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- 風吹ジュンの美習慣(1)老いを前向きに楽しむには?
小柄で華奢な体型をキープし続け、年齢を感じさせない軽やかな身のこなしとチャーミングな笑顔が素敵な風吹ジュンさん。年齢を重ねた数だけ若々しさと魅力を増していく風吹さんに、70代を迎えた今、心がけていることをお聞きしました。
風吹ジュン(ふぶき・じゅん)さんのプロフィール
1952年富山県生まれ。75年「寺内貫太郎一家2」で本格的に女優デビュー。代表作にドラマ 「阿修羅のごとく」「やすらぎの刻〜道」、映画「無能の人」「海街diary」など。
心の習慣1:“老い”に心を慣れさせない
デビューから約50年。2023年も映画「ちひろさん」、「658km、陽子の旅」、ドラマ「リエゾン ―こどものこころ診療所―」など、数々の作品に出演。70歳を超えてさらなる活躍を見せる風吹ジュンさんですが、やはり若い頃とは違う体の鈍さは感じるといいます。
「私は普段から体を動かすこと多い方ですが、少しでも怠けると体が弱くなっていくのはわかるようになりました。ごまかしがきかない年齢になってきてますね(笑)」と風吹さん。その影響は、体だけにとどまらないと話します。
「体の鈍りって、心とも関係しているんです。歩くときも、ゆっくり歩くと確かにラクですけれど、それに慣れてしまうと、"老化"を心が受け入れて、普通になっちゃうんです。だから、私はサッサッと歩くように心掛けています。
それは老いに任せるか、食事や運動など少し努力して健康な今を維持させるか、というところでしょうか。努力ってすごくしんどいことだから、なかなか大変ですけどね。でもやっぱり、"ピンピンコロリ"が理想ですから、できることから意識して動くようにしています」
心の習慣2:好奇心を持ち、わからないことは調べる
"心を慣れさせない"という風吹さんの意識は、人と会話したり動画を見たりするときにも発揮されます。
「会話を何気なくするのではなく、何かを学ぶ気持ちでいると刺激になります。会話って脳の活性にもすごくいいですしね。私は仕事上、初対面の人との仕事が多くて相手との会話に神経を集中するのですが、それがいい訓練になっていますし、学びもあります。
子どもや孫の先生方との会話も新しい刺激になって、いろいろな新しい知識にもつながりました。参考に聞くだけでもすごくいいですよね」と風吹さん。
最近はYouTubeもよく見るそうですが、なぜこのユーチューバーはヒットしているのかに目を向けながら見ているといいます。「知らない言葉が出てきたら、そのコメントの字幕を携帯で写真を撮って、後から調べるようにしています。自分とは全然関係のない分野のことでも、知ると面白いのよね。
「なんとなくわかっている」と心を慣れさせないで、好奇心を持って接することで、新しい知識や刺激につながり、それが楽しみにも脳の活性にもなる。風吹さんが若々しい感性を保ち続ける秘訣なのかもしれません。
心の習慣3:嫌な出来事も、まずは受け入れる
"老い"にも明るく正面から向き合っている風吹さん。どうやったら前向きでいられますか、の問いに、「まずは、すべて受け入れる」と答えてくれました。
「起きることは起こりますし、起きることを想定できたら避けられるかって、そういうものじゃないですしね。そんなときは拒絶反応を出さずに、まず状況を受け入れ、そこでベストを尽くす。だから、とらわれないし、引きずられなくて済むんです」
嫌なことが起きても、腹を立てたり嘆いたりせず、まずは受け入れて、自分なりの答えを出す。まねしたい心の持ち方ですね。
次回は、そんな風吹さんが70代になった今、実際に実践し続けている暮らしの美習慣について詳しく伺います。
取材・文=和田聡子(ハルメク) 写真=鈴木宏
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