【体験談】寝ても体が休まらない51歳が「力の抜き方」を思い出すまで
「最近なんだか調子が出ない」50代の不調、専門家が教えるセルフケアとは
「なんだか最近疲れやすいけど、年のせいかな」。なんとなく見過ごしがちなその不調、更年期のサインかもしれません。専門家への取材をもとに、見逃しがちな更年期のサインと、今日からできるセルフケアについて解説します。
INDEX
教えてくれた人:有馬牧子さん

ありま・まきこ 昭和大学医学部准教授、医学博士。米ボストン大学大学院公衆衛生学科を卒業し、東京医科歯科大学大学院で博士(医学)号を取得。日本女性医学学会幹事、公益社団法人女性の健康とメノポーズ協会理事を務める。国家認定キャリアコンサルタントでもあり、専門は公衆衛生・女性の健康とキャリア・ダイバーシティ推進。更年期と仕事の両立を研究テーマに、研究活動や学会・企業・自治体での講演や雑誌等での執筆も多数。
50代を悩ませる「なんとなく不調」の正体
「なんだか体がだるい」「理由もなくイライラする」「寝ても疲れが取れない」——。50代になると、このような“ちょっとした”不調を感じる人は決して少なくありません。ただ、忙しさや年齢のせいと考えて、そのまま放っておいてしまうケースは多いようです。
実はこうした不調には、更年期が関係していることがあります。「更年期はそこまでひどくない」と感じている人にも、気づかない部分で影響が出ていることも。専門家である有馬牧子先生に、詳しい理由を伺いました。
これも更年期!? 50代に増える“意外な不調”とは
更年期には、卵巣機能の低下に伴って女性ホルモン(エストロゲン)が大きく揺らぎながら低下していきます。エストロゲンは全身に作用しているため、その変化に伴って心身にさまざまな不調が現れることがあります。
「更年期の症状は、実は200種類ほどあるといわれ、複数の不調が組み合わせで現れることも多いです」と有馬先生。よく知られているホットフラッシュや気分の落ち込みだけでなく、集中力の低下、物忘れ、指の関節が動かしにくくなる"メノポハンド"や、抜け毛、目や口の乾燥、めまい・ふらつきといった、意外な不調も更年期が関係している場合があるそうです。
また、50代は妻、母、女としてだけではなく、仕事や介護といった複数の役割を担う時期。労力や責任といった負荷が大きくなることも不調の感じ方に影響すると有馬先生は指摘します。
「もし、『これまでになかった症状が急に出てきた』『症状が長引く、強くなる』といったサインがあれば、我慢せずに婦人科を受診しましょう。重大な病気が隠れている可能性もあるので、『こんな症状くらいで……』などと考える必要はありません。更年期症状には治療法がありますので、少しの変化でも気軽にご相談ください」(有馬先生)
治療のほかにできる、更年期の「セルフケア」とは
婦人科での治療のほか、「日常生活の中でできるセルフケアも大切」と有馬先生は話します。
「いい香りを嗅ぐこと、ヨガやウォーキング、軽いストレッチ、湯船にゆっくり浸かるなど、“自分をいたわる”時間を持つことが大事です」(有馬先生)
取り入れやすいセルフケアの一つには、香りを使う方法もあるといいます。「香りは記憶や感情に関わる脳の領域とつながっていて、心地いいと感じる香りを嗅ぐことも、自分のための時間を過ごす一つの方法です。
使うタイミングに決まりはなく、仕事から家庭モードに切り替えたいとき、お風呂上がりや寝る前など、“今日はここまで”と気持ちを区切りたいときに取り入れると、オフモードのスイッチが入りやすいといいます。
「特に50代は、ご両親や家族、仕事など、自分以外のことを優先しがち。だから、1日15分でも“自分のための時間”を意識的に作ってあげましょう。香りはそのスイッチとしても役立ちます」(有馬先生)
50代が手軽にできる「香りの取り入れ方の正解」は?

香りの好みには個人差が大きいため、「これが正解」というものはありません。まずは自分が心地いいと感じ、無理なく取り入れられる香りを選びましょう。
使うタイミングはいつでもOK。お手洗いに香りを置いて意識的に休息時間をつくる、お気に入りの香りのハンドクリームを使うなど、無理なくできる方法を試してみてください。
「持ち運びやすいフレグランスなら、職場の休憩時間やお風呂上がり、就寝前など、日常のすきま時間にサッと取り入れやすいですよ」(有馬先生)
これまで、いろいろなことにがんばったりしてきた世代だからこそ、更年期を機に自分の心身と向き合う習慣を心掛けたいところ。まずは香りをきっかけに、“自分をいたわる練習”を心掛けてみてはいかがでしょうか。
「なんとなく不調」を感じる51歳ライターのセルフケア体験談は次の記事で
“1日15分の自分時間”。その最初の一歩として、香りを取り入れてみたら? 「最近、疲れやすいし、新幹線の中で原稿を執筆すると酔うようになった」と変化を感じている51歳ライターが、実際に香りを使ったセルフケアを試してみました。生活の変化やリアルな感想は、次の記事で詳しく紹介します。
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