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- 人生相談:病気をしてから生きる気力がなくなった…
読者のお悩みに専門家が答えるQ&A連載。今回は64歳女性の「半年前に病気になり、完治してからも生きる気力がわかず、何もする気になれないです…」という相談に、仏教の教えをわかりやすく説いて「穏やかな心」へ導く、住職・名取芳彦さんが回答。
64歳女性「体調不良がきっかけで生きる気力がなくなった」という相談
半年ほど前に体力と免疫力が低下し、病気を患いました。病気は治ったのですが、仕事が忙しいのもあり何もする気になりません。
このままだと悪循環だと思い、何か趣味を持ち、心身ともに健康でありたい!と思っています。しかし、いろいろ挑戦したいという気持ちがある反面、体力がついていかず、うまくいきません。
そんことを繰り返していて、生きる気力がどんどんなくなってしまいました。私は今後どうしたらいいのでしょうか……?
(64歳女性・コウシさん)
名取さんの回答:元気を出す3つの方法は「座る」「食べる」「役に立つ」
日本語の「元気」は、元にある気、元々ある気という意味です。誰もが根源的に持っている“生きようとする力”のことでしょう。元々ある“気”はなくなりませんから、「元気がない」は「元気の出し方がわからない」という意味でしょう。
生きる気力がなくなってしまったとおっしゃるコウシさんは、まさに元気の出し方がわからない状態なのだと思います。
そこで、元気の出し方をいくつかご紹介しますが、その前に確認していただきたいのは、病気治癒後のメンタル面の医学的な診断です。コウシさんの病気の後遺症として鬱(うつ)になることはないかということです。
鬱は必ず治る病気だそうですし、そのための治療法も日々進んでいます。生きる気力を覆っている雲の正体を明らかにするために、一度医学的な診断をしてもらってはいかがでしょう。
さて、私が思いついた元気の出し方を3つお伝えします(私ならこの方法を試してみるという意味です)。
元気の出し方1:お寺で「変わる力」を発揮させる
一つ目は、本堂を開放しているお寺を探して、堂内でただ座ることです。本堂には30分から1時間くらい滞在したいところです。
人は誰でも、変わる力、変われる力を持っています。その力が発揮されやすいのが、多くの人が祈りを捧げてきた本堂という空間なのです。
※警備や行事の都合で、本堂を開放していないお寺もあるので、チェックしてみてください。
元気の出し方2:郷土料理で「生きる底力」を引き出す
二つ目におすすめするのは、郷土料理を食べること。
コウシさんの町にも、各地の郷土料理を出すお店があるでしょう。郷土料理と名乗らなくても、どこかの土地の名前が店名になっているなら、郷土料理を食べられる可能性があります。
それぞれの土地で食べられてきた料理は、その土地で暮らす人が元気に生きるために作り続けられているもので、底力があります。その力にあやかってみるのです。
郷土料理のお店がない場合や、あっても行く気力になれないのなら、ショッピングセンターの物産展で食べたいものを探してはいかがでしょう。店員さんに、土地の人がどんなときに食べるものなのかを聞いて、家でしみじみ味わえば胃も喜びます。
元気の出し方3:ボランティアで「活力」を得る
三つ目は、ボランティアです。
誰かの役に立てることをするのは生きる活力になります。自治体の広報やホームページを見るとボランティア募集の案内があります。今の自分にできそうな分野にエントリーしてみるのです。
ボランティアグループに参加するのが躊躇(ちゅうちょ)されるなら、自宅の前だけでなく、向こう三軒両隣の歩道や道路(集合住宅なら共同の玄関や階段など)の掃除をしてはいかがでしょう。誰かの役に立てます。
それでも元気が出ないときは「待つ」ことも大切
生きる気力(元気)を出すための具体的な方法を3つご紹介しました。
「お寺の本堂で座る・郷土料理を食べる・人の役に立つことをする」
これらの一つを何度か実行しても、生きる気力が出ないなら、無理をせずしばらく待つ(放っておく)覚悟をすればいいのです。
いずれにしろ、現状を変えたいなら、動くしかありません。船は止まった状態で舵をいくら動かしても、その場から動きません。動かないと舵がきかず進路が変わらないのです。
他にも、人それぞれで元気が出る方法があります。一人で考えず、そばにいる人に「あなたの元気の出し方はどんな方法?」と聞いてみてください。三人寄れば文殊の知恵ですから、「やってみようかな」と重い腰があがる方法に出合えると思います。
コウシさんがあげた帆が風をいっぱいに受けて、舵を手に、人生後半の大海原を進まれることをお祈りしています。
回答者プロフィール:名取芳彦さん
なとり・ほうげん 1958(昭和33)年、東京都生まれ。元結不動・密蔵院住職。真言宗豊山派布教研究所所長。豊山流大師講(ご詠歌)詠匠。写仏、ご詠歌、法話・読経、講演などを通し幅広い布教活動を行う。日常を仏教で“加減乗除”する切り口は好評。『感性をみがく練習』(幻冬舎刊)『心が晴れる智恵』(清流出版)『気にしない練習』(三笠書房)、『心がすっきりかるくなる般若心経』(永岡書店)など、著書多数。
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40歳で終活
いやいやまだまだ人生半ばですよ。一方不意の事故など ゼロではないですからね。病気とかならある程度 覚悟は出来ますけど、事故とか突然ですから。 40歳で終活って早くないですか。自分史とか 半分も書けないです。 https://syukatsulabo.jp/article/6277
