50代からのお金と一緒に長生きする方法
本格的なインフレ時代に突入!お金の知識をアップデートしないと危険な理由
毎月のように商品の値上げが行われる昨今、日本も本格的なインフレ時代に突入。ひと昔前とは違い銀行に貯金しているだけではどんどんお金の価値が減ってしまいます。そこで今こそ知っておきたい「資産を守るための知識」をファイナンシャルプランナーが解説。
教えてくれたのは岡﨑馨加(おかざき・きょうか)さん

Instagram、TikTokで発信を続けるファイナンシャル・プランナー。SNS総フォロワー14万人超。20代で投資詐欺に遭った経験から、お金の知識がないことの怖さを痛感。「投資は怖い」「今からでは遅い」と感じる50代女性を中心に、お金の基本をわかりやすく伝えている。初心者にも親しみやすいよう、肩書は「きょうか@貯金の先生」。福岡県北九州市出身。
モノの値段は一年で何%上がっている?
日本では長らく「デフレ」の時代が続いたので、「モノの値段が上がっていく」という感覚をなかなか実感できない方も多いようです。
「デフレ」とは、モノの値段が下がっていくこと。その反対に、モノの値段が上がっていくことが「インフレ」です。
コロナ禍以降、日本も本格的なインフレ時代に入りました。毎月のように商品の値上げが行われて、あなた自身、ふだんの生活でも「高くなったなぁ」と感じる場面が多くなっているのではないでしょうか?
それもそのはず、ここ数年は年2~3%程度、モノの値段、つまり「物価」が上がっています。3年前に1000円だったものが1090円になっている計算です。
これを「金額」ではなく「数量」で考えてみましょう。
3年前は、1万円をもっていれば、1000円のものを10個買えました。ところが、1個の値段が1090円に上がったことで、1万円で買えるのは9個になってしまいました(9810円)。ディズニーランドのチケットのように、買える「数量」が減ったのです。
これが「銀行預金ではお金が減る」ということの本当の意味です。
実際には、銀行に預けておけば多少の利息はつくので、少しずつ「金額」は増えています。でも、それよりもはるかに大きな幅で物価が上がっているため、同じお金で買える「数量」が減り、実質的に「お金が減っている」ことになるのです。
現金のまま手元に置いておけば、わずかな利息さえつきませんので、お金の価値はさらに大きく目減りします。
日本では今後も、年2パーセントの物価上昇が想定されています。なぜなら、政府がそれを目指しているから。国の目標として「年2パーセントの物価上昇」が掲げられているのです。
現在の3パーセントよりは低くなりますが、それでも銀行預金の金利より大きな上昇幅です。モノの値段が上がり続けるかぎり、銀行に預けているお金の価値は下がり続けてしまうのです。
インフレによってお金の価値が目減りすることに加え、もう一つ知っておきたいのが「円安」の影響です。資産を守るためには、物価だけでなく通貨の価値にも目を向ける必要があります。
円安で日本円の価値はどう変わった?
モノの値段が上がっていること(インフレ)に加えて、もうひとつ、お伝えしておきたいことがあります。それは、日本の通貨「円」が値下がりしていること、いわゆる「円安」です。
いま、1ドルの値段は157円(2026年3月時点)ほどです。でも、10年前は115円でした。そう聞くと、ドルが値上がりしたように思えますが、円のほうから見れば、これは36パーセントの値下がり。つまり、それだけ円の価値が下がったのです。


その理由としては、日本という国の力が落ちてきていることなどがあります。日本人としては悲しく残念ですし、なんとか盛り返してほしいところではありますが、自分の資産を守るには、そんなことは言っていられません。
たとえば、10年前に銀行に100万円を預けていれば、わずかな利息がついて、現在100万ちょっとになっているでしょう。でも、もしドル建ての定期預金に預けていたら? その100万円は、たとえ利息ゼロだったとしても、いまごろ136万円になっています。
そうなんです。「現金・預金ではお金が減る」というのは「〝日本円の〟現金・預金ではお金が減る」という意味でもありました。
資産をドルなどの外国通貨(外貨)でもっておくことも、運用のひとつの方法です。なかでも「世界の基軸通貨」と言われるアメリカドルは、手元の現金・預金(日本円)を移す先として、ぜひ検討していただきたい候補になります。
ドル建ての定期預金もありますし、アメリカ企業の株式や投資信託を買うことも、実は、資産をドルで保有することを意味しています。
もちろん、そこにはリスクがあります。ただ、アメリカドルに対して、この15年ほど日本円はずっと下がる傾向にあることはたしかです。そして、今後もしばらくは続くだろう……とも言われています。
もし1ドルが200円になったら、いまの日本円の価値は4分の3になります。そうなる未来のことも少し想像してみて、どうすればあなたの資産を守り、増やしていけるかを考えていただければと思います。
お金の知識をアップデートしよう
たしかに、かつては銀行預金だけで十分にお金を運用できている時代もありました。またそんな時代が来たらいいな、とわたしだって思います。
でも、残念ながら、いまは違います。いつまでも過去の情報にしがみついていると、どんどん時代に取り残されて、浦島太郎になってしまいます。
実際のところ、お金の知識が「時代遅れ」になっている方は多いです。まるで、いまだにガラケーしか知らない人のように……。なかには、ポケベルで止まっている人もいらっしゃるかもしれません。
そろそろスマートフォンにしませんか?
携帯電話のように、お金の知識もアップデートしましょう。そうでないと、あなたの未来が危うくなります。
次の記事では、「投資はギャンブルではない」理由について紹介します。
※本記事は、書籍『50代から始める お金と一緒に長生きするための おとなの投資教室』より一部抜粋して構成しています。
※記事中の情報・金額は2026年3月時点のものです。
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