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自分の親が介護の段階に来たことはショックですが、それはいつかやってくるのです。
それはひざ痛から始まった
両親はとても元気で、80歳を過ぎても自転車で隣町に出かけたり。趣味も英会話やフラダンスを楽しんだりと充実した老後を送っていました。
ところが母のひざ痛が年々ひどくなり、出かけるのが億劫になっていきました。住まいはよくある5階建ての団地の3階で、エレベーターはありません。
階段の上り下りがつらくなってくる→外へ出ない→部屋にいてテレビばかり見ている→人との交流もなくなる→段々動きが鈍くなるという悪循環に陥りました。
当初は電話をかけてくれた友人も段々疎遠になり、買い物にも行かず料理も面倒になっていきました。
とうとう来たか 救急搬送
ある晩、トイレに行く母はふすまを開けているつもりで押入れを開けたりガタガタしているところ、時間切れになり失禁してしまいました。それを見た父がパニックになり、救急車を呼んでしまったのです。
しかし翌朝病院に駆け付けた私に、医師は「どこも悪くありませんよ」と帰宅を促しました。でも母は反応が薄く、失禁したときも無反応だったようです。認知症なのかもと思っていたので、この医師の言葉は不思議でした。
とにかく、遅かれ、早かれ、介護の覚悟をしなくてはと決断しました。
実際親が要介護になる瞬間は受け入れがたくショックでしたが、むかし祖母の認知症状を見ていたので腹をくくり情報を集め始めました。
当時の社会状況は「ケアマネ」という言葉がニュースでチラホラ聞こえていたくらいでした。何となく介護の仕組みを理解したところで、父に電話をしました。
こんなところに抵抗勢力
「おとうさん、踏切越えたところにいつも行くスーパーがあるよね、あそこをもう少し行くとバス停があるでしょ。そこの前に“包括センター”ってのがあるのよ。介護の最初の相談は、そこでケアマネを紹介してもらうらしいの。明日行って、相談があるんですって言ってみて」と説明しました。
ところが翌日電話をすると、とんでもない答えが……。
「おとうさん、行ってきた?」
「ああ、昨日区役所の福祉課に行ったんだ」
「なんでよ」
「そしたら、包括センターに行けって言われた」
「だから、言ったじゃん」
そんな状態だから、けんかにもなりますよね。「じゃ、明日必ず行ってね」と電話を切ってから思い出しました。そうだ、この15年離れて暮らしていたので忘れていたけど、父は男尊女卑世代の、女子供の言う事を聞かない頑固オヤジだったことを……。
今思うと、オムツを替えた子供はいくつになっても子供なのでしよう。
しかし、この先この頑固さは大きなストレスになって私の前に立ちふさがることになります。しかも母親も娘の言う事を聞かない、頑固なB型だったのです。
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