締切済み ベストアンサー2020.02.21 -
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それこそ生活保護レベルの葬式なら20万を切ります。 高額医療費制度も上限は8万くらいです。 身元保証だって数十万です。 厚生年金の範疇で入れる老人ホームだってあります。 100万あれば御の字じゃないですか。 https://www.osohshiki.jp/
締切済み ベストアンサー2019.05.06 -
親の面倒
ごめんなさい。長文です。 私の両親はまだ元気で経済的にも、身体的にも自立しています。父もとある会社の会社役員として未だに子供達よりも沢山の年収があります。しかしもう70代で、段々と家の事が回らなくなってきました。 2人姉妹の姉は婿養子を取るということで実家の近くに住み、私は高速で3時間位離れた所に住んでいます。私は年に数回しか実家に帰省出来ませんが、その度に(昔の家なのでかなり広いです)家の中や倉庫やプレハブの物置、ベランダに建てられた物置(バーベキュースペースを潰してまで建てたので広いです。)地下の物置と整理していますが追いつきません…。今は掃除や庭の手入れは業者に入ってもらっていますが、一時はワックス掛け等も私がやっていました。しかも両親は私が帰省したら、色んな所に昼夜問わず食事や飲みに連れて行く事を楽しみにしていて、無下に断れません。勿論両親の奢りですし、帰省の毎に私にも子供にもお小遣いをくれます。だから変な話損は無いです。ただ私はそんなもの欲しくてやっている訳ではありません。母が終活の事等、気にしているし、昔の人だから物を捨てられないので、私がやってあげています。ただとても時間が足りないし、その後2、3日何とも言われぬ疲れで私は寝込んでしまいます。 先日母は週に1~2度はお手伝いさんに入ってもらう事を受け入れました。勿論全く要介護等ついてないので、お金は掛かりますが。ただやっぱり常に他人が入る事が嫌で、知り合いの人が今やってる仕事が終わったら、家に来てもらう。て事で何時のことやら分かりません。そこで私は少しは姉にもやって欲しいのですが、全くやらないどころか実家に顔も見せません。子供か小さい頃はしょっちゅう預けに来ていましたがもう大きくなったので、実家には2~3ヶ月に1回電話してくるくらいです。両親は「あの子はそんな子だから。子供を見てもらう時しか実家には用事の無い子だから。」と諦めていますが、それなら私はこんなに遠くにお嫁に来なかったし、財産を放棄して姉に養子を取らせる必要も無かったようにも思うのです。 1度姉に「お母さんも最近年取ってきたよ。たまには帰ってあげて欲しい。面倒見るて言っても、寝たきりになった時だけでは無いよ。」て言ったら、激怒されて、その後何年も私が電話をしない限り向こうから連絡は有りませんし、こちらの名物や季節の物を送っても、母を通して「もう、送って要らない。迷惑なんだって。」て言われました。私は姉と喧嘩する気は有りません。もし私が病気になったら、両親を見てあげる事が出来なくなるから、両親が死ぬまでは姉の機嫌を取っておきたいです。ただ今からどんどん年老いていく両親をどうしたら良いのか?姉にどうやったら上手く伝わるのか分かりません。 今すぐに介護が必要では無い両親、死ぬまで経済的なお世話をする事は絶対に有りません。しかしより穏やかな不自由の無い老後を送る為に、姉にどういう風に伝えれば上手くいくでしょうか?教えてください。
締切済み ベストアンサー2019.04.17 -
父親の身の始末
父親の身の始末をどうすべきか、悩んでいます。このように書くと親不孝者のようですが、今から親の終活に備え準備しておくのは、重要な事だと思っています。 現在、男性の平均寿命は80.98歳、男性の健康寿命は72.14歳、平均介護期間は8.84年だそうです。あくまで概算です。 父方の祖父は、当時の平均寿命より11年ほど長生きしていますが、介護施設で6年ほど過ごしてこの世を去りました。父も祖父と同じように長生きしてくれるのであれば、90歳近くあるいはそれ以上まで生きるようになりますが、人の寿命や先々の事は分かりません。 父親には幾つかの持病はありますが、比較的元気です。しかし、ここ最近は体力の低下と若干の痴呆傾向が出てきており、年齢的な衰えを感じています。 現在健康寿命は男女とも70代で、その後約10年は、誰しも体の不調を抱えながら生活していると言います。という事は、亡くなる10年ほど前から体に不調が出てくるという話になります。 私は父親と一緒に生活していますが、以前よりも明らかに出来ない事が増え、出来ない事への不満を周囲に当たり散らすようになりました。痴呆も進んでおり、認識力、判断力、思考力のいずれも低下しています。 そうした事を鑑みた場合、父親の介護施設入所は幾つくらいが妥当だと判断できますか? 父方の祖父は、80歳をだいぶ過ぎてからの入所でした。90歳を過ぎてからや100歳近くになってから入所する人もいるようですが、人それぞれ介護度や家庭の事情も違ってくるでしょうから、一概には言えません。 父親の場合、幾つくらいが妥当なのか判断が付きかね悩んでいます。 長くなりましたが、介護経験者の皆様、どうかお知恵をお貸し下さい。お願い致します。
締切済み ベストアンサー2019.03.18
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