華正樓 新館売店|中華街の達人たちが絶賛する肉まん
2019.05.292019年06月14日
横浜中華街の行列店の肉まんを食べ比べ!
食べてわかった横浜中華街で本当においしい肉まん9選
横浜随一の観光名所「横浜中華街」。店先で肉まんを売っている店はたくさんありますが、どこがおいしいのか見分けがつきません。そこで、横浜在住の食通がおすすめする肉まんを実食し、ココなら間違いなし! という店を集めてみました。
中国の食を凝縮! 600以上の店がひしめく中華街
異国情緒あふれる街、横浜。若いころの思い出たっぷりの方もいるのでは? そんな横浜の中心にあるのが横浜中華街です。北を玄武門、東を朝暘門、南を朱雀門、西を延平門に囲まれたおよそ500m四方に600以上の店舗がひしめいています。そのうち、中国料理のレストランは220軒以上、中国食品の食材やお菓子などを扱う店が100軒という、まさに中国の食を凝縮した街です。
かつてはちょっとディープな空気で入るのに勇気がいった中華街かもしれませんが、今では焼き小籠包や杏仁ソフトクリームなど、さまざまな食べ歩きアイテムが考えられ、中華街=「おいしい中国料理の店に食べに行く」だったのが「歩きながらおいしい中国のテイクアウトを楽しむ」街になっているのです。
そんな中華街、たくさんの店が店頭で肉まんをふかして売っています。どれがおいしいのか、通りがかっただけではわかりません。行列ができている店ならいいのかというと実は簡単にそうともいえません。なぜなら、中華街にやってくる人の7~8割が初めて、あるいは何年かに一度しか来ない人だから。つまり、どのような味かよく知らないで行列を作っているかもしれないのです。
そこで、今回は、筆者が中華街で頻繁に食事をしている横浜在住の人や、中国人の料理人の友人などに話を聞きました。
「どこの肉まんがおいしい?」
「中華街通」の答えの中から、複数の人がおすすめする肉まんを買ってみて、実際に筆者が食べてみました。中華街の肉まんはどれも大きくて、あんもぎっしりです。でも、その中で、筆者がこれはちゃんとおいしいと思う9店舗11品を選びました。冷凍ものもあり、作りたてをふかしている店もあり、味も具材の工夫もさまざまですが、全部自宅に持ち帰ってふかしてみて食べました。体重、増えました。
それでは、本当におすすめの9店舗11品をご紹介していきましょう。
横浜中華街のおすすめ肉まん9選
[1]塩味のあんとふわふわの皮。広東料理の名店が作るお手本のような肉まん
中華菜館 同發(どうはつ)
「同發」は、横浜中華街を代表する広東料理の名店です。「同發」の新館は1階が中華スイーツや点心、中華菓子、中国茶を楽しめるイートインコーナーになっており、お土産専用だった肉まんが、店内はもちろん、食べ歩きもできるようになりました。
「同發」の肉まんの特徴は皮の甘さです。大きいので、横からかじっても、すぐにはあんに届かないのですが、皮そのものが甘いので、あんが顔を出すまでもおいしくいただけます。肝心のあんは塩味。シンプルに、粗めに挽いた豚肉とタマネギを中心にしたあんで、ごま油の香りがほのかにします。コリコリした独特の食感は、具材に軟骨が入っているのではないでしょうか。大きめですが、あっという間に食べきれます。飾り気はありませんが、肉まんとはこういうもの、というツボをキチンと抑えています。中華街の肉まんの優等生です。
■中華菜館 同發 (新館売店イートイン)
住所:神奈川県横浜市中区山下町164
電話:045-681-8808
営業:11:00〜21:30 無休
[2]行列に並んででも食べたい元祖フカヒレまん
公正和(こうせいわ)
400円でふかしたてのフカヒレまんが食べられる! 「公正和」の創業はなんと1926年、フカヒレまんの元祖のお店です。横浜中華街のお店の前はいつも行列がひっきりなしの人気ぶり。肉まんはじめ、さまざまな中華まんが売られていますが、やはり人気なのはフカヒレまん! 400円とお手頃な値段でふかしたてを食べられます。
皮はしっかり目で、あまり甘みは感じません。あんは少し甘みを感じる塩味で、キャベツやたけのこ、ニラ、ネギなどが入っていて、とても柔らかいあんに仕上がっています。肝心のフカヒレは、ちゃんと入っていて、特有のぷりっとした食感が楽しめます。具はコラーゲンたっぷりのスープで煮てあるようで、そのスープが底のところの皮に染みています。底を最後の楽しみにとっておきたいところです。もっとフカヒレを食べたい! という方には、1600円(!)のフカヒレ姿煮まんがあります。こちらはフカヒレが1枚、どんと挟まれています。
■ 公正和
住所:神奈川横浜市中区山下町152
電話: 045-681-2276
営業:10:30〜20:00 土日祝 〜22:00 水曜定休
[3]北京ダックの名店が女性におすすめするのは「肉」ではなくこれ!
