く大切に使うことが当たり前、という世代。とし古さんも、衣類はお直しをして大切に着ていました。娘たちが着飽きた服も引き取り、リフォームして着たりしていたのだそう。

「2年前、父親の遺品の整理をしたことがきっかけで、自分の終活にもゆっくり取り掛かり始めた」という、とし古さん。

「月2回の資源ゴミ収集日に少しずつ別れを惜しみながら出していました。一度にたくさん出すのははばかられる貧乏性なんです」

そんなとき、雑誌「ハルメク」で「古着でワクチン」を目にし「不要な衣類を送って世界の子どもたちにワクチンを贈ることができ、終活も進むのだから、まさに一石二鳥!」と、早速申し込みました。

思い出の手編みのセーター、夫のスーツもワクチンに代わるなら

思い出の手編みのセーター、夫のスーツもワクチンに代わるなら

まずは娘たちから引き取ったものの中から、リフォームすることなくたまっていた大量の夏用半そで上着を、誰かの役に立つならと手放すことに。

そして、着ていた頃の思い出だけでなく、手作りした愛着もあり、手放せずにいた、手編みの娘たちのセーターや夫のカーディガン。「昔なら編み返ししましたが、もう編み返す気力はありません。手放すことに」

ゴミに出すには忍びない「夫が着なくなったスーツ」は、ズボンは母のズボンなどに再生していましたが、残ったものを手放すことに。

思い入れのあるものほど手放せずにいましたが、本当に残すものが絞れたようです。

「余談ですが、母のズボンはデイケアに通うときに着て行くと、みなさんが褒めてくださったとかで、母のお気に入りでした。母が亡くなったとき、そのズボンもお棺に入れて一緒に旅立っていきました」

思い出の手編みのセーター、夫のスーツもワクチンに代わるなら
左/夫のスーツのズボンで作った袋物、中/娘の浴衣からスラッシュキルトのベスト、右/その後ろ身頃は夫のズボン。これらはまだ手放せません

「古着でワクチン」キットが到着、驚くほど入る!

「古着でワクチン」キットが到着、驚くほど入る!
左上/ポストに投函されていた回収キット、左下/「古着でワクチンの送り方」などの説明書、右/回収袋​​​​​
 

さっそく「ハーフコート(冬用)4点と夫のスーツ上着2点を底に敷くことで袋の底辺を安定させ、娘たちの古着を重ねていきました」

さらに「銀行などで頂いたタオル(新品に限る)も入れていきました」と、とし古さん。

今回は、娘さんの衣類中心に詰めたそうですが、詰め終わった古着でワクチンの袋は重くて自分の力では動かせず、重さを測ることもできなかったと言います。

「袋詰め作業を玄関でしておいてよかったです」

「古着でワクチン」キットが到着、驚くほど入る!
宅配便の方は慣れた様子で持って行きました

次回は友人・知人・隣人を誘って「古着でワクチン」を利用しようと思っているとし古さんです。

事例2:終の棲家での小さな暮らしへ変える決意

事例2:終の棲家での小さな暮らしへ変える決意

73歳・harumatiさんの場合

harumatiさんは2016年に脳内出血で半身麻痺の後遺症を負いました。その後、将来を考えて2021年11月に介護付き有料老人ホームに夫婦で入居。

新しい場所では、“小さくて豊かな暮らし”を目指して、引っ越し前に自宅の片付けに邁進するはずでしたが、判断に迷うものがたくさん出て行き詰まってしまったそう。

そんなとき、以前雑誌の記事で目にした「古着でワクチン」を思い出したと言います。

身に着けるものなら何でもOK!

身に着けるものなら何でもOK!

「ポリオワクチンで開発途上国の子どもの命を救える、古着の販売などで開発途上国に雇用を創出するという社会貢献が加わったのですから、もう迷うことはありません」とharumatiさん。さっそく迷っていた物を和室いっぱいに広げてみました。

「古着でワクチン」のキットに詰められるのは30㎏まで。そこで、「海外旅行をするときスーツケースが制限重量を超えていないかを調べるための量りにぶら下げて、総量を確かめてみました。集めたリサイクル、リユース品は、何と25kg!ちょうどいい量です」

重量オーバーの心配もなくなり、和室に広げた物を少しずつ詰めていきます。「古着でワクチン」は衣類はもちろん、バッグや靴、エプロンやサングラスなど、身に着けるモノなら何でもOKなのも使いやすさの理由の一つでした。

子どもの命を救えるから、迷わず片付けが進む

子どもの命を救えるから、迷わず片付けが進む

キットが届いてすぐに「資料にある子どもたちの笑顔を見て、頼んでよかったと思った」というharumatiさん。

「回収キットの袋を広げてみると大人2人ぐらいが優に入れるほどの大きさ。夫が、片付けた衣類などを力いっぱいギュウギュウ押し込んで、片っ端から布テープで留めていきました」

子どもの命を救えるから、迷わず片付けが進む
集荷待ちの「古着でワクチン」

『古着でワクチン』に取り組んだことで、思い出は心の中だけに大切に残して、新しい暮らしは「スッキリと小さく」始められそうです」と話すharumatiさんです。


終活片付けの心強い味方「古着でワクチン」とは?

特別版「ハルメク 古着でワクチン」は「古着deワクチン」を運営する日本リユースシステム株式会社と協力し、生まれたサービスです。通常一口につき、ポリオワクチン5人分の寄付となりますが「ハルメク 古着でワクチン」なら、キットを1点購入いただくと、開発途上国の20人の子どもたちにワクチンを寄付できます。

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小西 由希

こにし・ゆき 「ハルメク おしゃれ」編集部。副編集長・ビューティー部門の編集担当。京都の日本海側出身のため色白。毎朝、美白パックをしている。

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