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2018年10月20日
素朴な疑問
倒れそうなほど暑い夏、外出がおっくうになる寒い冬が終わると、聞こえてくるのが園遊会のニュース。丹念に手入れされた美しい庭園で、天皇皇后両陛下が著名人たちと言葉を交わされる麗しいガーデンパーティに「ああ、私もあそこに行ってみたいものだわ。そのときは何を着ていこうかしら、やっぱり新調しないとね!」なんて夢想しながらウットリ眺めてしまいます。
園遊会といえば、オリンピックメダリストや世界的アスリート、ノーベル賞受賞者など、その年に活躍した「時のひと」が出席している印象ですが、実際にどんな人が招待されているんでしょう。一般人でも出席できるチャンスはあるのでしょうか? 気になるので調べてみました。
そもそも園遊会というのは、庭園に模擬店や演芸場を設けてゲストをもてなす社交会を意味する言葉。ですが日本で園遊会というと、天皇皇后両陛下が主催される交流会を指すことがほとんどです。天皇家の園遊会は東日本大震災などの大災害や皇族の弔事などで中止される場合を除き、春と秋の年2回、赤坂御苑で催されています。
出席されるのは皇太子殿下をはじめとする皇族、内閣総理大臣や各省庁の大臣、国会議員、都道府県知事、各国の大使、各界の功労者とその家族など、日本を代表する錚々たるメンバーです。宮内庁の発表によると、平成30年4月に行われた春の園遊会では2,499名が招待されたとか。まさに日本一のセレブリティパーティですね!
さて、ここからが本題です。2,000名を超える招待客の中に、一般人はどれくらいいるのでしょうか?
招待客の内訳をみてみると、1,000~1,800名が大臣や外交官、裁判官など国の中枢を支える司法・立法・行政機関関係者、いわゆるVIPとその家族。そして残りの700~1,200名が各界で大きな功績を残した功績者とその家族です。一般人が招待客として天皇皇后陛下やセレブたちと一緒に会食するには、この「功績者枠」しかありませんね。
では、その功績者枠はどうやって選ばれているかというと、ズバリ「各省庁からの推薦」です! つまり、お役所で「この人なら園遊会にふさわしい人物である」と認めてもらえないとダメということですね。
これまで功績者といえば、勲章や褒章の受章者で占められるのが通例のようです。しかも招待客の選定は園遊会の2か月前なので、それまでに確かな功績を上げておかなければ選定リストにも入りません。これから園遊会に招待されるには、勲章や褒章を受けそうな人を家族に持つか、自分自身が勲章を受けるかしないと無理そうです。やはり、一般人が園遊会に出席するのはカンタンじゃないですね!(ダメかー)
ちなみに、園遊会のニュースではよく天皇皇后両陛下とお話を交わされる場面が流れますが、実はあれは招待者の中から「特別誘導者」として厳選された方々で、事前に人選や並び順まで決められているそうですよ。その数、わずか5名ほど。苦労に苦労を重ねて園遊会に招待されたとしても、天皇皇后両陛下と言葉を交わすことができるのは、ほんのわずかな人だけ。(超難関!)
やはり園遊会で天皇皇后両陛下とお話しする、なんて夢のまた夢かしらね。でも、もしかして、ひょっとして、ひょんなことから大発明とかしちゃって、園遊会でスポットを浴びるチャンスが舞い込んでこないとも限らないじゃないですか! そう思っているだけでこれからの人生、楽しくなりません?
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イラスト:飛田冬子