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2019年12月25日
熱血編集フジウラの美容道場入門
30歳まで眉を描いたことがなかった美容編集者フジウラ。今回は、編集部といつも撮影でお世話になっている方たちの中で流行していることをレポートします。それは、「ヘアドネーション」。なんとなく聞いたことはあるけれど、それって何?
先日、数か月ぶりに読者モデルの塩野恵子さんにお会いしたときのこと。トレードマークだったショートヘアが、ロングヘアになっていました。
「珍しいですね、伸ばしているのですか?」とお聞きしたところ、「そうなの、ヘアドネーションをしたくて。あと10センチくらいは伸ばさないとね」とのお答え。
「おお! 塩野さんも……!」
私が思わず叫んだのは、今、編集部の周りでヘアドネーションが流行中だからです。
ヘアドネーションとは、自分の髪の毛を寄付すること。
日本では、NPO法人Japan Hair Donation & Charity(以下JHD&C/ジャーダック)が寄付された髪や募金を元にメディカル・ウィッグを製作し、脱毛症や小児がんの治療などで頭髪に悩む18歳以下の子どもたちに無償で届ける活動をしています。
私たちの間でヘアドネーションに初めてチャレンジされたのは、ヘア&メイクアップアーティストの小島けさきさん。トレードマークのショートヘアを1年半かけて31cm伸ばし、バッサリ切られました。
「撮影関係の仲間からヘアドネーションのことを聞いて、『これなら私にもできる!』と思ってすぐ伸ばし始めたの。病気の子どもたちが孫と重なって見えたこともあるし、ウィッグで自分に自信が持てたり、おしゃれに興味が持てたりする子が増えるとうれしいなと思って」(小島けさきさん)
そんな小島さんを見て、読者モデルの塩野さんも髪を伸ばし始めたのです。小島さんのアクションに賛同したのは、塩野さんだけではありません。
スタイリストの大嶋みかさんも、
編集部の染谷も、
カメラマンの田所さんも(伸ばし中)
続々とあとに続きました。
ヘアドネーションに参加する方法は、「JHD&C賛同の美容室で髪を切って送る」こと。
ここで、実際にヘアドネーションをした編集部の塚本がどのようにしたかをレポートします。
1.31cm以上伸びたことを確認し、美容室へ
「ドネーションカットをしたい」旨を伝えます。
※31cmは、頭をすっぽりと覆うフルウィッグの国際基準「12インチ」を換算した長さです。
2.シャンプーをせず、髪を小さい束に分ける
シャンプーをしないのは、少しでも湿り気があると雑菌やカビの原因になるからです。小さい束に分けるのは、毛束が太いとはさみがギザギザに入り、切り口が斜めになることで十分な長さがとれないからだそうです。
3.思い切って、カット!
シャンプーはこの後にしたそうです。
塚本はもともとは自身の結婚式のために髪を伸ばし始めたそうですが、小島けさきさんがドネーションのために髪を伸ばしている姿に感動し、「結婚式が終わったら、私もヘアドネーションをしよう!」と決意したそうです。
目標の長さに到達するまでは我慢も必要ですが、同時期に髪を伸ばしていた小島さんやスタイリスト大嶋さんと励まし合ったり、長い髪でしかできないヘアアレンジを楽しんだりして前向きに乗り切ったとか。
あとは切った髪を自分でJHD&Cに送ればOKです。
ヘアドネーションの条件は、
●31cm以上の長さがあること
●完全に乾いていること
の2つだけ。
パーマなどをしていても、軽く引っ張って切れるような髪でなければダメージがあってもOKですし、白髪の有無・カラー・ブリーチ・くせ毛も、年齢や国籍も関係なし!「寄付」というとハードルが高そうに思えますが、これなら挑戦しやすいですね。
JHD&Cの活動には大企業も注目し、賛同しています。
たとえば大手ウィッグメーカーのアデランスは、全国160 店舗を超えるサロンを、頭のサイズ計測等の場として提供する他、2016年4月からはメディカル・ウィッグの製作も行っています。
飲料メーカーのコカ・コーラ ボトラーズジャパンは、ヘアドネーション支援の自動販売機を設置し、売り上げの一部をJHD&Cに寄付しています。
社会全体でこのような活動を支援するのは素晴らしいことですね。
今、じわじわと広がりつつあるヘアドネーション。もし興味があったら、JHD&Cのサイトからチェックしてみてください。JHD&C賛同サロンも検索できますよ。