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- 【PR】50代以降に多い足爪トラブルとは!?
爪は”全身を映す鏡”と言われています。「歩くと足の爪が痛い」「爪がゴツゴツして厚くなったような…」と、違和感がある方は要注意。今回は、50代以降に多い足の爪トラブルとその予防法を、済生会川口総合病院皮膚科の高山かおるさんに伺いました。
教えてくれた人:高山 かおる(たかやま・かおる)さん
済生会川口総合病院皮膚科主任部長。足を長く健康に保つ重要性について啓発し、NHK「あさイチ」など多数のテレビ番組に出演。2015年に、"100歳まで自分の足で歩ける社会"を実現させることを目標に、一般社団法人足育研究会を設立し、代表として活動中。
こんな症状が出ていたら要注意!“単なる老化”ではありません
「爪のカーブがきつくなってきた」、「爪が厚くなってきた」、「色が白く濁ってきた」。これらは加齢とともに足の爪によく見られる症状ですが、「こうした足爪の変化の多くは老化とは関係ありません」と高山さんは言います。
「実は爪に起きる老化現象は、爪が乾燥したり薄く縦線が入ったりする程度で、それほど大きな問題ではありません。爪が巻いてきた、厚くなってきた、縦線に加えて横線も入ってきた、といった場合、それらは老化ではなく、爪に何らかのトラブルが起きている可能性が考えられます」(高山さん)
“老化”が原因でないのであれば、なぜ50代以降になって症状が現れるのでしょうか。高山さんはこう続けます。
「外傷を除き、多くの爪トラブルは、これまで続けてきた生活習慣の蓄積が今になって現れる、という場合がほとんどです。例えば、50代以降に多い“巻き爪”も、足の指に体重がかからない歩き方の習慣や、合わない靴を長い間履いていたことなどが原因となって発症し、痛みが生じて初めて気づく、といった場合が多くあります。また、足の水虫を長らく放置していた結果、爪にも影響が及び、爪白癬(つめはくせん)を発症したというケースも多いです。50代以降の爪トラブルは、これまで抱えてきた問題が症状として顕在化したというイメージです」
あなたも発症している!? 50代以降に見られる足爪トラブル
それでは50代以降によく見られる足の爪のトラブルにはどういった疾患があるのでしょうか。症例写真とともにご紹介しますので、ぜひご自身の爪の様子と見比べてみてください。
■巻き爪
状態:爪が過度に内側に巻き込んだ状態。
原因:歩行量の減少、間違った爪切り、合わない靴を履く習慣、外反母趾など。
■爪白癬(つめはくせん)
状態:爪の色が白や黄色に濁る。爪がボロボロと欠ける。爪が分厚くなる。
原因:足白癬(足の皮膚の水虫)を放置した結果、白癬菌が爪の中にまで侵入。
■爪甲鉤弯症(そうこうこうわんしょう)
状態:爪が何層にも重なって厚くなっている状態。爪のベッドと呼ばれる爪床と爪が剥離し、その下から新しい爪が生えて重なっている。
原因:主にスポーツや山登り、靴のトラブルなどの外傷で爪がはがれた後に生じやすい。
■厚硬爪甲(こうこうそうこう)
状態:爪甲鉤弯症と似て、爪が厚くなり硬くなった状態。親指に生じやすい。爪はもともと3つの層でできていますが、3層全体が厚く、硬くなっているのが特徴。
原因:足に合わない靴の着用や、深爪などで爪がまっすぐ前に向かって伸びにくくなったことで発症する。“爪の便秘”のような状態。
「これらのトラブルは、併発することも珍しくありません。例えば、爪白癬と爪甲鉤弯症は併発することがよくあります。爪白癬は、爪床と爪の間に角質が増殖しているため、爪がぴったり皮膚にくっついておらず、要は剥離した状態です。このため、外力がかかるなどすると簡単にはがれ、また新たな爪が生えて来るもその爪も爪白癬で、はがれてまた生えて……と爪が何層にも重なっていくのを繰り返します。」と高山さん。
足爪のトラブルが、健康寿命に影響を与えることも
厚生労働省によると、2019年における日本の女性の平均寿命は87.45歳ですが、健康寿命は75.38歳。健康ではない状態が約12年間も続く場合もあるのです。そのギャップの一因に足爪のトラブルがあるのでは、と高山さんは指摘します。