北京飯店(ぺきんはんてん)
「五目肉まんが絶対に美味しいですよ。女性なら、野菜まんも!」
北京料理の名門「北京飯店」のおすすめは、店員さんによればこの2つだそうです。こう言われたので両方買っちゃいました。五目肉まんは丸い形で中華街の肉まんのレギュラーサイズ、野菜まんは上から見ると葉っぱの形をしています。
「野菜まん」のあんは大きく切った具材がとろみの付いたスープでまとめられています。あんというよりは、おいしい野菜炒め! 肉は入っておらず、あっさりとした味付けです。家に持ち帰りふかしてお酢をかけてみると、これが絶品のおいしさでした。
もう一つのおすすめ、大ぶりの具材の触感が楽しい「五目肉まん」を2つに割ると、あんはひき肉ではなく、ごろんと大きな角切りのお肉と野菜です。皮は薄めで、その中にたっぷりあんが入っています。お肉の大きさは、1.2cm角くらい。小松菜やタケノコが、同じようにごろんと入っています。あんは塩味。ごま油の香りがふわっと漂ってきて、なんともぜいたくな味です。
■北京飯店
住所:神奈川横浜市中区山下町79-5
電話:045-650-5788
営業:平日11:00~18:00 土日祝 11:00~20:00 無休
[4]やっぱり両方食べたい塩味の肉まんと醤油味の豚まん
大珍楼(だいちんろう)
「大珍楼」には、「肉まん」と「豚まん」の2種類の商品があり、いずれも手作りおすすめです。
まずは肉まん。こちらは豚肉に加え、キャベツ、玉ねぎなどを具にした、塩味あっさりのまんじゅうです。具はひき肉のように細かくひいてはなくて、食感がよく、肉汁がたっぷりです。ちょっと餃子の中身のような味わいで、あっさりしています。
続いては豚まん。こちらは肉まんにも使われているキャベツや玉ねぎに加え、長ねぎやニラ、ショウガなどが使われ、こっくりとして複雑な味わいです。皮は共通のものを使っているようです。少し甘めで、もっちりとした厚めのもので、食べ応えがあります。
お土産用の袋は、そのままレンジでチンして食べられるという便利なもので、家でも簡単にアツアツが食べられます。もちろん、袋から出して蒸し器でふかしてもOKですよ。
■大珍楼
住所:神奈川県横浜市中区山下町143
電話:045-663-5477
営業:11:00~22:00 無休
[5]中華街食べ歩きブームを作った特大ブタまんを食べてみた
江戸清(えどせい)中華街本店
今の中華街の肉まん食べ歩きブームを作ったのは、この「江戸清」だといわれています。創業は明治27年、当時外国人居留地だったこの地に、日本人が作った精肉店が「江戸清」のルーツです。その3代目・高橋柢祐さんが、戦後、このブタまんを誕生させました。
大きさは、中華街随一の250gだそうですが、中華街の他のまんじゅうに比べて高さがあり、今回の食べ比べでもやはり一番大きいという印象でした。値段は500円とブタまんとしては中華街で一番高いのですが、この大きさなら納得です。
皮は分厚くてパンのような食感です。あんは塩味。ひき肉にタケノコのみじん切りがいいバランスで混ぜられ、それがアクセントになっています。ひょっとしたら軟骨のようなものも入っているかもしれません。あんの量もたっぷりなのですが、他のどのお店よりもショウガの風味が利いています。これが、中華街最大のまんじゅうをぺろりとイケてしまう理由です。
TVや雑誌などのメディアでもたびたび取り上げられるのは、こうしたほかの店にはない特徴が際立っていることもあるでしょう。
■江戸清 中華街本店
住所:神奈川県横浜市中区山下町192
電話: 045-681-3133
営業:9:00〜20:00 土日〜21:00 元旦のみ休