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2020年08月26日
高齢者の運転について考える
車で出掛けた帰り道、自損事故を起こしてしまったという上野さん。大切な愛車は廃車となってしまいましたが、上野さん夫婦は、けがもなく無事だったそうです。このことをきっかけに、車を持たない生活について考え始めたそうです。
2020年7月22日、午後2時50分頃、私たちは車の事故を起こしてしまいました。私が住んでいるのは埼玉県坂戸市です。年に2、3度秩父方面に出掛けています。その日も昼前から秩父に出掛け、その帰路での事故でした。車はホンダのインサイトです。
運転していた夫はふっと気を抜いてしまったようです。左に寄ってしまい、縁石をタイヤでこすり、前左のタイヤはパンクし、さらに左に寄って停まりました。パンクした瞬間、大きな音がしました。その一瞬で何が起こったのか、把握しきれなまま、ただ「ああ、大変なことが起きてしまった」と思いました。
自損事故です。幸いにも、夫と私は特にけがもなく、無事でした。まず、私の頭には、JAFに電話することが思い浮かびました。JAFに電話して、説明するために恐る恐る外に出てみると、見るも哀れ、タイヤは大破、ボディーも潰れていました。JAFは35分後に到着とのことで、到着を待つ間、警察に連絡するよう指示されました。
それからは警察も来て調べが始まりました。パンクの大きな音で、近所の方が出てきてくださり、お力添えをいただきました。そして、みなさん、夫と私が無事でよかったと、慰め励ましてくださいました。
そして、JAFが到着。降り立ったのは若い青年でした。見るからにはつらつと明るく、素早く事情を理解し、JAFのトラックに私たちを乗せての移動手段を考えてくれました。一言でいうと、感じのいい青年、そして、このときの私たちにとって、彼は救いの人だったのです。
自損事故とはいえ、こんなことは一生に一度あるかないかのこと。私たちは不安でいっぱいでした。暑い中ご協力いただいた方々の親切なお心に励まされたことが救いでした。
タイヤは大破、ボディーも潰れていますが、夫と私はけがもありませんでした。事故から少し時間がたってから、この車が私たちを守ってくれた、と私は思いました。
私は45歳からホンダの下請け工場で働いていました。玄関前広場で車の展示販売をするのです。ある日、2階の食堂の窓から下を見ると、インサイトという車が目に入りました。「あ、素敵、ほしい!」と思いました。早速担当者に、「インサイト、素敵ね。私にも買えるかしら?」と言うと、「買えます。買えます。すぐ伺います」ということで、お金をかき集めて、手に入れた車です。
私なりに大事にしてきた車でした。長い間、よく働いてくれました。最後にこんな形で傷付けてしまって本当に悪かったと思っています。そして、最後は間違いなく私たちを守ってくれたと確信しています。この車との思い出はたくさんあります。心から感謝しています。
7月22日の事故後は、雨ばかり降ってました。夫も私も気持ちが沈みがちになっていました。事故で潰れてしまったインサイトは修理せずに、新たに中古車を購入することにしました。
事故の直後、車を買う資金をどう工面しようと憂鬱な日々でした。年金暮らしで貯金を崩すことに不安があったのです。でも、今の暮らしを維持するためには、貯金を崩すしかありません。私は夫を責める気持ちがあり、つい、それが態度に出てしまっていました。でも、よく考えたら二人の責任です。運転をしている夫に休憩をしてもらうよう、私が促せばよかったのです。そして、事故を起こした夫はもっと自分を責めていることに気が付きました。
その後、長い付き合いのディーラーや保険屋さんと話を進め、先が見えてきました。今回は車を買いますが、私達夫婦の年齢を考えると、そう遠くないうちに車のない生活も考えなくてはなりません。コミュニティーバスなどを使っての生活を練習し始めました。あと5年くらいで車のない生活になるでしょう。覚悟しました。
事故はないに限ります。でも、今回の事故を教訓にして、私たちの先も見え、現実を受け入れていくいいきっかけになったと思っています。
最後に孫から預かっているカメを紹介します。女の子で、名前は「かこちゃん」です。隣人に後ろ姿がかわいいといわれてます。