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- 髪の悩みQ&A:医師が教える正しいシャンプーの仕方
髪のお医者さんに、正しいシャンプーの方法と櫛・ブラシの使い方を聞きました。「よかれ」と思ってしているヘアケアは髪にいいの? その「ウソ・ホント」を、女性の頭髪治療の専門医、浜中聡子さんに聞きました。
昔からある椿油や「つげのくし」で髪はキレイになる?
本当は「△」です。髪がパサつく方には合うかもしれませんが、ボリュームダウンに注意。
ヘアクリームやオイルと同様、椿油や「つげのくし」もパサつく髪を外から補修する手段ではあります。
ただ、髪が乾燥気味でない方は、髪が落ち着き過ぎて「ぺたんこ髪」になりがちなので適性を見極めて。静電気が起きやすい方は、つげのくしの他、豚毛や猪毛など天然素材のブラシがおすすめ。
化学繊維のブラシでも、目の粗いものはある程度、静電気を抑えられます。
シリコン入りのシャンプーは髪に悪い?
本当は「×」ですが、一般に市販しているものならまず心配はいりません。
「毛穴を詰まらせる」といわれるシリコンですが、そう怖がる必要はありません。
シリコンには、髪の毛をコーティングしてツヤや手触りをよくし、髪の引っ掛かりによる抜け毛を減らす効果もあります。市販のシャンプーであれば、しっかり洗い流せば問題ありません。
一方で、洗った後にさっぱりした感じを求める方は、ノンシリコンシャンプーがおすすめです。使用感や頭皮の状態を見てシャンプーの種類を選ぶとよいでしょう。
高価な美容室のシャンプーの方が髪にいいの?
本当は「×」です。大事なのは価格より、シャンプーの種類と、髪や頭皮との”相性”。
シャンプーは洗浄成分の種類によって、アミノ酸系・高級アルコール系・せっけん系の大きく3つに分けられます。美容室のシャンプーはアミノ酸系が多く、天然成分を配合しているなどの特徴から、値段が少し高めのことが多いです。
しかし、必ずしもそれが「髪にいい」のではなく、自分の髪や頭皮の状態との”相性”で判断するのが重要です。
例えば、「アミノ酸系」は洗浄力がやさしく肌が弱い方向けですが、頭皮がベトつきやすい方には「高級アルコール系」か、洗浄力の高い「せっけん系」が適しています。下のリストの特徴を参考に使ってみて、合うものを探してください。
主なシャンプーの種類と特徴
アミノ酸系
●特徴
・洗浄成分にアミノ酸の成分を使用
・人間の肌との親和性が高く、頭皮や髪への負担が軽め
●向いている人
・アレルギーのある人
・肌が弱い人
・頭皮が乾燥しやすい人
●主な成分
・ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム
・ココイルグリシンナトリウム
・ココイルグルタミン酸ナトリウムなど
高級アルコール系
●特徴
・鉱物油や動植物油脂などから作られた洗浄成分を使用
・市販されているものに最も多いタイプ
●向いている人
・頭皮が健康な人
・頭皮がべとつきやすい人
●主な成分
・ラウレス硫酸ナトリウム
・ラウレス硫酸アンモニウム
・ラウリル硫酸ナトリウム
・ラウリル硫酸アンモニウム など
せっけん系
●特徴
・洗浄剤に脂肪酸ナトリウムなどのせっけんを使用
・天然原料が中心で、安全志向の人に人気だが、洗浄力が高く皮脂を取り過ぎる傾向あり
●向いている人
・頭皮が健康な人
・頭皮が常にべとつき気味の人
●主な成分
・せっけん素地
・脂肪酸ナトリウム
・脂肪酸カリウム など
シャンプーは毎日しない方がいいって本当?
本当は「×」です。髪や頭皮の乾燥がひどい方以外は、毎日をおすすめします。
「髪が傷むのでシャンプーの頻度を減らす」という考え方は、主に欧米から流行しました。しかし、高温多湿な日本では、頭皮で雑菌が繁殖しやすいため、基本的に「毎日シャンプー」がおすすめ。
冬場、特に頭皮が乾燥しがちな方なら2日に1度にして、様子を見てもいいでしょう。
監修者プロフィール:浜中聡子さん(クレアージュ東京 エイジングケアクリニック院長)
クレアージュ東京 エイジングケアクリニック院長。14年に渡り女性の髪の悩みに携わってきた女性専門・頭髪治療の第一人者として、「クレアージュ東京 エイジングケアクリニック」にて、心身ともに健康で充実した毎日を過ごすことができるよう、医療面からのサポートを行っています。
取材・文=新井理紗(ハルメク編集部) イラストレーション=川口澄子
※この記事は、雑誌「ハルメク」2018年1月号『”女性の髪のお医者さん”が教える ヘアケアのウソ・ホント』を、再編集し、掲載しています。
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