娘夫婦の出産でマレーシアに

クアラルンプールではじめまして

公開日:2019.04.04

マレーシアで暮らす娘夫婦と、出産予定の孫に会いにクアラルンプールに飛んだ翠さん。文化がまったく違うマレーシアで異文化体験をしながら生活をしていきます。

クアラルンプールではじめまして
クアラルンプールのツインタワー

お国柄の違いに驚く

マレーシア・クアラルンプールで暮らす娘夫婦。

そろそろ孫の出産予定日が近いということで、飛びました、わたし。夜のフライトで早朝、クアラルンプールの空港に到着。

もう予定日を過ぎているので生まれちゃったかなと思って飛んできたのに……。

ニコニコしながら大きなお腹で娘夫婦が迎えに来ています。

そうか、まだ生まれないのね。

生まれないうちに、生活に必要なことをあれこれ教わることにしました。何しろ文化も生活習慣も違う国なのです。

買い物の仕方、とくに宗教的な違いなどは重要です。

イスラム教徒の生活の戒律はかなり厳しいらしいのです。マレーシアにはイスラム教徒が多く生活し、空港やレストラン内、ドライブインにも一日に5回の祈りをする小さな部屋が併設されています。

また、女性は手、足、髪を家族以外の人に見せません。長袖を着用し頭からスカーフのようなもので髪を隠しています。それでも最近では家長の許しがあればスカーフを着用しなくてもよいことになり、時代とともに自由になってきているようです。

マレーシアではイスラム教徒だけでなく、仏教徒、ヒンズー教徒が共存しています。

イスラム教徒は、豚肉を触ることはしないので肉売り場の担当は中国の人が担当しています。

豚肉売り場の担当者から肉を計ってもらいお金を払います。他のものは、かごのままレジに並んで買います。
中国人のお店、朝早くから路上のテーブルでちまき、まんじゅうなどを食べる

中国人のお店、朝早くから路上のテーブルでちまき、まんじゅうなどを食べる

マレーシア旅行記

大きな蒸し器。次々にふたを開けてもらい、中のものを選んで買う

 

買い物のほかにも、ゴミの出し方。無料バスの乗り方。マンションの入り方。モノレールの乗り方。家電品の使い方など。

その都度「へぇ~」と言いつつ覚えて……覚えられないあれこれはメモしていきます。

特に驚いたのが、牛乳はパックごとシャカシャカと振ってから買うこと。腐り始めて固ま
っていることがあるらしいのです。

また、鳥ムネ肉のパックは羽がフワフワ付いていますし、骨も残っています。

あとで文句を言っても「あら、よく見ないで買ったのね」と言われてしまいます。

要するにすべて自己責任ということです。

ローカルな格安カフェ

 

 

マレーシアの方が多く集まりお茶を楽しんでいるカフェです。

甘い紅茶は日本円で35円ほど、かわいい蒸し菓子は日本円で20円ほどです。ツインタワーの下のショッピングモールにあり、買い物帰りにわたしはお茶とお菓子を二つ三つ注文して100円ほどのティータイムを楽しみました。

孫と対面

3月11日、昨夜から入院している娘、付き添っているムコ殿、朝起きても手持ち無沙汰のわたし。

入院している病院はたぶんこっちの方だったなと、トコトコ出かけてみました。

信号機が壊れているので通りの反対側に渡るのは命がけです。

大きな建物が見えてきたので多分これがそうだなと、入ってみます。

すべてマレー語か英語表記の院内案内板の前で固まるわたし。

片言の英語で産科の病室に行ってみるが病室には娘もムコ殿もいない。

はて、広い病院内……考えてオペ室を探す。オペレーションは英語で読めてホッとしました。

オペ室前のベンチで白衣の男性が座っています。医師かと思ったら、ムコ殿だった。白衣を着て、このまま出産に立ち会うために待機しているそうです。

中から呼ばれてムコ殿はオペ室に入っていきます。

ムコ殿が立ち会って生まれた赤ちゃん、すぐに娘の胸の上に載せて……そのあとすぐにムコ殿は「裸になりなさい」と言われ、裸の胸に産湯につかる前の赤ちゃんを手渡され、しばらく抱っこしたそうです。そうして生まれてすぐに父親の鼓動と肌のぬくもりを感じて、赤ちゃんと親子になるのだそうです。

病室に戻り、わたしもやっと孫と対面することができた、感激の瞬間。

初めまして赤ちゃん、よろしくね。

2015年3月、わたしは娘の出産の手伝いのためにマレーシアにやってきました。この国で1か月生活することは、わたしなりに大冒険の日々でした。

富士山の見える町で暮らす元気なアラウンド70歳。半日仕事をし、午後はジムで軽く運動。好きなことは絵画を見ることと針仕事。旅先の町で買い求めた布でポーチやバッグを作っています。雨の土曜日は映画を観て、晴れた土曜日には尾根道を3時間ほど歩く。楽しいことが大好きです

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