子に遺すべき資産は?
「現金」か「不動産」か…どっちが得?メリット・デメリットは?相続や親族間のトラブルに悩まされないためにしておくべき準備とは
2018年12月11日
駅弁が原点の創業明治34年の老舗の味を堪能
牡蠣と広島風のお好み焼が有名な広島ですが、宮島まで足をのばしたらあなごを堪能してみてはいかがでしょう。なかでも、創業明治34年の老舗「うえの」のあなごめしは絶品と評され、お店の前には連日行列ができています。
宮島の魅力は、なんといっても船から望む厳島神社の赤い鳥居の美しさにあります。宮島へのアクセスは、現在でも船での移動のみとなっており、宮島に最も近い宮島口という乗船場を利用するのが一般的です。その宮島口で明治時代から評判だったのが、周辺の海でたくさん獲れた穴子(今は貴重!)を焼きあげた穴子どんぶりといわれています。
絶品といわれる「あなごめし」は、創業明治34年の「あなごめし うえの」の初代・上野他人吉(うえのたにきち)さんが、開通した山陽本線の宮嶋駅であなご弁当を販売したのが始まり。当時、すでにあった穴子どんぶりの白ご飯を工夫し、あなごのうまみがしみこんだ醤油味の出汁でご飯を炊き上げ、あなごの蒲焼をそのご飯のうえに敷き詰めて新商品を誕生させました。
以来、110年以上もの間、その味を守り続け、現在のご当主で4代目。古き良き昭和のレトロ感を残す店先には、常に「あなごめし」ファンが長蛇の列を作っています。
「あなごめしうえの」の入り口は二つあります。向かって右が食堂、左が待合所。今回は「上野商店」と看板のある待合所から入り二階に上がった個室「他人吉」へ案内していただきました。ここは、もともと四代目当主上野純一さんの生家だとか。磨き抜かれた箪笥階段に下駄箱、おしゃれな窓枠に勉強机、どれも本物のアンティークで、この店の歴史を感じさせます。調理場から漂う穴子と醤油の芳ばしい香りに食事の前から期待感は高まるばかりです。
まずはあっさり柚子胡椒と塩でいただく白焼きで、穴子本来の味を楽しみます。1年を通してたっぷり餌を食べた穴子は、白い腹が金色に輝くため金穴子と呼ばれます。餌の豊富な磯で獲れた金穴子から餌をはかせて新鮮なうちに〆て、穴子自体から出る脂だけで焼きあげたのが「うえの」の白焼き。炊いたり蒸したりしないため、身がふっくらなのに味がしっかりしています! 一度、この白焼きを食べたら穴子の概念が覆ること間違いなしです。ここはぜひ、冷酒など合わせたいところですが、車で来ているので我慢、我慢! 涙をこらえながらの我慢でした。
続いて登場したのが当店名物、いやもはや宮島名物になった「あなごめし」です。ご飯が見えないくらいたっぷり穴子が敷き詰められています。この「あなごめし」もふっくらして、穴子本来のうま味をしっかり感じます。穴子の脂がしっかりのっている証拠ですね。
今回は、2人で特上と小を注文しましたが、違うのはご飯と穴子の量だけ。どちらにも香の物とお味噌汁が付きます。ご自身のお腹と相談のうえ、サイズを選んでください
「あなごめし」でお腹を満たしてから宮島へ渡るもよし、宮島観光で小腹をすかせて「うえの」に立ち寄るもよし。時間のない方は、「あなご弁当」を注文して、帰路の列車で楽しむもおすすめです。「あなご弁当」は、冷めても美味しく食べられるように、店内で頂く「あなごめし」と味付けが少し違うとか。一味違う風味の「あなごめし」を楽しめるとのことです。
休日は1時間待ちということも少なくない人気店ですが、あらかじめ時間が決まっている方は予約して他人吉スペースを利用すると時間のロスがありません。
宮島口へは広島駅からJRを利用するルートと市電を利用するルートがありますが、宮島へ直行ならば羽田空港から岩国錦帯橋空港経由のアクセスが早くて便利です。
■あなごめしうえの 宮島口本店
住所:〒739-0411 広島県廿日市市宮島口1-5-11
電話:0829-56-0006
営業:10:00~19:00(食事)
9:00~19:00(弁当受け渡し)
※売り切れ次第終了
定休日:年中無休(水曜日は弁当のみ)