「健康寿命を損なう大きな原因のひとつに、歩行がスムーズにできなくなることがあります。そのきっかけが巻き爪であることも。巻き爪は放っておいても自然に治ることはなく、むしろ悪化してからですと治療が長引くこともあるため、将来の健康のためにも、痛みなどの症状のある方は今から治療しておくとよいでしょう。また、爪白癬も一度発症すると治療が長期化するため、足白癬のうちに治療して、爪に白癬菌を絶対に入れない!という意識が大切です」(高山さん)
ほかにも、健康寿命を延ばすためには、症状をおさえるだけでなく生活習慣を見直す意識が大切だと高山さんは語ります。
「爪の治療をすれば、“爪”は治ります。ただし、根本的な解決は患者さん自身の生活習慣にかかっています。例えば、巻き爪であれば、前述のように、足の指に体重がかかっていない歩き方が根本となる原因のひとつです。爪は本来、歩く時に足指が地面からの力を受けることによってなだらかなアーチ形を保っています。そのため、巻き爪の治療をして一時的に治しても、歩き方を意識して変えないとまた爪が巻いてきます。つまり、生活習慣を見直さなければ、本当の意味での治療にはならないんです」(高山さん)
日頃のケアは“足を見る”ことから始めましょう
では、具体的にどういった点に注意して日々の生活を送ればいいのでしょうか。
まずは足に着目する意識から
「普段あまり自分の足指を見る習慣がある人は多くないと思いますので、まずは“足を見る”という習慣を作ることから始めましょう。入浴時や靴下を履く時など、タイミングを決めておくとよいです。爪の色が濁っていないか、黒色の内出血のような跡がないか、分厚くなっていないかなどに注目してみてください」(高山さん)
“たかが爪”と侮らず、爪周りの洗浄と保湿を習慣に
入浴時は爪周りをブラシなどでやさしく洗い、入浴後はぜひ保湿をしてほしいと話す高山さん。
「ブラシをつかってぜひ爪周りを洗ってみてください。専門のものでなくても歯ブラシで代用できますが、毛が柔らかく、ふさふさしたものが気持ちよく、おすすめです。また、爪も皮膚の一部ですので、お肌と同様に乾燥するので、ぜひ洗浄後はクリームなどで保湿してあげてくださいね」(高山さん)
靴選びは“TPO”を考えて
「仕事柄、パンプスを着用しないといけない方や、時にはおしゃれをしてヒールを履いて外出されたい方もいらっしゃるでしょう。そうした靴が絶対NGというわけではありません。長時間履いて、足や爪に“負担をかけ続けること”は控えていただきたいです。そこでおすすめしたいのがTPOに合わせた靴の履き替えです。移動する時はスニーカー、職場ではパンプス、パーティーの直前にヒールに履き替える、といったように、TPOに合わせた履き替えをしてほしいのです。足は一生ものです。面倒だと思っても、ぜひ長い目で見て実践していただけたらと思います」(高山さん)
足指のストレッチ
爪トラブルを予防するためには、足指ストレッチも有効です。
「足裏を伸ばしたり、指を1本ずつ回したりするストレッチなどをぜひ実践してみてください。ストレッチは、何も“爪のため”だけではありません。ストレッチで血行が促されれば、冷えやむくみの対策にもなるでしょうし、足指がしっかり使えるようになれば、体幹が安定するなど、たくさんのメリットがあります」(高山さん)
グーチョキパー体操
足指でグー・チョキ・パーを作る運動。
足指をグーの形に閉じる。
親指のみ上げてチョキを作る。
足指をパーの形に広げる。
足の底背屈運動
足首(足関節)の曲げ伸ばし(背屈と底屈)を繰り返す運動。
背屈
底屈
タオルよせ運動
タオルを足の指でひきよせていく運動。
足を見る習慣ができれば必然的に爪にまで目が行き届きます。汚れていたらきれいにする、乾燥していたら保湿する、形が変わっていたら靴を見直す、明らかな違和感があれば病院に行ってみる……など、自然とやるべきことが見えてきます。ぜひ皆さんも湯船につかりながらでも、足を眺めてみてはいかがでしょうか。
巻き爪の相談ができる医療機関はここからチェック!
どこに相談したらいいかわからないという方のために、ご自宅近くで巻き爪の相談ができる医療機関を検索できるサイトがあります。巻き爪は、悪化する前に早めに受診することが大切です。この機会に受診を検討してみてはいかがでしょうか。
■提供/マルホ株式会社
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