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2019年12月11日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
先日、山歩きを始めた友人と会う機会がありました。山って都会にはない静けさと、澄んだ空気がおいしいんですって。でも、「空気がおいしい」って具体的にどういうことなんでしょう。気になったので、早速調べてみました!
空気がおいしい場所というと、自然が豊かで交通量の少ないところのことを指すことが多いですよね。はじめに、都会の空気がおいしいと感じられない理由から探りました。
都会の空気には二酸化窒素や粒子状物質、一酸化炭素といった汚染物質がたくさん含まれています。特に二酸化窒素は太陽光(紫外線)に反応して、光化学スモッグの原因物質や、二次生成粒子(PM2.5)などに変化し、発ガン性を有するようになります。PM2.5問題って最近ニュースでもよく聞くけど、そんな怖い物質だったんですね……。
世界中で増え続ける汚染物質をきれいにしてくれるのが、森林に生えているたくさんの樹木。樹木は有害な汚染物質を排除するために、葉っぱから「フィトンチッド」という揮発性の成分を放出しています。空気中の二酸化窒素がフィトンチッドとくっついて地面に落ちると、土に落ちた二酸化窒素はバクテリアなどにより生分解され、窒素化合物へと変わり、無害な窒素化合物へと変化するそうです。つまり樹木がたくさん生えている森林は、汚染物質の少ないきれいな空気(おいしい空気)が満ちているといえそうですね。
おいしい空気にフィトンチッドが欠かせない要因がもう一つあります。それは、フィトンチッドが持つ香りの効果。植物がフィトンチッドを作るのは、自分自身を守るためです。植物は自分で動くことができないので、昆虫や動物に葉や幹を食べられないように特有の香り成分を出します。また、病害菌に感染しないように殺虫、殺菌に効く香りを出します。
森の中に入ると、すーっと気分がよくなることがありますよね。これは、フィトンチッドの香り成分に交感神経を整えて精神を落ち着かせる効果があるからです。森林の中だけではなく、ヒノキ風呂やログハウスにも同じ効果があると考えてよさそうです。木の香りに包まれると深呼吸したくなるのには科学的な根拠があったんですね。
「おいしい空気」という漠然とした表現にも、れっきとした理由があることがわかりました。都会に住んでいるほど、山に行くと空気のおいしさを実感できるのかもしれませんね。
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イラスト:飛田冬子